記録ID: 6648441
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積雪期ピークハント/縦走
槍・穂高・乗鞍
西穂高岳 西尾根
2024年04月13日(土) [日帰り]
体力度
4
1泊以上が適当
- GPS
- 09:11
- 距離
- 10.2km
- 登り
- 1,876m
- 下り
- 838m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
■右俣林道:山側斜面に積雪はあるものの、路面は概ね融雪している。 ■穂高平小屋〜2400mコル 小屋までのショートカット道を利用。乗越し直後より一面雪で覆われている。 広大な牧場内を横断し、西穂高岳西尾根の末端へと向かう。 ■西尾根2400mコル〜 山荘からは牧場を南に突っ切り、尾根の取付きへ向かう。広大な牧場内は古いトレースが錯綜しているが、前方に見えている尾根の末端を目指して進めば迷うことはない。雪面は概ね締まって歩きやすいが、進むほどに踏み抜きが多くなる。ただしワカンが必要になるほどの頻度ではなく、そのままツボで進む。 末端に近づくとやや右に回り込んで傾斜の緩いところから尾根に取りつく。樹林内にマーキングあり。 1800mまでは腰〜胸までの笹の藪漕ぎとなるが、密藪ではないため、過度な消耗はしない。 やや小広い尾根だが、基本尾根通しであり、適当に進んでも迷う心配はないが、木々には赤テープなどのマーキングも多く見られるため、安心。 2350m、2400平場ではテンバ適地。 ■第一岩峰 小ピークから直ぐのコルから急激に立ち上がる雪壁を前に、アイゼンを装着。一登りすると最初の核心部となる第一岩峰の基部に達する。ここから岩場の通過に備えてトレッキングポールからピッケルへ持ち替える。 ここは一見して左からの巻きを選択。巻き道となる氷化した凹角状のルンゼは斜度は急だがクライムダウンできる程度の傾斜な上にホールド・スタンスは豊富なため、難しくはない。 この斜度で恐怖を感じた場合は、この先の山頂直下の岩場ではこれを超える斜度に加えホールドスタンスも細かくなるため、引き返すことをお薦めしたい。 ルンゼ内には補助的な使用も憚られるほどの経時劣化著しい古びたフィックスロープが残置されていたが、僅かな荷重さえもこれに頼るのは危険。 ここは雪の量や質により難易度が大きく前後する場所だと思われる。 第一岩峰を超えると森林限界の稜線に飛び出す。眼前にはジャンクションピークへの急登が現れる。ここからの稜線沿いはところどころ大きな岩場で構成されていて、都度トラバースや直登を選択しながら進む。トラバースは雪質が悪い場合は要注意。 ■ジャンクションピーク 一部斜度の高い雪稜を登る所や、雪庇の張り出しがあり、視界が効いていれば大きな問題はないが、視界不良の際は注意しなければいけない。 正面にはジャンダルムから奥穂高岳、後ろには笠ヶ岳から双六岳、槍ヶ岳までの大パノラマの絶景。 ■第2岩峰手前のピーク 第二岩峰の手前にある小ピークは、巻くか稜線通しかのいずれかとなるが、トレースの有無に関わらず、雪質や技術、雪庇の状態など総合的に判断しなければならない。 2740mピークから第二岩峰の手前のピークに向けての下降では、雪の緩みにより股までの踏み抜きが頻発。 今回は2,740mのピークは南側をトラバースした。斜度はあるものの、フラットフッティングで問題なし。 ■第2岩峰 右側に回り込みルンゼ状を右上していく。斜度も緩く、十分なホールドスタンスがあり容易。ルンゼ内には一部ワイヤーあるが、使える代物ではない。 ■〜頂上 頂上直下の岩稜は第二岩峰と同様に右から回り込み、ルンゼを直上する。ここも劣化著しい古いロープあり。頂上まで10mから西尾根では最も傾斜の強い登攀となる。またホールド・スタンスも細かくなるため、慎重に。 ■西穂高岳山頂〜 山頂からの降りは急傾斜の雪壁から始まる。少しでも不安があればバックステップで慎重に下るべき。 下降後も独標までは痩せ尾根の岩雪ミックスの稜線歩きが主体となり、不用意な動作は危険。一般道でも侮れない。 |
その他周辺情報 | ひらゆの森 |
写真
装備
個人装備 |
ロープ20m
アックス×1
ワカン(使用せず)
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感想
このコースは10年以上前に予定していたものの、難易度的にもいつでも行けると考えていたため、ついつい後回しにしていましたが、ふと気づくと今年もいつの間にやら残雪期も終盤にさしかかり、いい加減このループを抜けださねば、とようやくここで重い腰を上げるに至りました。
さて西尾根ですが、出だしは長閑な牧場から始まり、ほどほどの急登と氷化した岩場、急な雪面のトラバースにナイフリッジの稜線歩き等、景色の目まぐるしい変化に終始飽きさせず、また再訪したいと思わせてくれる素晴らしいルートでした。
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レコを読んでても行ける気がしない(+_+)。
怖気づいた私には眩しすぎる景色です。
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