記録ID: 82238
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無雪期ピークハント／縦走
八ヶ岳・蓼科
【南八ヶ岳日帰り縦走】 杣添尾根〜横岳〜赤岳〜権現岳〜三ツ頭〜天女山
2010年10月11日(月) [日帰り]
山梨県
長野県
りきまる
- GPS
- 10:20
- 距離
- 15.1km
- 登り
- 1,785m
- 下り
- 1,999m
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横岳登山口05:45→三叉峰08:15→08:24横岳08:35→09:20地蔵の頭09:35→10:10赤岳10:20→11:30キレット小屋11:50→13:07権現岳13:15→13:50三ツ頭14:10→16:05天女山駐車場
| 天候 | 晴れのちガス |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2010年10月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
自家用車
横岳登山口 12〜13台分の駐車スペースがあります。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
【アプローチ】 ・ 前日の深夜に天女山駐車場に到着。駐車場には7〜8台駐車していました。バイクをおろし,シュラフにくるまって4時間ほど寝ました。 ・ 午前4時に起床。登山の用意をし,4時半にバイクで横岳登山口に出発します。 ・ 道路の気温表示では8℃。それほど寒くありません。バイク移動は長袖シャツ+フリース+雨具上衣で大丈夫でした。 ・ 途中,野辺山にあるセブンイレブンで食料を調達し,ハンバーガーの朝食を食べました。 ・ セブンイレブンの休憩(20分)の後,海ノ口の別荘地内の道路を走り,横岳登山口には午前5時半に到着しました。 【横岳登山口〜三叉峰】 ・ 横岳登山口から南八ヶ岳林道の間は,ぬかるんだ緩い傾斜の道を登ります。20分ほどで南八ヶ岳林道に出ます。 ・ 南八ヶ岳林道を過ぎ,少し登ると,等高線の詰まった樹林帯の中の急登となります。周囲は,コメツガ,シラビソ,ダケカンバなどの混成林です。しばらくは,黙々と登ります。 ・ 杣添尾根を直登するこのコースは,森林限界まで展望が無く,樹林帯の中の急登が続くので,大変効率良く標高を稼ぐことができます。 ・ また,樹林帯に逃げ込めば風雨を避けられるので,主稜線が悪天候の時には,エスケープルートとしても貴重です。 ・ 針葉樹の林から、徐々にシャクナゲの群落に変わって来ると,傾斜がゆるみ,尾根の北側をトラバースするようになります。 ・ 周囲はダケカンバの林ですが,もう,落葉していました。ここを過ぎて傾斜がまたきつくなると,ハイマツ帯の最後の登りです。 【三叉峰〜横岳往復〜赤岳】 ・ 三叉峰の分岐には08:15に到着です。登山口から2時間半かかりました。 ・ ここから一旦北に向かい,横岳山頂を目指します。山頂は歩いて10分ほどのところです。 ・ このころは,風がかなり強く吹いていましたが,天気は快晴。多くの登山者が山頂で休んでいました。 ・ 横岳山頂からの展望は素晴らしかったです。特に北側の展望が素晴らしい。北アルプスの槍穂高連峰もくっきり見えます。 ・ 水分補給をし,写真を撮ってから主峰赤岳へと向かいます。 ・ 三叉峰の分岐から地蔵の頭までは,険しい岩場が続きます。でも,足場はしっかりしており,クサリも整備されているので,三点確保を心がければ,それほど危険ではないと思います。コース途中からの赤岳の眺めが素晴らしかったです。 ・ 地蔵の頭で15分ほどおにぎり休憩を取り,赤岳展望荘には09:40に到着しました。ここから赤岳山頂への登りとなります。 ・ 赤岳山頂への登りは,かなりの傾斜ですが,ずっとクサリでトレースが指示されており,迷うことなく登れます。 ・ 頂上山荘のある赤岳山頂(北峰)には,10:07に到着。さらに神社と山頂標識のある南峰に移動して,ここで休憩としました。多くの登山者が休んでいましたが,素晴らしい天気と展望に,皆さんニコニコ顔です。 ・ 山頂はさすがに八ヶ岳の主峰。素晴らしい展望です。この快晴の天気を,神様に感謝しました。 【赤岳〜キレット小屋〜権現岳】 ・ この区間は,本コースで最も険しいところです。特に赤岳山頂〜キレット間は,足場が悪くもろい岩場の急斜面が続きます。どちらかというと,下りで使うよりも,逆コースで登りに使ったほうが安全だと思います。 ・ 赤岳山頂からキレットまでは,標高差450メートルの下りとなります。写真でも解説しておりますが,とにかくもろい岩場でステップなども切られておらず,道になっていません。踏み跡をたどるような感じです。ただし,要所要所にクサリやハシゴは設置されています。 ・ 赤岳山頂〜キレット間の下りは,慎重に歩いたので,コースタイムどおり1時間10分かかりました。重荷ならば,さらに時間を要すると思います。 ・ キレット小屋にはテン場がありますが,見たところ張れるのは10張り程度です。水場もあるようですが,枯れることがあるとのことでした。水場は確認していません。小屋は建て替えたばかりのようで,とてもきれいです。営業していました。 ・ キレット小屋を過ぎると,標高差100メートルほどを登り返してツルネに到着です。ここは見晴らしの良い場所です。北には赤岳〜中岳〜阿弥陀岳の大展望が素晴らしいです。南には,これから登る権現岳が聳えています。 ・ ツルネを過ぎると,一旦緩く下ってから標高2,672メートルの旭岳へと登り返します。キレット小屋からここまでは,ごく普通の歩きやすい登山道です。 ・ 旭岳を過ぎるとまた少し下りとなり,そこから権現岳への登り返しです。標高差にすれば100メートルほどですが,この登りも足場が悪く,クサリ場などがあります。そして最後にあの長い「源治梯子」の登りが待ちかまえています。重荷の場合はつらいと思います。 ・ 「源治梯子」を登り切れば,権現岳山頂はすぐです。指導標を左に進めば,山頂です。指導標のすぐ下に権現小屋が建っています。 ・ 残念ながら,権現岳山頂はガスに包まれ,まったく展望がありませんでした。しかたなく,早々に三ツ頭へと向かいます。 【権現岳〜三ツ頭〜天女山】 ・ 権現岳から先は,一般的な登山道です。最初はやや急でクサリ場などもありますが,そのうち傾斜がゆるんで樹林帯の中を歩きます。その後,緩く登り返すと三ツ頭山頂です。 ・ 三ツ頭山頂は,晴れていれば南八ヶ岳の素晴らしい展望台です。権現岳もここからの眺めが最も形がよいのではないかと思います。 ・ しかし,今回はガスで見えません。サンドイッチをつまみにビールを飲みながら,ガスの晴れるのを待ちましたが,ほんの少し見えただけでした。 ・ 20分の休憩後,下山を開始しました。まずは前三ツ頭まで30分ほどの下りです。前三ツ頭は南側の展望が良く,南アルプスや富士山が見渡せますが,ここもガスで今回は展望なし。 ・ 写真だけ撮って休まずに天女山へと続く樹林帯の中を下ります。この付近,落葉松が多く,紅葉も進んでいました。日が射せば落葉松の葉が黄金色に輝いて,見事なシーンを見せてくれるはずですが,日差しが無く,見られませんでした。 ・ この下山ルートは,途中で傾斜がゆるみ,なかなか標高を稼いでくれませんので,思ったより時間がかかります。天女山の駐車場には,16:05に到着。三ツ頭から2時間弱かかりました。 ・ 駐車場に到着後,クルマに置いてあるアルコールチェッカーで呼気のアルコール濃度が「0.00�咫廚任△襪海箸魍稜Г�,バイク回収に向かいました。 |
写真
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05:45 横岳登山口です。登山ポストに登山計画書を投函して、登山開始です。
傾斜がゆるむと、尾根の北側を歩きます。このあたり、ダケカンバの紅葉はすでに終わっています。
望遠ズームで撮った南側の景色。赤岳の先に権現岳が見えています。その奥は南アルプスの主峰、北岳です。
中岳の奥に南アルプスの貴公子、甲斐駒ヶ岳。右に仙丈ヶ岳、左は北岳。
石尊峰の山頂には、登山者がたくさんいますね。西側は切れ落ちた断崖となっていますが、登山道はそれほど高度感もなく、普通に歩けます。
10/11 8:47
石尊峰の山頂には、登山者がたくさんいますね。西側は切れ落ちた断崖となっていますが、登山道はそれほど高度感もなく、普通に歩けます。
石尊峰から北側を望む。中央が横岳山頂。その右のピークが三叉峰。
「日ノ岳」の下りから赤岳を望む。富士山も見えています。最高の天気です♪ただし、この下りは険しいです。
登山道は、尖がった岩峰「二十三夜峰」の脇をトラバースしていきます。
トラバースの先は急な下りです。ハシゴもあります。下りきったところから振り返って撮影。
09:23 地蔵の頭に到着。ここで15分ほどオニギリ休憩です。
それにしても良い眺め。赤岳から阿弥陀岳までくっきり見えました。
山頂から阿弥陀岳を望む。奥に中央アルプスや御嶽山、北アルプスなどが見えています。
南峰の標識をバックに2人連れが記念撮影。なんと、ヤマレコメンバーのaonuma1000さんがシャッターを押していたとのことです。
10/11 10:12
南峰の標識をバックに2人連れが記念撮影。なんと、ヤマレコメンバーのaonuma1000さんがシャッターを押していたとのことです。
これから向かう権現岳。キレットまで標高差450メートル下ってから、265メートル登り返します。
山頂から阿弥陀岳。まだ、あの頂きに立ったことはありません。近いうちに登ってみたいですね。
山頂からは、ホントに良い眺めでした。でも、南側のガスが気になる...
10:20 赤岳山頂からの下り。ガスが上がってきて、権現岳が隠れてしまいました。
ここが権現岳への縦走コースと中岳・阿弥陀岳方面との分岐です。この岩場を乗り越えていけば権現岳縦走コース。右下に降りていけば、中岳・阿弥陀岳方面です。
10/11 10:23
ここが権現岳への縦走コースと中岳・阿弥陀岳方面との分岐です。この岩場を乗り越えていけば権現岳縦走コース。右下に降りていけば、中岳・阿弥陀岳方面です。
前の写真の岩場から山頂を振り返ったところ。ほとんどの登山者は、中岳方面へ下っていきました。
同じような足場の悪い岩稜が続きます。先行する登山者がいますね。
10:28 山頂を振り返る。この下りは、かなり険しいコースです。
キレット・権現岳方面。この先、キレットまでは、標高差400メートル以上の急な下りとなります。
ここから,すごい下りになります。足場がもろく,急傾斜でスピードは出せません。へたするとコケます。
一応○マークあるのですが,足場がもろく,どこを歩いて良いのか。
ここも,登山道という感じではありません。道になっていない...
11:29 キレット小屋に到着しました。ここで20分ほど食事休憩です。
ツルネへの登りの途中から振り返ると,こんな素晴らしい景観が望めます。
13:10 権現岳山頂に到着しました。周囲はガスに包まれ,何も見えません。
サンドウィッチをつまみに,ビールを飲みながらガスの晴れるのを待ちましたが...
今年1月に三ツ頭に登ったときの写真です。晴れていればこのとおり,素晴らしい眺めです。
落葉松も黄色く色づいていますが,日射しがないので,黄金色に輝く姿は見られませんでした。
感想
【このコースについて】
・ 体育の日の三連休は,2泊3日のテント縦走で新潟方面の山を歩くつもりでいましたが,あいにくの天気。でも,11日だけは,関東以西なら晴れるという予報。
・ 日帰りでも2日分歩いたような気分にさせてくれる充実した縦走コースはないかなと,登山地図を眺めていたところ,ありました!南八ヶ岳の主稜線を縦走するコースです。
・ 海ノ口別荘地にある横岳登山口から杣添尾根を直登し,南八ヶ岳の主稜線を横岳〜赤岳〜権現岳〜三ツ頭〜天女山と縦走するコースです。
・ このコース,登山地図のコースタイムを合計すると,11時間10分。かなり長いですが,歩けないほどではありません。
・ 私は決して足の速い登山者ではありませんし,特に下りは苦手としておりますが,時間切れの場合でも,赤岳から県界尾根や真教寺尾根をエスケープルートとして使えば何とかなるだろうと考えました。
・ 横岳から赤岳までは,ヤマレコに日帰りの記録がたくさんありますが,さらに権現岳を経由して南に下るという記録は見たことがありませんので,よろしかったら参考にして下さい。
【登山口へはバイク作戦で】
・ 登山口と下山口が離れているので,いつものように「バイク作戦」です。下山口の天女山駐車場にクルマをデポし,バイクで登山口に移動。下山後,クルマで登山口まで移動して,バイクを回収しました。
・ 単独登山の場合,ホントにこの方法は便利ですね。これまでの利用をタクシー代に換算すると,すでにバイク購入代は回収済みでお釣りが出るくらいのコスト効果です。そしてコスト以外にも,いつでも移動できるという時間的効果も大きいと実感しています。
・ グループ登山の場合は,クルマ2台で行って,登山口と下山口にそれぞれ駐車しておけば,このコースを歩くことができます。ただし,横岳登山口の駐車場は12〜13台程度で満車となるので,空いている早めの時間帯に到着するよう心がけた方が無難です。
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shun-s さん
はじめまして、rikimaru様
当日、同じコースで赤岳・横岳をピストンで帰ったものです。
横岳登山口にあった、カバーのかぶったバイクがデポされたものだったのですね。私も早く、オートバイデポをしたいと思っていたので、注目していました。
更にNO51の写真を見ていてびっくり、赤岳山頂でカップルの方に頼まれて写真を写しているのが私です。
この写真の私的利用をお許し下さい。私にとってもいい記念写真になりますので・・・。（だめな場合はご連絡下さい。）
それにしても、この縦走を決行するとは、健脚の持ち主なのですね。私は。赤岳ピストンだけでもおそるおそるやってきました。下りの帰りは滑って尻もちついたり大変でした。
aonuma1000 さん，コメント有り難うございます。
同じ日に杣添尾根から登られたのですね。記録を拝見いたしました。
それにしても，三叉峰分岐まで２時間とは，すごいスピードですね。私などハアハアゼイゼイしながら，何とか２時間半でした。
それだけのスピードがあれば，今回の私の歩いたコースなど，簡単にクリアできると思いますよ。
是非バイクを活用して歩いてみて下さい。往復ピストンでは味わえない充実感を感じることができると思います。
南ア南部や朝日連峰の南北縦走など，クルマのみでは実行しづらい縦走も実現できますのでトライしてみて下さい。
ところで，赤岳山頂での写真の件，どうぞお使い下さい。同じ時間に山頂にいたなんて奇遇ですね。
ヤマレコに載せる写真は，肖像権の問題もあり，登山者の顔がわからないもののみ載せています。
そのため，登山者が写っていても誰だかわからないものばかりですが，ご本人からコメント頂き驚きました。
どこかの山中でお会いすることもあるかと思いますが，今後ともよろしくお願いします。
こんばんは、rikimaru様
写真利用の件、認めていただきありがとうございます。
＞三叉峰分岐まで２時間
先日、天女山から登ったときに10:30以降天候が急変したため
かなりハイピッチで登ったものです。
荷物も軽いし後先考えず、休憩なしでした。
その分、帰路でへたりました。
＞今回の私の歩いたコースなど，簡単にクリアできると思いますよ。
嬉しい言葉ありがとうございます。是非、来年挑戦したいと思います。
rikimaruさんの他のWebページ見させていただきました。
素晴らしい山行ばかりであこがれてしまいます。
ひとまず、お礼かたがた返信いたします。
読み流していただければ結構です。
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