鳳凰三山縦走
- GPS
- 14:49
- 距離
- 25.1km
- 登り
- 2,209m
- 下り
- 2,515m
コースタイム
- 山行
- 4:45
- 休憩
- 3:26
- 合計
- 8:11
天候 | 晴れ(2日とも快晴) |
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過去天気図(気象庁) | 2023年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
帰り 御座石鉱泉から韮崎駅までバス |
コース状況/ 危険箇所等 |
夜叉神峠登山口に登山届けポストがあります。 |
その他周辺情報 | 夜叉神峠登山口前の夜叉神ヒュッテに前泊しました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
靴
ザック
行動食
飲料
地図(地形図)
コンパス
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
保険証
携帯
時計
タオル
カメラ
ラムネ
虫よけ
熊鈴
歯ブラシ
耳栓
カイロ
塩飴
トレッキングポール
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感想
先月、登った北岳から東側に3つの山頂に強い印象を受けました。特に左側の尖った頂に興味を惹かれました。そして今回三山を縦走しました。
山行前日は夜叉神ヒュッテに宿泊。1日目の目的地南御室小屋にはゆっくり歩いて、昼過ぎに着く予定なので、朝食を取って歩き始めました。
スタート前にもトイレしましたが、お腹の具合がいまひとつでした。夜叉神峠小屋のトイレを使用したらスッキリしました。広場からの視界は開けていますが、山々には雲がかかり気味で甲斐駒ヶ岳の山頂は見えませんでした。
夜叉神峠小屋を過ぎると急な登り斜面の本格的な登山道が始まります。この日は翌日の長距離山行の準備運動と考えていたため、トレッキングポールを使わずに歩きました。杖立峠で小休止してゼリー飲料を補給、火事場跡や苺平はほぼ休まずに通過して、辻山に寄り道しました。山頂には三角点がありましたが、他に標識はなく展望もなかったので、そのまま南御室小屋に向かいました。
小屋について、宿泊受付とザックを置いて小屋前のテーブルで昼食にしました。ランチメニューはカレーとベーグルホットドッグがあり、それほどお腹もすいてなかったので、ベーグルホットドッグにしました。ベーグルは小屋で焼かれており、ふっくらしてリングを一周するソーセージとカレー味のキャベツがたっぷり入っており、軽食とはいえ食べ応えがありました。
小屋前の広場にはベンチやテント場があり、鳳凰山登頂の前線基地のような場として落ち着いたところでした。水場には湧水が常に流れています。これぞ南アルプスの天然水です。小屋番の人によると今年は取水制限をする北アルプスの小屋ほどではないが、冬の積雪量や雨量が少ないためか水量が少ないそうです。
のんびりとテーブルについて隣席の方と談話していると辻山からの眺めが良いとのこと。三角点からほんの少し歩いた先に樹木が切り開かれた景色の良い展望が望めるポイントになっていることを聞き、少し休んだあと、空身で辻山まで戻りました。
三角点からほんの30メートルも歩かない先に展望ポイントはありました。真正面には少し雲がかかった北岳から間ノ岳が見えます。農鳥岳も少しだけ山体が望めました。
右側に視線を転じると甲斐駒ヶ岳の尖った山頂となだらかな仙丈ケ岳があります。しばし眺めを楽しみました。
小屋に戻ってテーブルの先ほどの方と互いの山行歴などについて談笑しました。他のテーブルでは酒席を楽しんでいる方もいます。今日あったばかりの人でもすぐ話せるようになるのは山行の良いところですね。陽がかげると寒くなってきたので、小屋に入りました。中は暖房が効いているのか、調理場の熱のせいか暖かでした。
夕飯はビーフシチュー定食。ご飯を少しずつかけながらいただくと大変に美味しく、ご飯をお変わりました。
夕食中には小屋番さんのおしゃべりがありました。ところどころ笑いネタを交えながら山荘の現状について話してくれました。コロナ禍による収益減が回復したところの物価高で経営は大変そうです。今後は宿泊代の値上げも考えているとのこと。この小屋は一泊二食付きで1万円と山荘としてはかなり格安で、夕飯も手が込んでいます。私は1万3000円ぐらいでもいいと思います。小屋番さんはテント場の使用料の値上げも考えていますが、あまり値上げするとテント場以外にテントを張る「闇テン」が増えるのが心配で、「そういった登山者に限ってゴミや焚火の後始末をしっかりしない。余ったご飯を捨てるとクマ取りに来るのでとても危険」というお話でした。登山は自然に入る行為、改めて山を大切にすることを意識させられました。また、翌朝は5時にヘリコプターが資材を運んでくるので、それまで小屋を出発することを勧められました。ヘリが近づいたら小石や枝が飛んで大変危険なので、屋内や樹林帯から出ないように注意を受けました。
その注意に従って、翌朝はまだ、星空の輝く4時半過ぎに出発しました。薄っすらと天の川が見えました。ヘッドライトを点けて歩くのは7年前に六甲山縦走大会以来です。ライトの灯りを頼りになる両手を使って歩くのは慣れないと神経を使いますね。出発したときは息が白い程の寒さでしたが、四肢を使って歩いているとウェア内は熱を帯びてきます。汗冷え前に厚手のシャツを脱ぎました。周囲も徐々に薄明かりが差してきたのでライトも必要なくなりました。
薬師岳に到着、モルゲンルートの白峰三山や雲海に浮かぶ富士山が綺麗でした。この辺から岩稜帯や砂地となりました。
道案内の印を辿って右側に進むと急斜面の下りに入り、青木鉱泉へに道に行きそうになりました。しばらく辺りを歩き回っていると左側に歩いている人を確認。方向を確かめれば簡単な道でした。印と矢印に惑わされました。
薬師岳を過ぎると砂地や岩道の昇降となりました。
鳳凰山の最高峰m観音岳は山頂標識の西側に高所があり、そこを登ると三角点らしき石柱があります。
少し休んだあと、三山の最後、地蔵ヶ岳に進みます。鳳凰小屋への分岐を過ぎると、アカヌケ沢には岩場の登りが始まります。黙々と両手両足を動かしていると修行僧のように無心の境地になる…ということはなく、いつまで続くのか、頂が遠いという思いしか置きません。アカヌケ沢に着くと、地蔵ヶ岳のオベリスクが目の前に現れました。慎重に躓かないように滑らないように気を付けました。
賽の河原に到着、尾根に沿うように並んだ多数のお地蔵様のお顔は一体一体違っていて、衣を羽織っているのもあります。賽の河原で居並ぶお地蔵様越しに甲斐駒ヶ岳を見るのも不思議な気持ちです。
オベリスクの麓まで進むと地蔵と意志を簡単に組んだ社がありました。無事登頂できたことに感謝しました。
岩場からは甲斐駒ヶ岳の右側に大キレット、その場にいた方に借りた双眼鏡を除くとその先にはうっすらと槍ヶ岳の尖った頂が見えました。
賽の河原から鳳凰小屋への道は細かい石や砂場の急斜面で歩くたびに少しずつ靴を地面にめり込みます。反対側から登ってくる人はかなり辛そうでした。
鳳凰小屋につくとスタッフが管弦楽器の練習をしていました。トイレを済ませ、南三室小屋で購入した弁当で遅めの朝食休憩をとりました。
雰囲気の良さそうの小屋ですが、来年は改装のため休業するようです。営業再開後は泊まりたいと思います。
小屋からは傾斜が緩やかな御座石鉱泉への道へ進みました。しばらくはなだらかな登山道でしたが、燕頭山から急斜面となりました。ここを登るのは大変そうですね。木材で鋪装された個所やロープがかかっているところもありました。
西ノ平を少し下った左側斜面の道を歩いてると、30メートルほど前をものすごい速さで黒い動物が駆け下りていきました。犬にしては足が太く、もしや熊かとしんぱいになって、後ろから降りてきた人としばらく一緒に下ることにしました。
御座石鉱泉で、温泉宿のご主人とさきほどの黒い動物のことを話していると確かに熊はいるが、カモシカではないかとこと。考えてみると走り方はそのようにも思えます。熊に合わなくて良かったということにします。
コメント
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転記にも恵まれて最高の眺めの縦走だったのでは?
北岳から見る鳳凰も素晴らしいですが、鳳凰からの白峰三山もまた素晴らしい景色ですよね。
モルゲンロートの薬師岳が素晴らしい景色でした!
コメントありがとうございます。
鳳凰山や地蔵ヶ岳からは周囲を一望出来ました。
先月に登った北岳、その南側の間ノ岳と農鳥岳の白峰三山、少し北側には仙丈ケ岳と甲斐駒ヶ岳、甲斐駒の右側に遠方の北アルプスが見えました。槍ヶ岳の先端まで確認できましたよ。
東側は富士山も見えます。
今年のアルプス山行は天候に恵まれて本当に良かったと思います。
辛かったのは、南御室小屋から薬師岳とアカヌケ沢の頭への登り返しです。特にアカヌケ沢の頭に向かう岩場は「これでもか」というぐらい続くように感じました。
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