白馬岳 栂池〜白馬岳〜旭岳〜大雪渓
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- GPS
- 32:00
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,583m
- 下り
- 2,152m
コースタイム
- 山行
- 10:41
- 休憩
- 0:34
- 合計
- 11:15
天候 | い〜いお天気 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年05月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
栂池高原スキー場乗り場からはゴンドラ、ロープウエイを乗り継いで栂池自然園に向かいます。 今回は縦走なので片道料金分(ゴンドラ、ロープウェイ合わせて大人一人1920円)を購入いたしますた。 ピストンされるお方は往復料金が必要となりますよん。 チケット購入の際には登山届を売り場に提出しないとGET出来ませんので抜かりのないようにね。 尚、起点は栂池高原、終点は猿倉といたしましたので車の回収が必要となります。 猿倉から栂池高原まではタクシーを利用いたしますた。料金は5200円。 大人数で相乗りし(と言っても4人までしか乗れないけれどね)運賃を割り勘いたしますとお手頃価格となりますので、ピストンせずに縦走を楽しむってのもおススメよん。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
栂池から白馬乗鞍にかけてはたっぷりの雪面歩きとなりアイゼン及びスノーシューを装備すると歩きやすい。 ツボ足のお方もちらほらとおいでましたが、トレースをうまく辿らないと厳しい急斜面登りはかなりの困難に陥るでありましょう。 白馬乗鞍岳山頂部には残雪なし。 船越の頭から小蓮華山までは部分的に雪が残るものの大半が夏道歩きとなり際立った危険箇所はない。 尚、小蓮華山までの雷鳥坂は悪天時になりますとかなりの強風が吹き荒れ、身の隠し場所が全く無いため警戒要注意。 三國境より上層部は雪のついた急な岩場登りが展開する箇所も。 滑落等に充分注意すべし。 |
その他周辺情報 | 道の駅「小谷」の深山の湯 行楽シーズンに伴い駐車場は超満車。売店、飲食店は人でうじゃうじゃ。 しかし、朝っぱらから温泉に入る観光客は皆無に等しく浴場内はほぼ独占ですた。 皆さん、温泉に入るなら午前中よん。 |
写真
昨年のゴールデンウィークにもここへ来たのよ。
そしてここに降り立った時には今日みたいにスゴく良いお天気だったのよ、ねぇノリスケさん。
Millerさん「だ、誰がやねん!」。
栂池からのゴンドラとロープウェイをどんぶらこどんぶらこと揺られながら乗り継いでやって来た場所は「栂池自然園」。
ギャラリーを伺うとBC or ゲレンデスキーヤーが6割強、ボーダーが3割弱、残りの1割くらいが登山者といった感じでしょうか。
滑る道具を持たない登山者は妙に浮いているような気が・・・。
ハニーちゃん、今回も念入りにお参りしていました。
ハニーちゃん「どうか、どうか1億でいいです。3億とは言いませんから。パンパン!」。
Millerさん「・・・。(安全祈願をやってへんやないか)」。
ヒーヒー言って登ってきましたら、広大なハイマツ帯が広がる場所にやって来た。
大きなケルンが確認出来るポイントが白馬乗鞍岳PEAKのようです。
どう見てもお山のてっぺんといった雰囲気が感じられない。
このポイントも残雪期onlyで挑むことが出来る。
この場所も広大な雪の砂漠を思わせるような独特の雰囲気が漂っていて本ルート上のお気に入りポイントの一つでもある。
尚、白馬大池山荘経由では夏道がすでに出ている状態となっていた。
まつげが鮮やかな朱に染まった殿方でありますな。
「出会えないかな?」と思っていたら出会えますた。
晴れたピーカンの日には会えないと言われている雷鳥ですけれど、何がどうしちゃったのか?堂々とうろちょろとしていますよん。
昼食を終え、船越の頭へ向かう途中の左側急斜面から突如綺麗なお嬢さんが現れた。
いや〜、これにはビックラこいたじょ。
ここから滑落した彼女が自力で這い上がってきたのかと思ちゃったもん。
よくよく見てみたら後続にも人が付いてきているよ。
栂池自然園から回り込み、こちらの急登斜面をダイレクトに取り付いたらしいのであります。
こういったコース取りがあるとは知らなかったよん。
え〜、私どもMiller隊はこちらに来たのが今回で3回目であります。
前回2回ともこの稜線歩きから天候が崩れ出し眺望を楽しむ事ができませんですた。
昨年来た時などは吹雪にホワイトアウト状態となり、かなりヤバい展開であった。
そして今回が3度目の正直でございます。
今日こそは何事もなく通しておくれよ。
かなりヤバいところに立ってながら余裕の笑を浮かべる変な二人。
START地点からほぼ同じペースで挑まれましたご夫婦様に写真を撮っていただきますたよ。
なんとなんと、こちらのご夫婦様もウチらと同じ石川県からお越しになられたのよ。ひゅ〜ひゅ〜!
キグーですねぇ。どおりで素敵に見えたもん。
16:29 チェックイン。
昨年よりも良いお天気にも関わらず到着は30分遅かった。
やはり眺望が良いと写真撮影も半端ないもんね。
それに雷鳥の出現で足が進みませんですた。
昨年は、ホワイトアウト状態の中をひたすら黙々と歩を進めたので早かったのかもしれないね。
至福のお時間がやってまいりますた。
標高約2800mのお山の上でアツアツの白米、お味噌汁、ハンバーグ。
極めつけは舞茸の天ぷら、こいつぁ絶品やったわ。
これにビールをグビグビっとやっちゃいますった。
一年に一度の贅沢でし。どうか堪忍してくださいまし。
夕食を終え、ちょっとセンチな気分に浸りたくなりお外に出て夕陽を楽しむ事にいたしますた。
西の空は美しい藍色が支配し、旭岳の山頂には今日という日に別れを告げる赤く染まった太陽が静かに沈み込もうとしていた。
上空には飛行機雲が。
最高にドラマチックなシーンに出会え寒さを忘れ一人見入った。
き〜ぼぉ〜のあ〜さ〜だ♪
よろこ〜びに胸をひ〜らけ お〜ぞ〜らあ〜お〜げ〜♬
ひでお〜の声にぃ〜」。
もうええっちゅうねん。(ひでおって誰やねん?)
翌5月3日(日)
さぁ、新しい朝がやってまいりますたよん。
皆様、おはようゴザイマス。今日もどうじょヨロスクでしゅ。
AM4:30起床
ご来光を拝むために白馬岳山頂手前の東斜面側に陣取って聖なる時を待つ。
残雪期限定のお楽しみの一つ、小屋のお向かいさんに鎮座する旭岳のてっぺん(2867m)まで登ってくるぜ。
ちなみにハニーちゃんは山荘でお留守番よん。
よ〜し今は誰も登っていないみたいやん、独占しちゃえ。
ピッケル、アイゼン持ってしょれ行け〜!
「美しい」って罪でんな。
Millerさん、こちらのイケメン天狗菱だけで50枚くらい画像を収めますたよ。
ちなみに1羽の雷鳥さんに対しても50枚以上撮っちゃいますた。
Millerさんの道草がいかにダラダラしているかが伺い知れる。
Millerさん「あら、あなたは郵便屋さん?」。
謎の男性「いえ、203高地です」。
意図がよく分かりません。
こちらの男性はこのようなコスプレ衣装で白馬大雪渓によく出没するらしいですよ。
猿倉といえば立派なブナ林であります。
この辺り、まだまだ雪が多いのですが着実に春の訪れが近づいている。
残雪と青空とブナの新緑コラボはこの大雪渓下りの楽しみの一つでもあったのでめっちゃ感激ですわ。
今回の山行のお気に入りワンシーンになりますたわ。
感想
今年もGWを迎え待望の残雪期お泊りプランをあれやこれやと考えてみた。
う〜ん、どうしよ?
やっぱ、あの感動が忘れられないなぁ〜。
その時の事を思い出すとピュルピュルしちゃうぜ。
その場所とは昨年登った白馬岳。
素晴らしい出会いに恵まれ、共に力を合わせ、励ましあい、喜びあった。
人のぬくもりが切に感じた一時でした。
Aちゃん、Happiさん、Wさん、ホントにありがとうございますた。
彼らたちとの素敵な出会いのおかげで自身のお山歴史上最高とも言える大感動の山行記録が達成出来たにょであった。
よ〜し、今年も白馬岳に行こうっと。
昨年歩いた同じ道をもう一度歩いちゃおう。あの時の感動に浸りながら・・・。
今回で3回目となる小蓮華山稜線WALK。
何故かこのPOINTに立つと運がないと言うか鬼門と言うか突如お天気が急変して闇の世界に陥れよんねん。
1回目は2012年花の白馬岳を楽しむ為に夏真っ盛りの時に訪れた。
この地に着いたころにはガスが湧き始め、挙げ句の果てにはスコールのシャワーをお見舞いされた。
昨年は寒気を伴った寒冷前線通過をモロに喰らいホワイトアウトに加え超大荒れのヤバい展開となり窮地に追い込まれますたわ。
正直覚悟を決めた「魔の稜線」となっていた。
3度目の正直。
今まで小蓮華山稜線からの大展望を一度も楽しんだことのないMiller隊。
「今度こそは何が何でも見てみたいねん!!!」。
白馬に通って4年が経った。
ようやくその時がやって来た。
ゴンドラ&ロープウェイをターザンのようにひょいひょいと乗り継いで栂池自然園に降り立った。
超快晴。(今までもここでは超快晴なんだよ。この後が良くないねん)
斜面はスキーヤーとボォダァに占領され、ちょっと浮いた存在に見えつつある登山部隊がちらほら。
そんな事にも全く怯まずに挑む我がMiller隊登山ATTACK TEAMも華麗なロケットスタートを成功させた。
麓での予想最高気温が28℃と発表されている。この地でも無風に加え強烈な陽射しを受けとにかく暑い。アウターGOREなんざここではいらん。
真夏の装いにアイゼン&スパッツという不思議なコンビネーションで挑む。
やがて天狗原を経て白馬乗鞍岳へのジャイアントスロープを撃破したら眼前には船越の頭とその左側には豪快な白馬山塊が姿を現した。
んもうテンションはムチムチである。
だが流石に標高2500m付近の稜線に着いたら真夏の装いではジッとしていると寒い。もちろん風もピュ〜ピュ〜吹いちゃっている。
完璧な冬山装備にしなくても問題ないが、アウターGOREくらいは羽織っちゃおう。
船越の頭辺りに着くと時刻はお昼を超えていた。
風を遮るハイマツ帯があったので給食TIMEとした。
給食中に目の前をピョコピョコと歩く小さなダチョウ。
いやよく見ると雷鳥であった。
流石に雷鳥坂と呼ばれるだけあって本当に遭遇できたぞ。
ピーカン時には日焼けに注意しているのか?姿を現さないと言われる雷鳥であるがその後にもかなりの頻度で登場しますた。
こんなに何回も雷鳥に遭遇すると希少価値感が薄れ街にいるハトを見ている雰囲気となってしまう。
とは言っても雷鳥と出合う度に撮影TIMEが開催され中々先へは進めない状況となっちまった。
さてさて、肝心のと言いますかお目当ての小蓮華山稜線からの展望でありますが。
結論。「超ぐぅ〜!!!」。
今までガイドブックでしか見たことの無かったここからの展望。
もうすんばらしいよ。ホンマに来て良かった。
ホント言うとね、昨年も訪れたから今回は槍穂周辺か常念縦走、はたまた八ヶ岳辺りも検討していたのですけれど、このゴージャスな景色を目の当たりにしたらこの地で正解だったとあらためて思った。
天気も安定し危険な目にも遭わず無事に白馬岳PEAKを踏む事に成功しますた。
頂上には大雪渓側から辿り着いたATTACK TEAMも沢山いて大賑わい。
皆一同に360°のpanorama大展望を楽しんでいた。
ウチらもここで証拠となるモンタージュを撮ってもらうことにした。
撮っていただいたのは、道中ほぼ同じペースで進まれましたご夫婦様にお願いいたしますた。
こちらのご夫婦様にお尋ねしましたところ、何と我がMiller隊と同じ石川県からお越しになられましたとのこと。
「キグーじゃん!」。
山頂からの展望を楽しんだ後は今日のお宿「白馬山荘」へ向かいます。
16:30 昨年よりも30分遅くではありますが無事に到着いたしますた。
チェックインを済ませ小屋前のテラスに陣取ってまずは乾杯でし。
Millerさん、常に気になる存在が眼前の巨城「旭岳2867m」であります。
「ここを何としても落とさねば・・・」。
加賀前田Miller武将の野望は尽きない。
夏道のない旭岳を攻め込むには残雪期の今しか手はないのだ。
「ふっふっふ、待っていろ。明朝にはその頂に立ってみせよう・・・」。
夕食を終え、気になる旭岳に沈む夕陽を眺め一人センチな気分で佇んだ。
翌日の朝。
お泊りにはお約束でありますご来光を楽しんだ後に感謝の朝食を召し上がった。
食後のウヲーミングアップで眼前の巨城「旭岳」に攻め込むことにした。
最近の好天気の影響で白馬岳山頂付近には雪が全く無くなり夏山そのものといった感じになってしまい、今陥れようとする夏道のない旭岳制覇が懸念された。
だが幸いにも旭岳に限っては山頂まで雪がびっしりと付いており、ガリガリ斜面をピッケル&アイゼンで攻め込むことが出来た。
今回白馬岳山行を決めた理由の一つが「残雪期旭岳制覇」でもあったのだ。
念願が叶ってメッチャ嬉しい。
そして、旭岳PEAKから望むpanoramaがすこぶる新鮮。
一度は歩いてみたい清水岳稜線。その先に見えるのは富山平野に能登半島。
右に目をやればこちらもいつかは歩いてみたい雪倉岳から朝日岳稜線が。
左に目をやれば毛勝、劔、立山、黒五、水晶、盟主槍穂までがズラ〜リと。
振り返ると逆光となる白馬三山が広がっていた。
山荘に戻り接客応対の気持ちの良いスタッフ様に挨拶を交わしチェックアウトした。
本日のお楽しみは何と言っても大雪渓の大降りでございます。
白馬稜線から一歩大雪渓に降りますと風が遮断され照りつける陽射しですこぶる暑い。ここでもアウターGOREなんざいらん。
斜面の雪もグサグサ模様となりアイゼンだっていらないくらい。(一応したけどね)
暑い斜面を必死こいてヒーヒー言いながら登ってくる沢山の方々には申し訳ないくらい降りは超快適であった。あのビュンビュン感がたまんねーのよ。
(我がMiller隊はこの大雪渓を登りで挑んだ事は一度もありません。って言うか登りたくありません。そんな根性があるかしら?)
猿倉に到着すると辺りには立派なブナ林が展開し、新たな新芽が芽吹き始めていた。
青空と残雪と新緑。この時期ならではの素敵なシーンでごじゃいます。
足元には遅い春を告げるふきのとうの新芽がいっぱい。
やがて無事に猿倉荘に到着。今回の山行に感謝を込めて白馬岳に頭を下げた二人。
我が自家用戦車(ソヴィエト軍T-34-76)のある栂池スキー場まではタクシーを利用した。
タクシーの車窓から望む新緑眩い広大な森には心を打たれたじょ。
森フェチMillerさんは超うるうるですわ。一度この森もゆっくりと散策してみたい。
今回、昨年のように超劇的な人との出会いはありませんでしたけれど、その代わりに素晴らしい眺望を堪能出来ますた。
楽しかったジョ〜。
来年のGWもここにしちゃおうかな。
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