【甲斐駒ケ岳】テン泊の黒戸尾根はキツイ! しかし・・・



- GPS
- 15:44
- 距離
- 21.4km
- 登り
- 2,592m
- 下り
- 2,590m
コースタイム
- 山行
- 6:25
- 休憩
- 0:25
- 合計
- 6:50
天候 | 1日目 晴れ時々曇り 2日目 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2016年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
刃渡りから七丈小屋までは、随所にハシゴや鎖がある。安全第1で通過しよう。 |
予約できる山小屋 |
七丈小屋
|
写真
感想
黒戸尾根から甲斐駒ケ岳へは、3年前の11月に七丈小屋泊で行っているが、その時は小屋からの新雪を踏みしめながら快適に登ることができた。今回は、テント泊でたっぷり雪のある甲斐駒に行こうと、山仲間を誘って計画した。
連休の天気予報を見て、一番良い日に頂に立つため1日おいて行くことにした。
駐車場に8時前着。これから長ーい尾根の登りが始まると思うと少し憂鬱になったが、「まッ、行けるとこまで行って、場合によってはビバーク」と開き直る。すぐに登山道に数日前の新雪が出始め、気持ちが良い。「刃渡り」は雪がなく難なく通過。その後は凍った雪が出てきたためアイゼンを装着。五合目小屋跡まで来ると、みんなにまだ余力があったため前進を決める。目の前に立ちはだかる起立した岩山を見ると、自然に気持ちが引き締まった。ハシゴとクサリの連続でみんなバテバテになる。やっと七丈小屋テン場に到着するとホッとし、ロケーションが良い場所にテントを設営。さっそくビールで乾杯すると、一人がザックからおもむろに土鍋を取出し、「さあ、鍋パーティーしよう」と支度し始めた。外にいても日差しが温かく、鍋を囲みながら楽しい宴会となった。
朝、テントから顔を出すと、あたり一面が雲海となって、その上にぽっかり八ヶ岳や鳳凰三山が浮かんでいた。山頂方面を見ると、真っ青な空に白い雪が光って見え、気分がウキウキしてきた。ピッケル、アイゼン、目出し、ゴーグルなど装備を整え出発する。テン場から樹林帯を抜け、紺碧の空に向かって付けたトレースを辿って進む。甲斐駒山頂方面が見え始めると元気がでて足も軽くなったように感じる。稜線に出るとガスの切れ間から富士山や北岳が見えると「オオーッ」と歓声を上げた。狭い尾根道は雪の厚い層ができ、ところどころ危険な個所もあったが、慎重に通過する。
山頂に8時18分着。360度の大眺望は言葉にならないほど素晴らしかった。仙水峠から鳳凰山につながるアサヨ峰は、ガスが晴れると尾根のラインが光って見え、その横に北岳、仙丈ケ岳、中央アや乗鞍、そして、穂高から白馬方面まで横一列に真っすぐ伸びた北アルプスが一望できた。短時間ではあったが、我々だけの至福の時間を楽しんだ後、眼下に雲海を見ながらゆっくり下山した。
聞きしに勝る「黒戸尾根」は長ーくてキツイ。しかし、山頂からの絶景を見た途端、その苦しさは「吹っ飛ぶ」。
黒戸尾根は、山頂での感激を増幅させる「妙薬」かもしれない。
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