越中 常願寺川 真川 岩井谷 鳶谷右又
- GPS
- 21:10
- 距離
- 26.9km
- 登り
- 1,985m
- 下り
- 2,008m
コースタイム
- 山行
- 6:56
- 休憩
- 0:07
- 合計
- 7:03
天候 | 晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2015年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
その他周辺情報 | 登山後の温泉なし 登山後の飲食物は流杉PAに入る前のファミマでゲット |
写真
装備
個人装備 |
グローブ
軍手
雨具
沢靴
ザック
行動食3食
非常食1日分
調理用食材
飲料
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
筆記用具
ファーストエイドキット
常備薬
保険証
携帯
時計
タオル
ナイフ
カメラ
ハーネス
ヘルメット
ロックカラビナ
カラビナ
スリング
ロープスリング
ストッパー
カム
ATCガイド(chuki)
エイト環(htyn)
ハンマーバイル
ハーケン数枚
マット
寝具
|
---|---|
共同装備 |
htyn分
ハンディGPS
8m30m
chuki分
リングボルトx4
キリx2
ジャンピング
8mm30m
プーリー
ロープマン(アセンダー)
飯盒
コンロ
ボンベ
|
感想
●出発まで
金曜20時半、JR長岡京駅前でhtynと落ち合う。スーパーで買い物してからhtynの運転で現地へ向かう。北鯖江PAで運転交代し、呉羽PAで車中仮眠。呉羽PAは照明が明る過ぎず、車を停めてパっと寝るのに向いてる。5時頃 運転再開。流杉PAスマートICで降り、あるぺん村でコンビニに寄る。このコンビニは登山客と思わしき、タイツの上に半パンを履いた主に中高年男女でごった返していた。タイツは歩き易そうだが、藪漕ぎの可能性のある俺らには不向き。枝刺さるし。
6時10分前に亀谷温泉のゲート前には既に20台以上の車の列が出来ている。後ろの車の人は釣師で飛越トンネル方面へ向かう、平日は10台ぐらいしか並ばないとのこと。このわずかな運転待ち時間htynはIngressの場所取りに勤しむ。かなり好きなようだ。
6:10頃、ようやくゲート通過。以後も、工事中の赤信号で前の車が止まったりとかで なかなか進まず、6:55頃、駐車スペースに着く。通常の駐車場は既に満車で、300m手前の臨時駐車場に止めた。
●Day 1
公衆便所で軽量化してから歩き始めるのが7時半。折立連絡所の2人に「どこ行くの?」と。htynが糞真面目に「岩井谷橋から…入る」と言うと、「危ないよ。増水して そこで二人死んでる。」と。「大学生が遭難した話のことかな」と思い、「いつの話ですか?」と聞くと、「去年」とのことで、やはり去年の京大OBと現役学生のパーティの話のようやった。htynは知らんかったみたいでビビっていた。「行ってみて水多ければヤメにします。」と言うと、「俺は 止めたからね。」と言われる。「有難うございます。」と言い、また歩き出す。
ダンプ、ユンボや資材を積んだトレーラー、ワンボックス、ライトバンなどがビュンビュン走ってくる。計、、、30〜50台ぐらい抜いていったのではないか。htynが控えめに親指を立てて、「北海道では こうすると止まってくれるんですよ。」とヤっていたが、北海道ではなく富山のせいなのか(分からんけど)一台も止まってくれなかった。オッサンの二人連れでは無理やろ。
8:38 岩井谷橋着。高度計を1240mに合わせ入渓。すごい水量や。まぁ、あかんかったら引き返そ。堰堤が5個。その後、連バク。水量に圧倒される。
9時半 前方に竿が見える…。10時まで待つ。左岸を少し巻いて、小尾根を越えてルンゼを懸垂で降りたが、、、気づいてたっぽい。川原なので水線から離れて登っていく。二つの枝谷を見送ってから岩井谷本谷に別れを告げ、左又の鳶谷に入る。こちらのほうが水量多い気がする。ゴーロを ひたすら越えていく。一度、htynが先行した際、見失って、笛を吹いたが返事は無く、どこかでコケて水中に浸かったままなのではと心配したが、5分か10分したら現れた。htynが脇の水流から本流水線に戻ったらしいが、それが俺には見えておらず、俺が脇の水流から抜かしてしまい、htynはわりと下のほうで待っていたため、行方不明になったらしい。お互い、視界に入るようにしておかないと、こういったタイムロスが発生する。後続だった俺が見えなくなりそうか、見えなくなった瞬間に声かけるべきやったんやろ。
12:40頃、高度計1630m付近、谷が大きく右に曲がり、右岸が崩れて岩や土が露出してるような感じのところで両岸とも大きな雪渓のブロックが幾つか現れる。ここで流れを渡ろうとした時、胸まで水に浸かり、流されそうになり、htynに「持って」というと、手を持とうとするので「ザック」と言って、ザックを持ってもらい、おかげで流されずに済んだ。で、膝下だけ浸かって渡れるところを選んで渡った。その後、しばらく雪渓は無く、幅の広い滝を幾つか簡単に巻く。
雪渓が結構出てきて、泊地の選択が狭まる。出発前は標高1700〜2000mぐらいの傾斜の緩いところで泊まろゆうてたけど、標高1860mで その先は川幅一杯の雪渓になってるので、その手前で わずかな水平スペースを二つ見つけ、一つをツェルト張り、もう一つは焚き火場とした。ツェルトと焚き火の間にチョロチョロ水が流れていたのが難点。
焚き火や飯盒の準備をしつつ、ビールのミニ缶や焼酎お湯割りで乾杯。上流側の雪渓から目に見える白い冷気が漂ってきて寒いので、お湯割りは良かった。
焚火がつくと、それまで居た、メマトイだか蚋だかの小さい羽虫たちはどこかに消えた。それまで常に20匹ぐらい頭の回りを飛んでいて、時々、鼻や耳に当ってくるので鬱陶しいこと この上なかった。htynのほうがつきまとわれる虫数が少なかったのが不思議。。。
アボカドキムチはアボカドがまだ固めだが、まー喰えた。htynの「やわらかチキン入り麻婆春雨ミートボール」は 麻婆味とミートボール味が調和してなかったが、、、おなかいっぱいになった。これから夕焼けかなという19時前、焼酎が回ってきたこともあって、早々に寝た。起床時刻は4時前の約束で。
ふと目が覚める、ケツが冷たい、再び寝入ろうとするが なかなか寝れない。何度も寝返りを打つ。腕時計の目覚ましを3:45にセットしていたが気づかず、htynに「4時4分ですっ!」と言われて飛び起きる。
●Day 2
味噌雑炊で朝から腹一杯になってから5時半前に出発。
朝の雪渓は表面が硬くて滑り易い。スプーンカットといえど、滑るモンは滑るので、足を置くところを慎重に選びながら登る。二又を右又にとると、間もなく滝。割と大きい。雪渓と右岸や左岸のゴルジュの壁の隙間を進んでいったり、露出している滝の岩肌を登ったり。右岸と左岸とを比べると、大体、右岸のほうが壁が易しかった。ある滝、htynに様子を見てきてもらうと、「滝の水流横はフェースでツルツル。左岸隅の凹角ルンゼを登れる。」とゆうので、少し入ってルンゼを見ると、かなり立っている。「こりゃ空身じゃないと無理」と思い、荷揚げの段取りを繰り返しhtynに伝えて確認してから、空身でリード。4mほど上がってから、ルンゼとフェースを見比べると、フェースには狭いバンドがあって、なんだかいけそうな気配。これを書きながら思ったことだが、この時点で俺のザックを荷揚げして受け取るべきやった。
で、バンドを水流側に左上していくと、残置ハーケンがあり、支点を取って、そのままするするいくと安定した岩のバンドに出た。さて荷揚げ、、、案の定あがらない。「のぼってこい」と何度もオガると通じたようで、htynがザックかついでバンドまであがってきて、そこまでhtynに俺のザックを揚げてもらってから、あとは俺が引き上げた。
その次、雪渓と左岸側をhtynにリードしてもらう。おおむねトラバース。ここでは笛の音は全く聞こえなかったのでロープの引っ張り具合で判断するしかなかった。トランシーバがあると効果的やろう。で、htynが「雪渓の下がいける」というが、「抜けれるのか?」と訊くと「わからない」とのこと。雪渓の上側から見ると、どう見てもいけそうになかった。雪渓の真ん中を上がっていくのは、下から見たhtynによると雪渓が薄くて怖いとのことだったので、俺リードで右岸側に渡り、左岸より斜度が随分緩い狭いルンゼ地形を登って、そこから30分強 藪漕ぎして、最後は15mほど斜めに懸垂して降りた。
このあたりからは、緑色の弥陀ヶ原、大日ヶ岳、立山三山などの眺望に感動した。
その後も雪渓が出てくるが、斜度は緩く、両岸も寝ている草付なので、問題はない。間もなく薬師岳が見えてきて、写真とりまくり。ほんまに来て良かった。こんなに天気がいい時にココに来たことはなかった。
ホっとしたせいか、膝が痛くなってくる。どうも左膝の調子が悪い。htynはゴルジュを抜けてからは随分と元気そうになったので、ロープとガチャの一部を持ってもらった。
有峰林道夜間閉鎖時間までに抜けたいということもあり、ゆっくりだが、あまり長くは休憩をとらず、這松の薄いところを狙って稜線に出る。稜線からは槍ヶ岳や黒部五郎なども見えて、またまた写真とりまくる。
登山道に出たのが15時過ぎやったと思う。昭文社の漫画地図のコースタイムを足しこんでいくと、折立ヒュッテに着くのは19時半か20時。左膝の痛みを我慢しつつ、休憩もせずに歩く。
途中でhtynに先行してもらって、太郎平小屋前から自宅に連絡を入れてもらうよう頼んだ。
登山道では照りつける お日さんが厳しい。
少しずつ水を飲みながら、少し前に買ったスポーツようかんで糖分&塩分補給する。
太郎平小屋でhtynに追いつくが、「携帯が入らない」とのことで、小屋の電話を借りて連絡してもらった。待ってる間、俺の携帯を引っ張りだして、電源いれてみると、俺のは圏内になり、山岳会と自宅にメールを入れた。
ここから折立まで長かったな。
予定していたがヤメにした鳶谷から岩井谷への下降ルートが登山道から よく見えた。予想通り細いガレだった。どっちが速かったかは結局のところ分からないが、今回、鳶谷のゴルジュ区間の通過で思いのほか時間がとられたので、なるべく早めに登山道に出るという変更は妥当やったと思う。が、それにしても暑い。
登山道の下りは杖があったほうが楽やな。
谷から登山道に出た時には、半分「無理かな」と思ってたが、19:10に折立ヒュッテ着、19:15頃、駐車場着で、着替えもせずに車を出発し、htynの安全運転40〜60km/h走行でも19:45頃、未だ閉まっていない亀谷ゲートを出れた。有峰林道ドライブ中の越中の夕焼けは めっさ綺麗というか、なんといったらいいのかわからんけど心を打たれた。
●帰途
いつも越中といえば温泉と寿司を堪能してから帰途につくのだが、今回は下山遅め、明日は仕事ということもあり、悲しいかな、温泉なし、ファミマで食い物ゲット、、、で帰途。終電も無いので、長岡京駅で降ろしてもらうつもりやったが、htynの好意で送ってもらって自宅着が夜中1時前。
●まとめ
ハーケン回収時に落としてしまったりとか、他色々ロープワークやパーティの意思疎通で難があったとはいえ、泊地の決定や、ルート取りに関してのパーティの判断は適切だったと思う。が、「上まで抜けるか、それとも途中でヤメてピストンで降りるか」 という判断については「夢中で抜けた」という面が否めない。雪渓がたくさん残ってて、気温が高かったせいなのか、水量は豊富で、迫力ある滝をたくさん見れ、谷の上部では広大な景色と お花畑と小川。天気に恵まれ、本当に行って良かったなと思った。できれば谷中二泊でゆっくりしたい。よーしらんけど、雪渓がなかったら一泊でも余裕かもしれない。
リードサワノボラーになるには課題が多いし、フォローノボラーとしても課題が やはり多いが、CL htyn、お疲れ様でした。ええ谷を選んでくれてオオキニ。
※他、写真(枚数多い)
https://goo.gl/photos/poCvZ8vScp5YzaZ7A
※2015/8/6 13:30頃、遡行図っぽいものを追加。
コメント
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はじめまして。
今年の北アルプス、雪渓が多いみたいですね。沢床を埋めるくらいに雪渓が残っていてびっくりしました。雪渓があると通過に難儀しますよね。
ちょうど明日から鳶谷に入渓するので、雪渓の状況など、参考にさせて頂きます。ありがとうございます!
8/12入渓なら 私の時よりは雪が減ってるとは思いますが、
なんにしろ楽しい遡行になるよう お祈りいたします。
って、もう下山されてるかもですが。
奥の二俣手前までの雪渓が全て溶けていましたが、奥の二俣は完全に雪で埋まり、その上の70m多段滝を超えた上部のゴルジュは雪渓で埋まっていたり、中途半端にブロックになっていたりで、結局chukiさんと同様、3時間くらいの高巻きを強いられました。
でもなんとか無事に遡行できました。情報ありがとうございました。
「3時間の高巻き」!、それはしんどそうですね。わたしらは30分〜1時間程度だったような気がします。
なんにしろ、ご無事で何より。お疲れ様でした!
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