烏帽子岳 〜北アルプスの中央で天を衝く頂へ〜

2015年09月12日(土) 〜 2015年09月13日(日)

• GPS: 12:54
• 距離: 12.4km
• 登り: 1,645m
• 下り: 1,644m

コースタイム

1日目

• 山行: 6:28
• 休憩: 1:26
• 合計: 7:54

8:05 高瀬ダム 天場
12:35 13:35 烏帽子小屋
14:21 14:47 烏帽子岳
15:59 烏帽子小屋

2日目

• 山行: 3:42
• 休憩: 0:01
• 合計: 3:43

5:04 烏帽子小屋
8:40 8:41 高瀬ダム 天場
8:47 ゴール地点

天候

9月12日（土）…晴れ
9月13日（日）…曇り時々晴れ、強風　

アクセス

利用交通機関：

タクシー 自家用車

◆駐車場
七倉山荘前（無料）　50台以上駐車可
七倉山荘から高瀬ダムまでタクシー（約2,000円）で移動。徒歩だと1時間半。

コース状況／危険箇所等

◆高瀬ダム〜ブナ立尾根登山口
工事用トラックが走るトンネルは歩道を歩くこと。
濁沢の丸太橋は通常2本だが、大雨の後は流されることもあるらしい。

◆ブナ立尾根
日本三大急登。急登だが浮石などはほとんどなく、よく整備されている。

◆烏帽子小屋
テント泊800円。水1ℓ200円。
テント場は小屋からヒョウタン池方面に約2分。ほぼフラットで石が少なくペグを打ち込みやすい。
トイレは小屋前にあり（和式、紙あり）。

◆烏帽子岳
頂上直下はクサリあり（2ヵ所）。

その他周辺情報

◆七倉山荘の温泉
ほぼ無色透明。露天あり。2名で950円。

写真

9/12 7:20

七倉山荘前。
タクシー待機中。

9/12 7:35

高瀬ダム湖

9/12 7:36

まずはトンネルを抜ける。

9/12 7:50

トンネルを抜けると不動沢橋。

9/12 7:54

濁沢キャンプ場（無人）

9/12 7:59

濁沢からの餓鬼岳方面

9/12 8:07

濁沢の丸太橋と滝

9/12 8:11

濁沢の丸太橋
この腰の引け方は教科書に載せたい。

9/12 8:17

いよいよブナ立尾根へ！

9/12 8:19

立派な苔
「雨の日に登山を楽しむにはどうしたら？」と聞かれたので「苔を見ると面白い！」と答えた。

9/12 8:21

階段は一人ずつ

9/12 8:50

立派なキノコ

9/12 9:32

ぼよよよーん。我々は宇宙キノコ。

9/12 10:00

樹林帯から時々見える南沢岳あたりの稜線が素敵

9/12 10:30

東には餓鬼岳、唐沢岳あたり。

9/12 11:02

尾根の途中に三角点

9/12 11:16

タヌキ岩
あまりタヌキらしくない気がする。

9/12 11:19

南沢岳

9/12 11:28

不動岳
わずかに紅葉。

9/12 12:30

烏帽子小屋に到着

9/12 12:38

テント場へ
正面には三ツ岳から野口五郎岳の稜線

9/12 13:24

設営完了！

烏帽子岳から戻ってきたら入り口付近に別のテントが立てられていたので向きを90度変えることになる…

9/12 13:31

面白い雲
右側の山は前烏帽子岳。ニセ烏帽子と呼ばれる。

9/12 13:38

1ヶ月前だったらコマクサが咲いているのだろう。

9/12 13:47

草紅葉

9/12 13:51

前烏帽子岳からの烏帽子岳。
この山容は一度見たら忘れない。

9/12 13:53

尖ってみた

9/12 13:58

烏帽子岳とはよく言ったもんだ。

9/12 14:01

山頂は縦走路から少し外れる。

9/12 14:18

クサリを頼りに登る。

9/12 14:20

トラバース！

9/12 14:29

烏帽子岳から北方面。
眼下に四十八池。中央に南沢岳、左に立山・剱岳、右には針ノ木岳、蓮華岳。

9/12 14:31

烏帽子岳から南方面。
三ツ岳、野口五郎岳、水晶岳。

9/12 14:37

烏帽子岳に登頂！せまいぜ！！

9/12 14:59

花崗岩の山は面白い。

9/12 15:12

ずっと見ていたい烏帽子岳

9/12 15:26

奥の立山と剱岳も天気が良さそう。

9/12 15:26

五色ヶ原もいい感じ。

9/12 15:35

前烏帽子岳から見るのがベストかな。

9/12 15:36

船窪岳から縦走したかった。

9/12 15:36

東に餓鬼岳、燕岳。

9/12 15:36

南には三ツ岳から野口五郎岳。鷲羽岳も。

9/12 15:36

逆光だけど、西には水晶岳、赤牛岳、薬師岳。

9/12 15:39

快晴の土曜日でも人が少ないのでセルフタイマーで。

9/12 16:56

夕食は鍋焼きうどん♪

9/13 4:52

13日の朝。東の空。

9/13 4:56

西の空…

9/13 4:59

船窪方面

9/13 5:07

餓鬼岳方面

9/13 5:24

燃えるような朝日

9/13 5:27

蓮華岳が染まる

9/13 5:32

雲海オレンジ

9/13 5:34

紅葉が進んだような気がする。

9/13 5:35

野口五郎岳まで行けたかもしれないけど、風が強いので下山。

9/13 7:59

滑落注意。落ちてるじゃねーか！

9/13 8:08

2回目の丸太橋は腰が引けていない。

9/13 8:15

濁沢の無名滝まで散歩してみる。

9/13 8:21

マイナスイオンを浴びる。

9/13 8:34

変なキノコなのか？

9/13 19:39

烏帽子岳のバッチ

撮影機器：

OLYMPUS STYLUS TG-3 Tough オリンパス

感想

deportivo21

【9月12日（土）】
天候などを考慮して複数の計画を立てても、そのいずれも実行できない場合がある。今回がそれだ。台風18号による浸水被害で計画の短縮を余儀なくされた。本当に天は気まぐれだ。

水曜日から木曜日に掛けて雨が降り続いた。金曜日は浸水した米の片付けと無事なものを仕分けた。他の被害は幸いほとんどなく、予定から1日遅れて山に向かう。行先はいろいろ検討した結果、北アルプスの中央で天を衝く烏帽子岳だ。

七倉山荘からタクシーで高瀬ダムに移動する。ダムからは工事に向かうトラックの走るトンネル内の歩道を歩くが、複数のトラックが隣を走っていくが埃っぽくないのには驚いた。トンネルを抜け、吊り橋（不動沢橋）を渡り、濁沢に掛かる丸太橋を渡る。この丸太橋は数日前に1本流されたが、関係者のおかげで2本に復旧していた。ブナ立尾根はその先だ。

ブナ立尾根は日本三大急登のひとつ。確かに地図上では短いがコースタイムは長く、実際に歩くと急坂が続く。我々はダラダラとした緩い坂よりも、登りごたえのある急な坂のほうがペースが上がるので、こういった登山道は好きだ。雨が続いたためか、登山道脇には無数のキノコが育っていた。樹林帯は烏帽子小屋のある稜線まで続くが、ときどき見える景色のおかげで退屈はしない。北には不動岳と南沢岳、南には餓鬼岳から燕岳、大天井岳に続く稜線がとても素敵だ。

烏帽子小屋のテント場は小屋から南に2分ほど歩いた場所に点在している。ヒョウタン池付近は雰囲気が良かったが、小屋から遠いので上段のエリアに張った。それから水とカメラを持って烏帽子岳の頂上を目指す。

頂上は小屋付近からは見えず、10分ほど歩いた前烏帽子岳（ニセ烏帽子岳）まで来るとようやく見える。その姿は自然が生み出した奇跡としか言いようがなく、まさに『烏帽子』だ。前烏帽子岳から頂上までは約30分。花崗岩の積み重なった壁を登り、トラバースすると烏帽子のてっぺん直下に着く。頂上の看板あたりはせまくて横に並べなかったので縦に並んで記念写真を撮った。巨岩によって見えない場所はあるが展望は良い。北には立山、剱岳、遠く白馬岳、近くの針ノ木岳、蓮華岳から船窪岳、不動岳、南沢岳。東には眼下に高瀬ダム湖、その先に餓鬼岳、燕岳。南には三ツ岳から野口五郎岳に続く稜線、その奥に鷲羽岳、水晶岳から西に向かうと赤牛岳、薬師岳、そしてまだ行ったことのない五色ヶ原。頂上に立った山はたくさんあるが、未踏の山や歩いたことのない稜線がたくさん見えるので、いつか歩いてみたくなった。




事前の計画では野口五郎岳から湯俣温泉で1泊の予定だったが、翌日の天気が悪そうなので翌朝判断することにした。

【9月13日（日）】
テントから出ると星空が見える。野口五郎岳まで行けると思ったが、烏帽子小屋の前では西風が強く、立山方面の空は暗い。稜線での強風は危険なのでブナ立尾根を下ることにした。もちろん名残惜しいが、裏銀座の稜線はまた今度だ。

朝日を正面から浴びるブナ立尾根。赤からオレンジに変化していく。




途中で前方に動物の気配を感じたが獣臭はなかった。尾根を下りてから、前日から気になっていた濁沢の滝の近くまで行ってみた。大量の水がすごい勢いで流れ落ちる様子は大迫力だ。




高瀬ダムにはタクシーが停まっていたので乗車して七倉山荘まで移動し、到着後はもちろん七倉山荘の温泉に浸かる。テント泊の後の温泉はとても気持ち良い。もうすぐ39歳になる身体に温泉成分が沁み渡る。稜線歩きは断念したが、最後まで退屈しない山行となった。

コメント

--N--

良い景色ですね〜
こんばんは〜
良い景色ですね〜

一度歩いてみたかったコースなんです。
参考にさせてもらいますね。
お疲れ様でした。

では、また。

deportivo21

Re: 良い景色ですね〜
NJ-TAKAさん、おはようございます。

花崗岩の山には青空が似合いますね。晴れてよかったです。今度は長く稜線を歩きたいと思いますが、早くても来年ですね。

コメントありがとうございました。

az2525

お疲れさまでした！
こんばんは！
土曜日はとてもお天気が良かったんですね！
快晴の烏帽子岳羨ましいです。
烏帽子小屋のテント場はとても過ごしやすい場所ですね。

濁沢の橋、流されたんですよね。でも復旧が早いです。
確か8月に渡った時は丸太よりもうちょっとしっかりした橋がかけられていたような・・・？

deportivo21

Re: お疲れさまでした！
azu2525さん、こんばんは。コメントありがとうございます。

azu2525さんの裏銀座縦走のレコや、山雑誌の記事を読んで烏帽子岳に登りたくなりました。今年の9月は青空がなかなか拝めませんでしたが、この日は久しぶりの登山日和で幸運でした。

濁沢の丸太橋は見た目がツルッとしているので滑るんじゃないかとハラハラしました（笑）

ayamoekano

お二人さま、おはようございます！
大雨特別警報が発令されたので、心配していましたよ。
多少浸水被害に遭われたようですが、何事もなく良かったです。

すみません、この山は何て読むのでしょうか？
また、36枚目写真の尖ったのが、この山なのでしょうか？

42枚目写真の右端に写っているtanyaさんが、凄く良い感じです♪
もちろん、お二人写真も...。

色々とお疲れ様でした。

deportivo21

Re: お二人さま、おはようございます！
ayamoekanoさん、おはようございます。

大雨の被害は、我が家はそれほどありませんでした。車で5分ほどの地域では床上浸水しているので危なかったです。

こちらの山は「えぼしだけ」です。同じ名前の山が他にもあります。

北アルプスの真ん中にあり、芸術的な山頂なのですが、なぜか混まない不思議な山なので、ぜひ登ってみてください。日帰りも可能ですよ〜