【鈴鹿作戦（藤原岳・御池岳・ボタンブチ・奥の平）】曇天下の鎮魂から晴天下の歓喜へ【丁56.6】

2023年11月26日(日) [日帰り]

• GPS: 09:20
• 距離: 25.6km
• 登り: 2,260m
• 下り: 2,251m

コースタイム

日帰り

• 山行: 8:52
• 休憩: 1:15
• 合計: 10:07

4:41 藤原岳登山口休憩所
4:43 4:43 登山口
4:57 4:57 二合目
5:05 5:05 三合目
5:13 5:13 藤原岳表登山道４合目
5:20 5:20 藤原岳表登山道五合目
5:30 5:30 六合目
5:37 5:37 七合目
5:47 5:48 藤原岳八合目
5:57 5:57 藤原岳九合目
6:14 6:17 藤原山荘
6:28 6:47 藤原岳
6:58 6:58 藤原山荘
7:18 7:18 天狗岩分岐
7:21 7:30 藤原岳天狗岩（最高峰）
7:32 7:32 天狗岩分岐
7:53 7:55 頭陀ヶ平
7:58 8:00 木和田尾根分岐
8:08 8:09 白船大神跡
8:17 8:17 冷川岳
8:34 8:35 カタクリ峠
8:41 8:41 御池岳七合目
8:47 8:47 御池岳登山道八合目
8:51 8:51 御池岳・鈴北岳分岐
8:57 8:57 御池岳九合目
9:03 9:03 丸山・奥の平分岐
9:05 9:16 御池岳
9:23 9:23 風池
9:26 9:27 天狗の鼻
9:28 9:30 ボタンブチ
9:33 9:33 幸助の池
9:43 9:43 東池
9:56 9:56 T字尾根・下降点
10:00 10:00 土倉岳・下降点
10:03 10:03 土倉岳・下降点
10:16 10:17 東のボタンブチ
10:34 10:34 東池
10:44 10:49 奥の平
10:55 10:55 丸山・奥の平分岐
10:58 11:11 御池岳
11:13 11:13 丸山・奥の平分岐
11:21 11:21 御池岳九合目
11:29 11:29 御池岳・鈴北岳分岐
11:32 11:32 御池岳登山道八合目
11:41 11:41 御池岳七合目
11:48 11:49 カタクリ峠
12:11 12:11 冷川岳
12:18 12:18 白船大神跡
12:32 12:32 木和田尾根分岐
12:35 12:36 頭陀ヶ平
13:00 13:00 天狗岩分岐
13:03 13:04 藤原岳天狗岩（最高峰）
13:07 13:07 天狗岩分岐
13:32 13:32 藤原山荘
13:50 13:50 藤原岳九合目
14:00 14:00 藤原岳八合目
14:07 14:07 七合目
14:22 14:22 藤原岳表登山道五合目
14:27 14:27 藤原岳表登山道４合目
14:31 14:31 三合目
14:37 14:37 二合目
14:45 14:46 神武神社
14:48 藤原岳登山口休憩所

天候

晴れ　御池岳上空は当初薄雲が広がっていたが途中からどんどん晴れてきた。

アクセス

利用交通機関：

自家用車

大貝戸登山口駐車場

コース状況／危険箇所等

積雪と泥濘。特に泥濘はヌチョォッという感じで滑るだけでなく足をとられる。
GPS軌跡を見ると下り時には上りと違う道を通ったらしい。知らぬ間に違う道に入り込んでいる恐ろしさよ。
稜線上尾根が広く、細かく踏み跡や道が輻輳している箇所あり。

写真

11/26 4:45

満を持して藤原岳〜御池岳縦走へ。登山口のトイレはセンサーで電気がつく。

11/26 5:35

暗い夜道、合目標識があるのが良い目安となる。（復路は別のルートを歩いてしまったようでこの標識に出会わず。往路はコンプリート。）

11/26 6:02

東の空が徐々に朱に染まってくる。

11/26 6:11

雪が現れ始めた。冷え込みが足らないのか、この時点で既に足元が軽くネチャネチャしており、下り時の泥濘による困難が予想された。

11/26 6:18

藤原山荘に到達。山荘前にテント泊1名。

11/26 6:19

藤原山荘から藤原岳

11/26 6:33

今回の一座目、藤原岳に到達。

11/26 6:33

藤原岳から南側、竜ヶ岳方面

11/26 6:33

揖斐川、木曽川の流れ込む伊勢湾

11/26 6:35

藤原岳最高峰の天狗岩と御池岳

11/26 6:40

伊勢方面、養老山地（左端が笙ヶ岳）パノラマ

11/26 6:44

暫しの間、日の出を待つ。

11/26 6:45

太陽が顔を出した。この眩い輝きは大日如来のようだ。

11/26 6:49

数分で太陽が完全に姿を現した。

11/26 6:51

朝日に照らされて真っ赤に燃える天狗岩と御池岳。

11/26 6:57

地面が裂けているのは凍結と融解を繰り返すからだろうか。自然の猛威を感じる。

11/26 7:04

日の出直後の藤原岳

11/26 7:04

藤原岳から先に進むが、稜線の大草原がこれまた素晴らしく、初見で私のハートをグッと掴む。

11/26 7:07

四日市の石油化学コンビナートか。

11/26 7:07

旭日に照らされて金色に輝く伊勢湾、というより揖斐川、木曽川河口。

11/26 7:10

岩と石のだだっ広い稜線を歩いて行く。

11/26 7:10

よくわからないが、日本コバという山かな。

11/26 7:10

進行方向右手に伊吹山。今年は大雨で酷いことになったようだが、やはり山頂駐車場から歩くだけじゃ物足りないだろう。

11/26 7:15

開けた空間から木立の中に入っていくと、

11/26 7:21

先に進むにつれて積雪量が増えてくる。

11/26 7:26

藤原岳最高峰・天狗岩

11/26 7:26

藤原山荘からは丸くなだらかに見えた藤原岳が天狗岩からだと尖って見える。

11/26 7:28

御在所山、竜ヶ岳、雨乞岳等。あそこを歩くのは来年になるだろう。ヤマビルの活発化する前とすると3〜4月頃になるか。

11/26 7:31

伊吹山

11/26 7:31

何故か、天狗岩とは逆方向を指している看板

11/26 7:48

天狗岩から先、踏み跡が2人分くらいに減る。

11/26 7:57

大きな鉄塔が並んでいるピークまでが藤原岳のエリアと言える。

11/26 7:58

鉄塔下が頭陀ヶ平。ここで対向者2名。反時計回り周回か？

11/26 7:58

頭陀ヶ平から養老山地

11/26 7:58

伊吹山。空がくっきり分かれているのが面白い。

11/26 7:59

御池岳

11/26 8:00

なお、この時間帯、鉄塔から凍った雪の塊がバラバラ落ちてくるので要注意だ。

11/26 8:03

2つめの鉄塔がある所が木和田尾根分岐

11/26 8:06

藤原岳の稜線は終わり、次なる稜線へ。

11/26 8:13

白瀬峠

11/26 8:13

土石流が発生したから下山禁止（天狗岩近くに看板あり）とされている坂本谷はこっちの方か。でも峠では何の注意書きも見当たらないな。

11/26 8:21

冷川岳

11/26 8:26

雪解けとともに斜面が削られるのか、尾根が結構痩せている。

11/26 8:40

カタクリ峠

11/26 8:46

カタクリ峠から先は御池岳の山域という感が七合目標識からする。

11/26 8:50

早くも地面が緩んできている。

11/26 8:51

鈴北岳分岐。積雪がそこそこあることが分かった時点で鈴北岳まで足を伸ばす気は無くなった。次回がある。次回が。

11/26 8:52

薄雲の広がる空域下に入ったので、若干薄暗い八合目

11/26 8:55

岩と雪を乗り越えて行く。

11/26 9:02

寒々しい冬の風景の九合目

11/26 9:10

御池岳山頂到着。9時過ぎともなるとそこそこ山行者あり。

11/26 9:20

白山だろうか？手前の尖っているのが屏風山だろうから、たぶんそうなんだろう。

11/26 9:20

うぉお、雲の上に飛び抜けているのは何だ？御嶽か？と思ったが、山容からすると恵那山かな。

11/26 9:24

御池岳の稜線周回に入る。

11/26 9:31

天狗の鼻からボタンブチ。

11/26 9:31

天狗の鼻から奥の平と広い稜線

11/26 9:31

天狗の鼻の正面稜線

11/26 9:31

滋賀県側は雲海が広がる。

11/26 9:33

ボタンブチ

11/26 9:33

ボタンブチから天狗の鼻、御池岳山頂部

11/26 9:34

お互いちょっとしか離れていないので、天狗の鼻、ボタンブチから見える風景は大体同じだ。

11/26 9:37

幸助の池というやつか。

11/26 9:40

道が細い。そして、こうした道が無数に走っている。

11/26 9:52

雲が取れたら琵琶湖も見えるかも。

11/26 10:01

御池岳、ボタンブチ、T字尾根・・・。「伝説」ともなった遭難体験記に出てきた地名を反芻し、あの人を含む鈴鹿での遭難者に哀悼の誠を捧げる。

11/26 10:03

ん？なんだか雲が薄れて光量が増してきたな。

11/26 10:05

鈴北岳まで行かない代わりに土倉岳まで足を伸ばそうかと思ったのだが、積雪の急斜面に危険を感じ、すぐにやめる。雪解けを待て。次回がある。次回が。

11/26 10:14

東のボタンブチから藤原岳

11/26 10:14

この山が恵那山ということはほぼ確定なので、

11/26 10:14

その北側にあるのは中央アルプスだろう。

11/26 10:24

だんだんと空が青さを増してくる。

11/26 10:28

髪の毛が逆立っている人みたい。

11/26 10:39

ドリーネと呼ばれる窪地が随所に見られる台地上の稜線

11/26 10:40

ああ、あれが御嶽だわ。

11/26 10:41

おお、晴れた晴れた。空が晴れると気分も晴れやかになる。

11/26 10:47

鈴鹿と養老の間だから鈴養湖か。

11/26 10:48

奥の平への緩やかな登り

11/26 10:49

奥の平

11/26 10:50

この感じ、山やピークというより、まさに「平」。

11/26 10:50

奥の平から伊吹山方面

11/26 10:51

養老山地方面

11/26 10:52

藤原岳

11/26 10:53

伊勢湾及び鈴鹿南部

11/26 10:53

御池岳山頂部

11/26 10:54

滋賀県側も雲が晴れて湖東三山や比叡山も見えるようになった。大変すばらしい。

11/26 10:57

天狗の鼻、ボタンブチから上の方でも人が歩いているなと思って上の方を見上げていたのだが、それがここだった。

11/26 11:03

空が晴れたので、御池岳に再登頂していく。

11/26 11:03

11時になってもまだ樹氷が残っている。

11/26 11:03

御池岳から伊吹山

11/26 11:04

養老山地

11/26 11:13

北方、白山

11/26 11:13

伊吹山から養老山地パノラマ

11/26 11:18

名残は尽きないが、ずっといるわけにもいかないので下山に移る。

11/26 11:25

そして、ここからが泥濘との戦い。ここはまだ道がステップ上になっているので問題ない。

11/26 11:26

御池岳九合目。多くの人が歩いた所は雪から泥へ。

11/26 11:34

雪が融けて苔がだいぶ露わになった。

11/26 11:37

御池岳八合目が真の谷分岐だが、「これより下流登山道流失」とある。この抉れている窪地のことだが、流失というレベルじゃない。

11/26 11:46

帰りも安全安心の尾根筋を行く。この辺りは泥濘も少なくサクサク歩ける。

11/26 11:52

やはりカタクリ峠が御池岳六合目だった。

11/26 11:59

道迷いが発生しやすいのか、木の幹に赤色で印がつけられている。

11/26 12:09

この季節、見かけるのはサルくらい。この後シカもいた。

11/26 12:17

冷川岳まで戻る。

11/26 12:17

藤原岳にも再登頂していくかどうか。

11/26 12:23

白瀬峠・復路。ここまでは結構サクサク戻ってこられた。

11/26 12:28

藤原岳の稜線へ積雪斜面の登り返し。

11/26 12:29

上空は完全快晴となる。

11/26 12:29

藤原岳の稜線へ積雪斜面の登り返し。傾斜が緩やかで良かった。

11/26 12:35

大鉄塔の稜線に戻る。

11/26 12:35

藤原岳までまだ登り返しが必要だが、まだ行ける気十分。

11/26 12:36

伊吹山を見納めておく。

11/26 12:37

山の紅葉がとてもきれいなのだが、それをカメラでうまく撮るのは難しい。

11/26 12:37

大鉄塔・木和田尾根分岐から養老山地、鈴養湖

11/26 12:40

頭陀ヶ平からは紅葉がうまく撮れた。

11/26 12:42

恵那山の方も雲がスッキリ取れた。

11/26 12:46

いよいよ藤原岳へ。

11/26 13:00

思えば、この辺りは泥濘具合がまだまだ序の口だった。

11/26 13:06

天狗岩再登頂しようとして若干、いや、かな〜り後悔した。

11/26 13:08

天狗岩からの展望は格段に良くなっている。

11/26 13:12

しかし、この数百メートルの往復にどれだけ苦労したことか。

11/26 13:27

シカと出会ってご挨拶。

11/26 13:28

登山道を外れて歩くな！とはよく言われることだが、あまりの泥濘の酷さに道を外れたくなる気持ちはわかる。

11/26 13:31

天と地ほどの差というのは、まさに今歩いている稜線のこと。空は気持ち好いのに、後ろの方から泥濘に苦しむ人達の悲鳴が聞こえる。

11/26 13:35

泥濘の酷さが画像ではあまり伝わらないのが残念だ。

11/26 13:37

天狗岩往復に懲りて藤原岳再登頂はせずに下ることにした。

11/26 13:38

ここから暫くは泥濘に下りの傾斜がついて難度倍増だ。

九合目に来たところでカメラの電池が無くなる。2日連登で充電無しはきつかったな。写真撮りまくったしな。

1回だけ両足とも滑って仰け反ったことがあり肝を冷やす。泥だらけになるわけにはいかない。

大崩壊の痕

土砂が流れた跡に橋が架けられている。

八合目は聖宝寺登山口への分岐。

おおおお！！地面が乾いている。ただそれだけのことがとても有難く、素晴らしく感じる。

七合目

恐らく登りは左側の道を行き、下りは右側から下りてきた。同じ道を下っているつもりだったのだが、途中でGPSの軌跡が下り時と大きく違っているのに気づき、かなり混乱した。

そのため、下り時は六合目標識に出会わず。

四合目

三合目

二合目

最後は鬱蒼と茂る森の中を下る。

締めに登山口の神武神社に参拝し、無事山行完了の御報告。

何はともあれ無事帰れたし良い山行だった。まことにありがたし。

今年もあと1か月。あとは大阪周辺で小ぢんまりとやろう。

全ての遭難者に合掌。

撮影機器：

サイバーショット DSC-WX500 SONY

感想

narodniki

別に彼と親交があったわけでもなければ何か遣り取りをしたわけでもない。
彼を知ったのは、遭難した彼を助けに行こうと誰かが日記に書いたか、彼本人が遭難記を著した時だったと思う。
私は遭難事案には敏感なので、彼の遭難記を興味深く拝読し、強い読後感を得た。今となっては、どこまでが本当で、どこからが幻覚、妄想なのかわからないと言われているが。
何はともあれ、その後、「最近の訪問者」に彼のユーザ名を見ることも何回かあって、彼のその後の動向には関心を寄せていたのだが、それも10年前の11月28日をもって断ち切られてしまった。
お互い、相互のプロフィール、日記、山行記録を訪れた程度の縁ではあったが、袖振り合うも他生の縁。御池岳の稜線から御在所岳へ向け、静かに手を合わせて頭を垂れる。そして、それでも美しい鈴鹿の山々を畏れ讃える。
それが今回の山行の目的であり、成果。