ナルミズ沢 (東黒沢↑白毛門↓)


- GPS
- 23:36
- 距離
- 18.2km
- 登り
- 1,711m
- 下り
- 1,723m
コースタイム
- 山行
- 8:05
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 8:15
天候 | 1日目:晴れ 2日目:晴れ→午後から若干ガス |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2023年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・水量: 1日目=平水, 2日目=少なめ ・他パーティ: 白毛門沢に行かれた1PT(ソロ)。東黒沢ピストンの1PT(2人)。ナルミズ沢内で2PT(3人,ソロ)。下山時に白毛門で馬蹄トレランの1PT(2人)。 ・ソール: 1日目及び2日目の朝日岳までCL/SL共にラバーソール(モンベル サワークライマー)。沢内は歩きが多いのでラバー◎。水流際と源頭部はヌメるがあまり気にならず。タワシもほぼ使わなかった ・電波: 駐車場〜ハナゲの滝下ではdocomo/SoftBank共に電波アリ。docomoはナルミズ出合(広河原)で電波アリ。その後、奥の二俣手前Co.1539らへん+稜線ではずっと電波アリ。 ・登攀: ロープを出す必要のある場面はなかった ・参考遡行図「東北・上信越・日本アルプス 沢登り 銘溪62選」東黒沢(P.164-167/3級/初級), ナルミズ沢(P.146-149/2級上/初級) 泊まり沢トレで癒やし渓代表格のナルミズへ。CL/SL共に初めての遡行(CLは去年湯檜曾川本谷をやっているので朝日岳からの下山路は既知)。 東黒沢を原頭部まで遡行し、鞍部(丸山乗越)を超えて、ウツボギ沢支流の窪を下降しウツボギ沢本流を少し下降して、広河原(ナルミズ沢出合)からのナルミズ沢を源頭部まで遡行するルート。 ちょうど駐車場で隣になった3人組のPTも全く同じルートで、泊地も同じと、2日間共に良く顔を合わせる形になった。 ■東黒沢 危険に感じたポイントは特になかった。 水量もおそらく平水から少なめだったので、ハナゲの滝についても特に手を使うこともなくナメ滝のような感じでスタスタと登れた。 Co.1170の二俣(左が本流/2:1)から上は非常に渓相が荒れていた。ピストンするならここで折り返すと良さそう(沢内で会ったピストンPTもおそらくここで折り返し検討されていた)。 水が枯れてから鞍部までは多数の踏み跡っぽいものがある。薄い藪なのでコンパスを見ていれば適当に進める。 ■ウツボギ沢支流窪下降 危険に感じたポイントはなし。 窪状になっており踏み跡はわかりやすい。どんどん左右から支流が出合い水量が増えていく楽しい渓相。 2mぐらいの小滝が豊富でクライムダウンが多め。1箇所垂直に切り立っている滝には木から残置スリングが垂れており、それを持てば簡単に降りられる。 ちょうど飽きてくるころに広いウツボギ沢に出合う。 ■ウツボギ沢〜広河原下降 ほんの少しの距離のゴーロ歩き。右岸にテン場があるが、過去に増水時事故があったよう。この辺りからは朝日岳がしっかり見えてテンションがあがる。 左岸にまるでキャンプ場のようなテン場があるところが広河原、ナルミズ出合。そのテン場からはナルミズ側にも出入り口があったので冷やかしで通り抜けた。 ■ナルミズ沢 危険に感じたところは特になかった。とにかく最初から最後まで本当に美渓。 暑いので大きな釜を持った滝では泳いだりして楽しめる。 魚影は20〜30cmほどのがいくつか。竿を出したが釣果はなかった。 泊地は大石沢出合(3m滝)の300mほど手前。右岸の砂場とした。左岸には草むらでもっと広い泊地があり、そちらには同ルートの別PTが宿泊されていた。 2日目は明らかに水量が減っており、S字状ゴルジュは歩いて簡単に突破できた。 魚留ノ滝8mは乾いた右壁が階段状になっていて簡単に登れる。残置ハーケン数本。 1箇所、10mほどの直瀑でヌメリが酷く直登を避けたところがあったが、左岸に明瞭な巻きの踏み跡などがあり迷うことはなかった。 奥ノ二俣(Co.1620)で水を汲んだ。この先は水流が弱くなるのでここで汲むのが正解。 水が枯れたあと、稜線まで明瞭な踏み跡がありここでも迷うことはない。藪漕ぎはゼロ。多少の笹は生えているが膝下程度。 ■稜線〜ジャンクションピーク(巻機山への縦走登山道) ここが想定よりもしんどかったパート。腰〜胸ぐらいの藪をひたすら漕ぐ。 主に冬に使われる登山道なので、良く見ればギリギリ笹薮が切り開かれてるかな…ぐらいの道。道標にも「難路」とあった。が、稜線は明瞭なので迷うことはない。 参考遡行図では「所々ササヤブをかき分けながら1時間半」とあったが、我々は最初から最後までずっと藪漕ぎで2時間半かかった。 ■ジャンクションピーク〜下山 朝日岳山頂で昼食の大休憩をとった。 天候はまさに谷川が「分水嶺」と言われるそのまんまで、西側(谷川岳)が完全にガスで、東側(ナルミズ側)はピーカン、谷川からのガスが流れ込んでたまに曇るといった形。ヤマテンの当日の予報では午後は雨予報だったが、結局ギリギリ青空が見える状態を保ってくれて雨は降らなかった。 笠ヶ岳までの縦走路でSLのペースが高所恐怖症により崩れ時間がCTx2かかった。朝日岳出発時が15時だったため笠ヶ岳が17時。この時点で避難小屋でのビバークも検討したが、2人共、体力や膝などには余裕があり、天気が持ちそうで、docomo電波があることがわかっていたので、ヘッテン下山とすることにした。白毛門まではCT通り。 それにしても白毛門下降は本当にしんどい。前半は岩場が多く鎖やロープが多数。そして後半は木の根ラッシュ。麓まで斜度が変わらず、最後の最後まで木の根のクライムダウンを強いられる。30分毎に小休憩を取りながら、ペースは変わらずに最後まで降りきれた。 |
その他周辺情報 | ラストコンビニ+トイレ: セブンイレブン 群馬みなかみ町店 下山後温泉: 沼田健康ランド |
写真
装備
MYアイテム |
![]() 重量:3.33kg
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個人装備 |
グローブ
雨具
着替え
昼食
行動食(x10)
非常食(x2)
ハイドレーション(2L)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
タオル
ハーネス
ヘルメット
確保機
ロックカラビナ(2枚〜)
スリング
セルフビレイコード(PAS)
参考遡行図
地形図
サングラス
シュラフ
シュラフカバー
トイレットペーパー
携帯トイレ
スマホ(GPS兼用)
純綿軍手(藪こぎ用)
特小無線機
ナイフ
|
共同装備 |
ロープ(8mm30m)
アッセンダー(タイブロック)
プーリー
マイクロトラクション
バーナー
コッヘル
食器/カトラリー
調理器具
ライター
食材/調味料(2食分)
ガスカートリッジ
浄水器
ツェルト(ファイントラック ツェルト2ロング)
テント(モンベル ULドームシェルター1)
衛星通信端末(inReachMini2)
着火剤
テンカラ釣りセット
予備水パック(2L/1L/500ml)
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感想
泊まり沢トレで美渓ナルミズへ。
本当にずっと最高の渓相で、迫力のある滝などはないが、のんびり泳いだり釣りをしたりと天国の沢登りになった。
個人的に今回は泊地でしっかりと休息をとることを一番の目的にしていた。これまでの沢泊ではあまり睡眠による回復が満足にできていなかったため。今回、これについてはかなり達成できたと思う。
SL(女性)をシングルウォールのテントに泊まらせ、自分はツェルトをタープのように張り、そこでゴロ寝とした。最初はシュラカバだけで寝ていたが、寝に入ると寒くなり、シュラフも入れて寝て熟睡できた。次回はザックを足元に置いて足を少しあげて疲労回復なども試してみたい(今回は忘れていた)。
21時頃就寝し、2時頃にトイレで起きてたまたま見上げた夜空が本当に綺麗で、SLを起こして星空鑑賞。寝る前に出ていた月が尾根の向こうに行ったお陰で最高の星空を堪能できた。たまたまとても大きな流れ星も見ることができて大満足。熱いコーヒーを飲んで即寝して、2人して朝は30分ほど寝坊してしまったw休息とりすぎw
寝坊の所為で、予定よりも朝の出発が40分ほど遅れたのは反省……
今回の課題は2日目の全体的なペースだったと思う。
寝坊から始まり、遡行自体のペースは良かったが暑かったので釜で泳いだりと遊びを多めにしてはいたこと、その後の稜線からジャンクションピークまで予定より時間がかかり、朝日岳から笠ヶ岳で遅れ…と、の全体的なペースが思ったより出なかったのが課題。
余裕のある水や、残行動食、そして体力にも問題なく歩き切れたのは良かったのだが、さすがに総行動時間が長すぎるので、これで3日目があったらかなり厳しいことになっていたと思う。
ペースを保ち、早出早帰をきちんと守れるようになるほうが山の安全マージンの面では良いはず。
なお、下山のためにPT全体で水を7.5L担いでいた。結果的には行動時間に対してちょうどよかったのだが、例えばこれをもっと軽くしたらもう少し良いペースで歩き続けられたかもしれない。とはいえ熱中症も怖いのでこの辺りのバランスは難しいところ。もちろんこの重量で早いペースで歩き続けられるフィジカルがあればそれが一番良くて、それこそが正解ではあるが。このような気付きの得られる経験を積めたのが良いことだったと思う。
去年の湯檜曾川本谷からの同ルートの下山では、自分がくたばってしまい、CTの倍以上かかり、パートナーにとても迷惑をかけたが、今回はそういった面での心配がなかったところで成長を感じられたのは本当に良かった。前回の下山は21時、今回は22時半と、いつになったら昼間に下山できるんだろうか……w
SLは膝に不安を抱えた山行だったが、今回は対策をかなりしており、膝の痛みはほとんど出ることなく無事に終えることができてよかった。遡行自体は相当に天国を楽しめたようでそれも良かった。
なお今回から衛星通信機器、GarminのinReach Mini2を導入し持っていった。沢内で自分たちがどこにいるのがしっかりトラッキングされて仲間に共有されていたことや、泊地に着いた&2日目始める連絡などがしっかり出来たのは心強かった。
正直もう白毛門下りのルートはやりたくない…が、まだまだ泊まり沢やっていきましょう!重量トレも必要そうかな。とにかく経験、そこから分かったことが増えてればヨシ。楽しかった!おつかれさまでした!
ダイジェスト動画: https://twitter.com/yaklimber/status/1686708451270107137
今回は美渓・天国への草原と言われるナルミズ沢へ。
まずは沢遡行と下山の時間が当初のスケジュールよりも大幅にズレたので反省。
二日目のコースタイムの酷いこと…荷物の重量に不慣れだったり歩くペースが一定でなかったり、それによりパートナーを疲れさせたりと、経験不足を痛感。今回の山行でパーティ行動の基本をしっかり体に落とし込まないとと思いました。
ナルミズ沢の感想。
噂通り最高!!✨
とにかく水が綺麗で美しい沢。キツイ高巻きなども無く、穏やかな景色がずーっと続く美渓でした。
深い釜を持つ滝が多く、ジャブジャブ水浴びもできて日差しの強い暑い日にピッタリでした。
夜は晴れていたのでテン場から満天の星。沢の音しか聞こえない真っ暗な山の中で星空を眺めながらのコーヒータイム、これが大人の贅沢ってやつか。この瞬間のためにここまで来たと言っても過言ではないくらい心が満たされました。大きな流れ星も見られて幸せです。最高・100点満点な一日目……ここで終了。
そして地獄の二日目の始まり。
二日目も沢までは良かった。上に行くに連れてナメ滝が多くなり、周りの草原はお花たちが満開。これが「天国への草原」!確かに!!水が涸れるまで沢を満喫しました。そして稜線へ出てからは笹藪漕ぎが二時間ほど。さっきまでの草原が嘘のように笹まみれ。しんどい。早くもさっきの草原に帰りたいと思いました。でも本当の地獄はまだまだこれから。ジャンクションピークから朝日岳、笠ケ岳、白毛門、それぞれ全部が長距離&アップダウンが頻繁でなんとも疲れる。とどめの白毛門はもう事前に「地獄だよ」と聞いていたので覚悟というか諦めがついていて、棒のようになった足を無心で一歩ずつ前に出しながら下山しました。CLが昨年の湯檜曽川本谷へ行き白毛門の下山を経験済みだったので、今回はナルミズ沢の奥ノ二俣でありったけ持てる量の水を汲んで行くぞ!と計画していて、とてつもなく助かりました!下山中西日が当たる中、水を飲むのはもちろん首にかけたタオルに水を湿らせておいたら涼しく快適に過ごせました。水が無いと白毛門のあの長さはきっと無理だった……。しかし、泊まり沢の荷物量で白毛門は本当にきつい……。
次回もしまた行く機会があったら下山は別のルートを考えるだろうな。白毛門ピストンやるみなさん尊敬します。
今回で泊まり沢経験2回。
前回よりもやることや持ち物がわかってきて準備もスムーズにできました。もっと回数重ねて、いろんな景色を見に行きたいです!
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