南アルプス/甲斐駒ヶ岳(黒戸尾根往復)
- GPS
- 17:39
- 距離
- 21.1km
- 登り
- 2,699m
- 下り
- 2,724m
コースタイム
- 山行
- 7:14
- 休憩
- 0:33
- 合計
- 7:47
天候 | 1/9, 1/20 共に快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
竹宇駒ヶ岳神社手前の尾白渓谷駐車場を利用。1/9朝出発時点では駐車台数は22台、1/10帰着時には約50台。大型車用駐車場を含めて80台位駐車可能なようだ。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆登山ポスト 駐車場から駒ヶ岳神社へ向かう所にあり。 ◆道の状況 全体にトレースは明確。年末年始からの積雪は無い模様。 黒戸尾根は標高1500mから霜が現れ、1600mから凍結路が見え出す。刀利天狗を越えると積雪が目立つが歩きやすい。五合目への下りは凍結しており要注意。また八丁登りも下山時には滑りやすい凍結路になるので要注意だ。 五合目から七丈小屋までのアスレチックな区間は雪が少なくアイゼンも使用せず。 七丈小屋から上はアイゼンが必要なコンディション。適当に歩きやすい雪付きだった。 危険箇所は無数にあるがむしろ帰路の樹林帯の下りの凍結路が疲労の蓄積もありリスクが高いようだ。 |
その他周辺情報 | ◆登山後の温泉 近所の白州尾白の森名水公園内の尾白の湯を利用。市民以外は大人820円。 食事も摂れる。 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
3度目の正直と言うか年相応のスケジューリングで漸く黒戸尾根から甲斐駒ヶ岳の頂上に達することができた。暖冬、雪不足を実感する山行でもあったが頂稜近辺では雪山を満喫。快晴の一日、好展望を堪能できた。
一昨年、去年と日帰り山行を計画していずれも果たせずに終えたので今回は万全を期して(?)一泊二日での計画となった。とは言え幕営装備を追加して持って行くことになるのでどちらが楽か?と考えるとちょっと答えにも詰まりそうだ。が、ともかく結果的には甲斐駒ヶ岳の山頂に立つことができたのでやはりこちらが正解なんだろう。それでも五合目小屋跡に張られたテントを見るとそこに留まって軽い荷物でアタックした方が楽なのかもとも思う。一日の行程が短くなると出発時間も遅くできるのもメリットが大きい。
【1日目】
尾白渓谷駐車場に到着すると満天の星空で今日の晴天は約束されたみたいだ。6時から支度を整えて6:26に出発する頃にはヘッドランプが要らない程度に空が明るんできた。駐車場には20台以上の車が停まっていてこの時期にしては人気があると言う印象だ。これまでここの駐車場ではこんなに多くの車を見たことがない。出発時点で気温は-1℃を指している。寒くないのも有難い。
ジャケットを着込んで出発したが案の定100mも登ると暑くなり、ジャケットは脱ぐことになる。Aki-CLさんと13Kさんはずっと先に進んでいるが自分はコースタイムキープを目標にマイペースで行く。徐々に白んできてやがて夜が明け樹々が朝日に照らされる。笹の平までは雪も氷も全く見ることが無かった。笹の平でも2人はいないので更に先に足を延ばしているんだろう。そこから一登りして黒心龍神碑がある所で13Kさんが待っていてくれた。ここからの八丁登りは傾斜は最初の登りよりも落ちるのだが実にしんどいものだった。樹林は広葉樹林から針葉樹林に様相を変えていき、従って葉が落ちて明るかった林から陽が射さない樹林帯になり、登山道も凍結が目立つようになってきた。林の中にゴロゴロした岩が目立つようになると刃渡りも近い。
刃渡りは岩の間に氷が詰まってはいるものの岩自体は凍っておらず安心して渡ることができる。更には全周の好展望が楽しめる。八ヶ岳は雲が多いものの富士山と鳳凰三山の眺めは素晴らしい。刃渡りを超えた日当たりの良い所で先行していた2人が待っていてくれた。刀利天狗まで梯子を連ねた登りが続き、その後は黒戸山の山径になる。黒戸山では登山道は完全に積雪していたが、いたって歩きやすい雪質だった。トレースも多くおそらく年末年始からこっち降雪は無い様子。黒戸山から五合目への下りは凍結が目立ち神経を使わされた。加えて太もも内側が攣ってしばらく停滞を余儀なくされた。帰りの車中でネットで検索したらこの部分が攣るのは「運動不足」が原因だそうだ。準備が足らないってことですね。五合目小屋跡で再び2人は待っていてくれ、そこでエアサロンパスの助けを借りてリフレッシュすることができた。持つべきものはエアサロンパスと言うことみたいだ。
五合目から七丈小屋までは梯子と鎖が連続する。しかし積雪も少なく今回は至って困難さは無かった。ただ七丈小屋到着は13時だったもののテントを設営し終えると14時。なので今日山頂を目指すことは無しとした。疲労もひとしおだし、年相応と言うことで。まずはAki-CLさんからの差し入れの甘酒で温まる。小屋の温度計は-5℃を指していたが陽が傾くとどんどんと気温が下がってきたようだ。テントでまったりとウィスキーを飲みながら過ごす。夕食は恒例の各自好みのレトルトカレーとスープ。ご飯は炊いたが2合ではもう多いようだ。きれいに半合分残ってしまった。副菜はベーコンとジャガイモを茹でて胡椒とマヨネーズで和えたもの。食事が終わって17時、ちょうど夕景が美しい頃だった。夜景や星空もさぞやと思うものだが流石にその時間にテントの外に出るのは億劫なものだ。夜はかなり冷えたようで寝袋の中でもつま先がテントに触れると凍える感じがしたし、出入り口に近い所に置いていた水は半分位凍ってしまった。
【2日目】
起床は4時、出発は6時とした。撤収はまだしないので起床はもう30分遅くても良かったかもしれない。朝食も恒例のラーメン。いつもはマルタイラーメンだけど今日は五木食品の熊本ラーメン2個とラ王1個の組み合わせ。でもこれが結構いける味だった。昨夜残したご飯はカチンコチンでとても食べられたものではなくそのまま持ち帰ることになった。次回は1合半としよう。
6時に支度をしてテント場を出発したのが6:30頃。もう十分に明るくなっている。ここからは七丈小屋までと打って変わって雪山の景色だ。アイゼンやピッケルの石突きの鉄が雪とギュイギュイときしみ音を上げる。これがますます気分を乗せてくれる。しばらくは樹林帯を九十九折に登っていき、森林限界を超えると八合目が視野に入る。ちょうど日の出の頃、西側の峰々もモルゲンロートに燃えるようだ。ほんの数分の出来事だが。
八合目から黄連谷左俣の詰めを横切り、幾つかの鎖場を乗越して行くとやがて2振りの剣が打ち立てられた岩峰が見えて来る。前回の到達点だ。岩峰の基部には注連縄も張ってある。この岩峰の下で小休止し、一気に超えて行く。岩峰を平行に見るとその向こうにちょうど地蔵と富士山が重なって見える。もう少し早い時期だとダイアモンド地蔵富士になるかもしれない。標高を稼ぐと共にますますアルペン的な風景になり、南アルプスも見える峰が増えてきて目を楽しませてくれる。東側にせり出した風情の岩壁を登って行くともう頂上と肩を並べるように見える。そして駒ヶ岳神社本社に至る。もう山頂は指呼の間だ。Aki-CLさんも13Kさんも山頂に立っているのが見える。待たせて済みません。
そして甲斐駒ヶ岳山頂に立った。雲ひとつない快晴の空の下、全周の展望を楽しめる至福と共に。風もほとんど無く暖かい日和。山頂から七丈小屋までの下山はあっと言う間だった。しかしテントを撤収してからの下山は実に長い。登りに比べれば2/3程度の時間なのだが、長い。笹の平まで降りてきてもさらに700mも降りなければならない。丹沢だったら鍋割から県民の森までと言う所か、一山まだ降りなくてはならないのだ。最後の200m位はヨロヨロになりながら降りてきた。竹宇駒ヶ岳神社に戻りそこで飲んだ水の美味しかったこと。
無事に念願の甲斐駒黒戸尾根を踏破することができたが、さて今年の年間計画はどうしようかな?まだ何も考えていない。
朝食用のラーメン3人前(水1.5L)調理でガス28g使用。
1丈は約3.0303メートル(wikipedia)なので、7丈小屋は21m小屋か?
笹平からの下山は前半は標高差100m/10分のペースで順調に下るが、最後の30分は休みながら何とか下る。翌日、脹脛と太腿の筋肉痛がひどい。
尾白の湯(820円)
元祖 塩らーめん(650円)
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する