島根県大田市 三瓶山女夫松よりカルデラ周回+埋没林&自然館サヒメル



- GPS
- 07:27
- 距離
- 10.7km
- 登り
- 1,186m
- 下り
- 1,186m
コースタイム
- 山行
- 6:38
- 休憩
- 0:49
- 合計
- 7:27
歩行距離10.5km、歩行時間6時間30分、歩行数16,800歩、消費カロリー1,940Kcal
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2024年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所やヤブコギはありません。 子三瓶山頂上<写真74,75>から男三瓶山(おさんべさん)頂上<写真90〜92>の間と、男三瓶山(おさんべさん)頂上<写真90〜92>から女三瓶山(めさんべさん)<写真99〜101>の間には石埋まりのロープ場がありますが、前者のほうが距離が長く段差が大きいので、今回のように時計回りのほうが安全です。 また、子三瓶山頂上<写真74,75>北の標高920〜910mは深さ30〜40cmの溝状に掘れた粘土道で、雨天などは水が流れてかなり滑りやすそうです。 女夫松(めおとまつ)登山口<写真53>から子三瓶山頂上<写真74,75>を経て男三瓶山(おさんべさん)頂上<写真90〜92>までは、一部、石埋まりのロープ場があり、ここは上りのほうが安全です。 女夫松(めおとまつ)登山口<写真53>から土道に入ると、一部不明瞭との掲示がありましたが、すぐにまたげる倒木があるものの、明瞭な細道が続きました。 孫三瓶山頂上<写真55,56>から丸太と土の階段状の道を下っていると、道はそのうちに石埋まりがメインとなりましたが、気をつければ滑らずにすみます。 標高820m辺りから平坦な細道になり、標高850m辺りからは石埋まりの上りが続き、標高910m辺りからは丸太と土の階段状で歩きやすくなりました。 子三瓶山頂上<写真74,75>を過ぎるとしばらくは丸太と土の階段状ですが、標高920〜910mは深さ30〜40cmの溝状に掘れた粘土道で、雨天などは水が流れてかなり滑りやすそうです。幸い、距離は短く、そのうちにまた歩きやすくなりました。 標高870m辺りだったでしょうか、緩やかな上りですがロープが設置されており、標高960m辺りまで石埋まりや小石がゴロゴロしたロープ場の上りが続きました。上りではロープは不要ですが、段差が大きい箇所があります。標高960m辺りでロープはなくなり少し歩きやすくなり、標高1,050mを過ぎると石は減って丸太と土の階段状になりました。 標高1,100m辺りのベンチ<写真85>からは平坦な細道が男三瓶山(おさんべさん)頂上<写真90〜92>まで続きました。 男三瓶山(おさんべさん)頂上<写真90〜92>から女三瓶山(めさんべさん)頂上<写真99〜101>を経て女夫松(めおとまつ)登山口<写真53>までは、一部、石埋まりのロープ場がありますが、距離は短くあまりロープに頼らず下れます。 男三瓶山(おさんべさん)頂上<写真90〜92>から下り始めると、最初は丸太と土の階段状でした。 立ち入り禁止の避難小屋を過ぎると、溝状に掘れて滑りやすそうな粘土道に丸太が設置してあり、ロープもありましたが、丸太のほうが滑りそうなので、気を付けて粘土の上を歩きました。標高1,100m辺りには石埋まりのロープ場がありますが、ロープなしでもすぐに下れます。その後は歩きやすい細道がしばらく続きました。 兜山(かぶとやま)頂上<写真97>すぐ南東の標高920m辺りからロープが設置された石埋まり道が数m続きますが、あまりロープに頼らなくても下れました。ここを過ぎると歩きやすく、左折して女三瓶山(めさんべさん)<写真99〜101>へは丸太と土の階段状の道でした。女三瓶山(めさんべさん)頂上<写真99〜101>周辺から草が足に当たる細道を東に進むと、無線中継所でまた少し開けました。 引き返し展望デッキ<写真102,103>を過ぎると、たまに石埋まりや小石がゴロゴロした箇所がありますが歩きやすく、そのうちに苔むした石畳になりました。急な箇所もありますが、滑らずにすみ、分岐から階段状の道を上って大平山(たいへいざん)<写真104〜107>に到着しました。 大平山(たいへいざん)頂上<写真104〜107>から引き返し、「ここは登山道です。」との注意喚起がある道に入ると、丸太と土の階段の下りがしばらく続き、標高700mを切ると平坦になりました。 室の内池<写真109〜111>からススキなどが脚に当たる細道を西へ進むと鳥地獄<写真113〜115>で、二酸化炭素の噴気は見られませんでしたが、連れはのどや鼻をやられそうな変な臭いをかすかに感じたそうです。ここから少し暗い細道を上り、奥の湯峠からは石埋まりの上り道が孫三瓶山頂上<写真55,56>直下まで続きました。 |
その他周辺情報 | 出発点の国民宿舎さんべ荘の日帰り温泉の受付は10時半〜20時で、大人1人650円です。お湯はつるっとして鉄分を多く含むといいますが、少し茶色いかなというくらいで、においは感じませんでした。内風呂にはほとんど人がおらず、露天風呂のほうに出ると種類の違う小さい湯舟がたくさんありました。 このすぐ西北西に「四季の宿さひめ野」があります。食事が高価過ぎたため素泊まりにしました。温泉はさらっとしたお湯で、露天風呂もありました。和室は広く、テーブルも机もあり、冷蔵庫や電気ポット、エアコン、テレビなどの家電が充実、Wi-Fiも使えました。室内の洗面所にハンドソープがあったのはありがたかったです。 さんべ荘東南東には「霧の海食堂 きっ川」<写真49〜51>があります。17〜22時営業で水曜定休、開店30分後の17時半頃には駐車場はほぼ埋まっており、外の席で18時半までとの条件で入店できました。中止のメニューが多く、ジンギスカンとご飯のみで、鶏肉と豚肉ならつけられました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下(厚手)
軍手
雨具
スパッツ
日よけ帽子(フード付き)
雨用帽子
登山靴(防水加工)
靴ひも予備
ザックカバー(防水用)
地形図
コンパス
マップケース
筆記用具
タオルハンカチ
カメラ
飲料水(スポドリ&茶)
水筒(保温)
非常食(栄養補助食品)
スマホ(地図アプリ使用)
eTrex22x(GPSナビゲーター)
虫よけスプレー
|
---|
感想
【地底に眠る巨木たち!】
今回訪れた三瓶山(さんべさん)は中国地方でたった2つの活火山のうちの1つです。ちなみに、もう1つは山口県の阿武(あぶ)火山群で、噴気は観測されていません。
三瓶山は約10万年前に最初の火山活動を行い、数千年から数万年の間隔で7回の活動を行ったことが明らかになっています。古い時期には直径約5kmのカルデラを形成する大規模な噴火がありました。現在の山体(男、女、子、孫の各山)は1万年前以降にカルデラ内で別個に噴出した溶岩からなる溶岩ドーム群、あるいは噴火で壊れた大きな溶岩ドームの残存部と考えられています。また、これらの山に囲まれた室の内と呼ばれる窪地は、山々が形成された後の噴火口と考えられており、今でも二酸化炭素の弱い噴気が見られます。
三瓶山に登る前日に周辺にある観光施設をいくつか訪問しました。
まずは、北北西方面にある「さんべ縄文の森ミュージアム三瓶小豆原(さんべあずきはら)埋没林公園」<写真01〜12>です。この施設では、その名の通り埋没林<写真06〜11>が見られました。これは、過去の森林が根を張った状態で地層中に埋もれたもので、「森の化石」といわれています。
埋没林の形成に関わったのは約4,000年前の7回目の活動期の噴火です。この時には、火山の北側で大規模な斜面崩壊が発生しました。火砕流として流れ下った火山灰や火山岩(溶岩が固まった岩)の大きな粒が厚く堆積<写真04,05>し、それが崩れて発生した土砂は、土石流となり「さんべ縄文の森ミュージアム」の南を流れる伊佐利川(いさりがわ)の谷を埋め尽くしながら流れ下りました。伊佐利川は埋没林の地点から約500m下流で小豆原川と合流しています。伊佐利川の谷が埋め尽くされたことで、小豆原川は合流部でせき止められ「土砂ダム」ができ、その一部は谷を逆流して埋没林の地点まで達しました。逆流した土石流の勢いが衰えたため、埋没林の地点に生えていた木々は倒されずにすみ、立ったままの状態で埋もれました。小豆原に流れ込んだ火砕流は、比較的細かい火山灰が中心で、温度は200度以上あったと推定されています。しかし、土砂ダムにたまった水によって堆積した火山灰の温度が一気に下がり、埋没林は表面がわずかに炭化したのみで、全焼を免れました。さらには、土砂ダムにたまった水が運んできた火山灰が厚く堆積したことで深く埋もれて浸食されず、地下水に包まれ空気から遮断されたためほとんど腐朽しませんでした。
こうして、縄文時代の森が三瓶火山の噴火によって地中に埋もれ、生きていた時のまま根を張り、長い幹を残したまま直立しているのです。このように特に長い幹を残すものは世界的にも珍しいといわれています。
この埋没林発見のきっかけは1983年、水田の区画整備工事中に地中から現れた1本の巨大な立木でした。工事の邪魔になることから切断されてしまいましたが、1990年に高校教師で三瓶火山の研究者でもある松井整司氏が現地調査の際、たまたま木の写真を見せられ、その後、独自に調査を開始。報告を受けた島根県が「三瓶自然館拡充事業」の一環として周辺を掘削したところ、1998年に立木の頂部が次々に発見され、地下に森が埋もれていることが確認されました。こうして発見された立木は約30本、1999年から地質調査を兼ねた発掘作業が始まり、そのうちの2本<写真17,18,23>が「島根県立三瓶自然館サヒメル」に展示されました。
残された埋没林を見るためには、階段やエレベーターを使って、地下まで降りる必要があります。普通なら展示施設まで運び、館のレイアウトにしたがって、その位置まで動かします。ところが、2003年に完成した「さんべ縄文の森ミュージアム三瓶小豆原(さんべあずきはら)埋没林公園」は埋没林があったところに施設をつくり、元々の位置まで人が移動して観賞する仕組みでした。もちろん、展示はほんの一部で、地下に埋め戻されている木もたくさんあります。温度や湿度などの管理が難しく、展示中にダメになってしまいレプリカとなった木もありますが、マスクを外すと当時の木の香りがそのまま残っており、まさに縄文時代にタイムスリップしたかのようでした。この施設だけでも、すでに三瓶山の虜になってしまいました。
「三瓶小豆原埋没林公園」を出た後、三瓶山の北麓で「三瓶山姫逃池コース登山口」の北にある「島根県立三瓶自然館サヒメル」<写真16〜42>を訪問しました。「令和6年度夏の企画展“The蜂”」が9月29日(日)まで開催されています。蜂大好きな我々は迷うことなく、館内に入ることにしました。入館料はおとな一人700円でしたが、昼食時に寄った道の駅「赤来(あかぎ)高原」で割引券をゲットしていたので、団体割引価格の560円で入場できました。ところが、ここの入場券を先に訪問した「さんべ縄文の森ミュージアム」<写真01〜12>で提示すると、おとな一人300円の入場料が半額になるようでした。しまった、訪問する順序を間違えた!時すでに遅し・・・😓
本館1階は子供たちが楽しめるコーナーで、テンの毛皮を触ったり木の香りを嗅いだりできます。本館2階の「三瓶山と大地の成り立ち」コーナーはうっかり見落としてしまい、そのまま通路を渡って別館に進む途中で企画展示室に入りました。企画展“The蜂”では、寄生蜂の写真や国内のさまざまなハチの標本、ハチと間違えられやすいアブなどの昆虫標本がありました。
別館に入ると「三瓶埋没林」コーナー<写真17〜19>、地層はぎとり標本<写真20〜22>を見ながら4階へ、「環日本海地域・島根・三瓶の自然」コーナーには剥製や化石<写真25〜38>、そして5階は天文台で隕石の展示<写真40,41>と、思っていたより充実した内容でした。詳細はそれぞれ、写真で紹介しています。
「島根県立三瓶自然館サヒメル」を出た後は浮布(うきぬの)の池越しに男三瓶山(おさんべさん)と子三瓶山(こさんべさん)<写真46>、西の原越しに男三瓶山と子三瓶山<写真48>など絵に出てきそうな美しい三瓶山の景観を堪能し、翌日の登山に期待が膨らみました。
【ジンギスカンの人気店と老舗の温泉宿】
予定よりも時間がかかり、急遽、夜開いている近くの飲食店を探しました。向かったのは、「霧の海食堂 きっ川」<写真49〜51>です。ジンギスカンの人気店だったらしく、開店30分後の17時半頃には駐車場はほぼ埋まっており、外の席で18時半までとの条件で入店できました。中止のメニューが多く、ジンギスカンとご飯のみで、鶏肉と豚肉ならつけられるとのことでした。
結局、鶏と豚の値段がわからないままジンギスカン2人前、ご飯の中と小、鶏肉1人前と豚肉1人前を注文。直径45cm程の皿にてんこ盛りの肉と野菜に二人とも一瞬、固まりました。
焼き始めると、垂れた牛脂と玉ねぎの水分が反応し、とんでもなく跳ねました。たまらず連れが席移動、箸を握りしめて動かないので、仕方なく、収まるまで独りで油跳ねと戦う羽目に😓肉はどれもちゃんと味がしますが、最もおいしかったのは意外にも豚肉でした。
30分後、まだお皿には3分の2の具材が。時間内に食べきれるかと焦る連れ。そのうちに、大きな蚊が登場、今度は刺されないかと焦る連れ。そのとき、絶妙のタイミングで蚊取り線香が登場。おかげで、刺されることもなく、ほのぼのとしたいい雰囲気の中で無事に時間内に完食しました。
夕食後は、すぐ近くの「四季の宿さひめ野」にチェックイン。食事が高価過ぎたため素泊まりにしましたが、他の宿泊客は夕食中だったようで、大浴場は貸し切りでした。温泉はさらっとしたお湯で、露天風呂もありました。
和室は広く、テーブルも机もあり、冷蔵庫や電気ポット、エアコン、テレビなどの家電が充実、Wi-Fiも使えました。室内の洗面所にハンドソープがあったのはありがたかったです。
【孫⇒子⇒男⇒女⇒孫と三瓶山のカルデラ周回】
翌朝はよく晴れており、絶好の登山日和になりそうでした。
出発点としたのは国民宿舎さんべ荘の駐車場です。ただし、後日、大田(おおだ)市観光協会発行の登山ガイドマップをよく見ると、利用駐車場はさんべ荘のもう少し東にある霧の海展望所駐車場だったようです。さんべ荘の駐車場は7時過ぎには半分程埋まっており、14時45分頃には7割程でした。台風後で人が少なかったようで、満車にならずにすんだようです。ほっとしました。
女夫松(めおとまつ)登山口<写真53>から土道に入ると、一部不明瞭との掲示がありましたが、すぐにまたげる倒木があるものの、明瞭な細道が続きました。
孫三瓶山頂上<写真55,56>からは予期せぬ雲海を楽しみ、丸太と土の階段状の道を下っていると、早速、マツムシソウなどの花が現れました。
標高820m辺りから平坦な細道になり、東側にカルデラ内部が見えるようになりました。風越周辺<写真64〜66>からは男、女、子、孫の各山を見上げ、カルデラの内部にいることを実感しました。
子三瓶山頂上<写真74,75>周辺は気持ちのいいススキ原で、ここまでは順調でした。ここを過ぎるとしばらくは丸太と土の階段状ですが、標高920〜910mは深さ30〜40cmの溝状に掘れた粘土道で、雨天などは水が流れてかなり滑りやすそうです。下りが苦手な連れが唯一、怖がったのはここでした。幸い、距離は短く、そのうちにまた歩きやすくなり、登山道脇の花々に気をとられているうちに赤雁山(あかがりやま)は過ぎてしまっていました。
標高1,100m辺りのベンチで西の原越しに浮布の池の展望<写真85>を楽しみながら休憩しました。ここからは平坦な細道で、マツムシソウやイヨフウロなど、これまで見てきた花がずらっと並んでいました。そのうちにススキも開花し、いかにも秋らしい風景が楽しめるでしょう。
男三瓶山(おさんべさん)頂上<写真90〜92>に到着したとたん、大勢の人が目に入りました。ここまですれ違ったり道を譲ったりした人は数人だったので、予想外でした。北側の登山道のほうが歩きやすく、そちらからアプローチする人が多いようです。この北側のデッキで食事中の方が多く、登山者は東から北に集中していました。広いので休憩場所には困りませんが、日陰は全くありません。開けた端に座れるように材木を転がしてあるので、そこで休憩しました。期待していた展望は・・・😅頂上の平らな部分が広すぎて、人だかりのしている端まで行かなければ下が見えません。結局、広々とした頂上を見渡しただけで終わってしまいました。
男三瓶山(おさんべさん)から女三瓶山(めさんべさん)<写真99〜101>に向かって下り始めると、最初は丸太と土の階段状でした。立ち入り禁止の避難小屋を過ぎると、標高1,100m辺りには石埋まりのロープ場がありますが、ロープなしでもすぐに下れます。
兜山(かぶとやま)頂上<写真97>は展望の効かない細道の通過点のような場所で、ピーク標がなければ気づかなかったでしょう。
女三瓶山頂上周辺<写真99〜101>にはデッキやベンチがあり、数人休憩できそうでしたが、皆さんすぐに立ち去られました。地形図上のピークはもう少し先のようだったので、草が足に当たる細道を東に進むと、無線中継所でまた少し開けました。
展望は先程と同じようなものだったので、すぐに引き返すと、兜山(かぶとやま)<写真97>と大平山(たいへいざん)<写真104〜107>との分岐に展望デッキ<写真102,103>があり、登ってきた孫、子、男の各三瓶山がよく見えました。
大平山(たいへいざん)<写真104〜107>は三瓶観光リフトで上がってこられる観光客も多く、東の原展望テラス周辺は昼食をとりながら展望を楽しむ人々でにぎわっていました。孫、子、男、女、すべて見られるので、きれいに盛り上がった溶岩ドームの山容を確認して楽しみました。地形図上のピークの辺りまで細道を進んでみましたが、大平山(たいへいざん)頂上と思しき地点には特に道標などはなく、単に展望の効かない細道の通過点のようでした。
大平山(たいへいざん)頂上<写真104〜107>から引き返し、「ここは登山道です。」との注意喚起がある道に入ると、丸太と土の階段の下りがしばらく続きました。標高700mを切ると平坦になり、相変わらず展望は効きませんが、キツリフネなど水辺を好む花が咲き始めていました。
室の内池<写真109〜111>は火口に地下水がたまってできた火口湖です。畔に出る踏み跡は2か所あり、早まってクマザサをかき分けて見に行こうとしたことを後悔しました。畔からは孫三瓶山が見えましたが、最後にあれを登らないと車に戻れないと思うと、素直に喜べませんでした😓池の水は茶色っぽく、生き物はいないだろうと思いきや、たまに跳ねる黒っぽい魚が見えました。昔放流したコイのようで、栄養不足で頭だけが異常に大きいそうです。ベンチで休憩していると、不意に野鳥が数羽、水面を飛び回り始めました。デジカメを出している間にいなくなってしまいましたが、すぐに戻ってきました。よく見ていると、水面に一瞬、潜って浮上、水浴びでした。ほぼ無言でしたが、最後に鳴いてくれたので、やっとツバメと判明。すぐ西には「鳥地獄」<写真113〜115>という恐ろしげなネーミングの場所がありますが、平気なようでした。
鳥地獄は少量ですが二酸化炭素の噴気があり、たまに鳥の死骸などが見られるというのが名前の由来です。噴気は見られませんでしたが、連れはのどや鼻をやられそうな変な臭いをかすかに感じたそうです。
少し暗い細道を上り、奥の湯峠からは石埋まりの上り道が続きました。下りが苦手な連れが少し疲れてきたようだったので、下りでなくてよかったです。励まそうと「もう少しや。」と声をかけると、「はぁ⁉」とまさかのキレ気味の反応。「もう歳や。」と聞き間違えたのだとか。あながち、間違ってないと思いますが😁
孫三瓶山頂上<写真55,56>を過ぎて最後の休憩をとり、ここからは最初に歩いた道を下るだけ。意外にも、すんなり下ってくれました。
国民宿舎さんべ荘の駐車場に戻ると、7割程埋まっていました。土日は日帰り温泉を楽しむお客さんでかなり混雑するそうですが、今回は台風後で人出が少なかったようです。
大人1人650円を払い、人気の大浴場へ。洗い場はまだ十分空きがありました。お湯はつるっとして鉄分を多く含むといいますが、少し茶色いかなというくらいで、においは感じませんでした。内風呂にはほとんど人がおらず、露天風呂のほうに出ると種類の違う小さい湯舟がたくさんありました。はしごはしなかったので、詳細はわかりませんが、あれこれ試してみる人が多いようでした。この日は台風の影響か朝から湿度が高かったようで、ずっと汗をかきっぱなしだったので、とても気持ちよかったです。
台風により急遽、訪問を決めましたが、バタバタした割にはゆっくり楽しめました。意外にも花が多かったので、また別の時期に行ってみたいです。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する