鳳凰山:薬師・観音・地蔵ヶ岳



- GPS
- 14:29
- 距離
- 24.5km
- 登り
- 2,346m
- 下り
- 2,350m
コースタイム
- 山行
- 4:14
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 4:34
- 山行
- 8:12
- 休憩
- 1:33
- 合計
- 9:45
天候 | 1日目:曇り、2日目:晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
南アルプス入門の人気コースで登山道や道標の整備は良い。南アルプスの典型的な雰囲気を味わえるが、夜叉神から砂払岳直前まで樹林帯の中で視界はほとんど無く、木々を見ながらの登降。しかし砂払岳からは一転して白砂青松の開放感満点、爽快な縦走路を満喫できる。 |
その他周辺情報 | 下山後突然の雷雨、汗だくの体に雨も加わり、車内での着替えも儘ならない状況となってしまう。そんな中夜叉神ヒュッテの日帰り入浴可の案内を見つけ、地獄に仏といった感じで即入浴した。汚い格好の二人を嫌な顔もせず入浴させてくれたヒュッテの女将さんに感謝。 |
写真
装備
個人装備 |
エア・ピロー
ランタン
長袖シャツ
Tシャツ
ソフトシェル
ズボン
靴下
グローブ
防寒着
雨具
日よけ帽子
着替え
靴
予備靴ひも
サンダル
ザック
ザックカバー
サブザック
昼ご飯
行動食
非常食
調理用食材
調味料
飲料
ガスカートリッジ
コンロ
コッヘル
食器
調理器具
ライター
地図(地形図)
コンパス
笛
計画書
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
常備薬
日焼け止め
ロールペーパー
保険証
携帯
時計
サングラス
タオル
ツェルト
ストック
ナイフ
カメラ
ポール
テント
テントマット
シェラフ
携帯トイレ
サーモス
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感想
妻の百名山完登の一歩(あと7座)と南御室小屋の湧水、タカネビランジの花を目当てに鳳凰三山のテント泊ピストン山行を計画。梅雨明け直前の晴天を狙い、7月8日・9日で、この計画を実行する事にした。7日の夕方、双葉近くの日帰り温泉で汗を流し、竜王のスーパーマーケットでテント泊用の食材を確保、夕食も済ませてから、芦安経由で夜叉神峠登山口の駐車場に向かい前泊する。
朝4時に起床して、朝食のチーズトーストとコーヒーを食べ、サーモスにお湯を入れて5時35分に出発。登山口で登山届けを提出してから夜叉神峠への登りに入る。テント装備と二日分の食べ物でいつもより肩に食い込むザックの重さを感じながら急登をゆっくりと進む。五本松の不思議な造形を脇目に背中の汗を感じながら登り、6時42分に夜叉神峠に到着。残念ながら白峰三山の勇姿は雲の中、気を取り直して杖立峠に向けてまた歩き出す。夜叉神峠からの鳳凰三山縦走は、登り始めの標高が高く、勾配もそれほど急ではないのでテント泊山行には好都合。杖立峠を8時2分に通過、好都合なルートとは云え重い荷物は変わらず、汗で背中はびっしょり濡れている。ドリンクタイムで5分ほど休憩を取り、次のポイント苺平に向け気合を入れ直す。8時49分、杖立峠と同じ鉄のパイプを格子状に組んだ道標を見つける。多分ここが火事場跡だろう。相変わらず樹林帯の登りが続き視界は遮られたままで暑さだけが強くなる単調な登り。やや勾配が緩やかになり、標高も2500mに達すると、ひょっこりと特徴的な道標のピラミッドが現れる。9時32分苺平到着、地図で確認したところ、南御室小屋までは、若干の下りで時間は30分あまりとの事、俄然元気が出てくる。あと200m以内で小屋到着と思われる登山道脇に「電波はこちらで」のバリ3の表示板。南御室小屋では携帯の電波が通じていないようで、この場所での電波状況を確認する。ドコモ・AU共2本以上アンテナマークが立っているので、いざとなったらここまで移動して連絡すれば良いようだ。電波マークから2分ほどで今日のゴール、南御室小屋に到着する。テント場はまだ誰も設営していない。早速小屋でテントの受付を済ませ、手前の平らな場所を確保してテント道具を広げ設営開始。マットやシュラフもセットし滝汗の服を着替えて、やっと一心地つく。まだ午前中、でも早朝からのハードな登りでお腹も減りランチタイム。いつものようにカップうどんにスライスもちを入れ力うどんを食べ、菓子パンとコーヒーでいつもよりゆっくりとした時間を過ごす。午後は小屋周辺を彷徨き、咲いている花々の写真を撮る。妻は携帯の電波場所まで遠征して最新の情報を仕入れてくれた。明日の朝はかなり期待出来そうな予報だった。
午後は汗で濡れたズボンやシャツを乾かしながらテント前でのんびり過ごし、16時に早めの夕食を作る。カルボナーラ・スパゲッティとロールパン、水が豊富で炊事も楽しい。後片付けを済ませ18時過ぎにテント内に入り、19時30分に就寝。
2日目
3時30分起床、チーズトーストとコーヒーの朝食を取り4時50分に鳳凰三山に向け出発する。上を見上げると真っ青な空、快晴で素晴らしい登山日和。サブザックで軽い荷物もあり軽快に登る。5時30分に砂払岳山頂近くで森林限界を越え白峰三山が朝日を浴び、北岳山腹には鳳凰三山の影が広がる。足元は白砂青松の世界で稜線漫歩、振り返ると歩いてきた稜線の向こうに朝日を浴びた富士山がピンク色に染まっている。
5時47分に薬師岳小屋を通過、小屋はまだ閉じたままだった。10分ほど登ると三山の最初の頂き:薬師岳に到着。山頂標識のある場所からちょっと離れた巨岩の方が高いのが分かる。前回の日帰り登山の際、最高点は登っているので、今回は割愛して観音岳に向かう。薬師岳山頂からは甲府盆地や奥秩父方面も見えるようになる。今は雲海に覆われ、わずかに八ヶ岳の山頂部分のみが大海原に浮かぶ戦艦のように見える。次は三山の最高峰:観音岳、標高差は150mほどあり結構急な斜面を左側の白峰三山の絶景を眺めながら登り、6時26分に山頂到着。山頂標識の脇にある巨岩の上が最高点、この岩をよじ登り最高点からの眺めを堪能する。
正面には地蔵岳のオベリスク、甲斐駒ヶ岳の端正なピラミッド、仙丈ヶ岳。左手は野呂川の深い谷の向こうに白峰三山、その奥に悪沢岳・荒川岳。後ろを振り返ると薬師岳山頂の上に富士山。右側は広がる雲海と八ヶ岳。いつまでも見飽きない絶景を写真に収め、地蔵岳に向けザレた急斜面を下る。崩壊した花崗岩の砂で滑りやすい斜面が続き、鞍部からは赤抜沢ノ頭への登り、岩と砂とハイマツの中を進み7時30分に赤抜沢ノ頭に到着。ここからは地蔵岳のオベリスクが見事な格好。雲の海を従えた巨岩の姿に圧倒される。わずかに下ると鞍部に広がる沢山の地蔵仏、賽ノ河原でこれまでの無事を感謝して参拝し、オベリスク直下まで登り返し、記念写真を撮って山頂標識のあるオベリスク下の砂地まで戻る。山頂標識のある場所からちょっと赤抜沢ノ頭側に歩くと雲海の上に頭を出している甲斐駒ヶ岳のピラミッドが見える。三山を無事に登頂出来た事に満足し復路に入る。赤抜沢ノ頭から観音岳の鞍部まで下り、標高差200mほどのザレ場の登り。往路は四周の景色を堪能していたが、復路は初夏の花々を見つける事に集中する。観音岳への登りで岩場の隙間に念願の花を見つける。タカネビランジだ。今回はまだ時期が早すぎたかなと思っていたので見つけた時は嬉しかった。気をつけて足元を見ながら進むと3か所でタカネビランジの花を見つけ気分は上々。気持ち良く復路を進む。観音岳山頂を9時15分に通過し、薬師岳を9時43分に通過。砂払岳を過ぎると、あとは樹林帯に入り南御室小屋まで一気に下る。10時27分に小屋に到着、一息ついた後テントを撤収して11時30分に小屋を出発する。食糧と水の分軽くなったとは云え、やはり重いザックを担ぎ夜叉神峠に向けて下る。途中の苺平・杖立峠・夜叉神峠への登り返し、わずかな登りだが、三山往復後で足に来ている体には堪える。夜叉神峠まで辿り着いた時には残りの水も飲み干し、あとは40分の下りだけと気合を入れ直して一気に下る。
登山口には14時33分に到着、汗でぐちゃぐちゃになった体を拭いて服を着替えようとしたら土砂降りの雨。登山用具をキャリヤボックスに投げ込み駐車場向かいの夜叉神ヒュッテに飛び込む。日帰り入浴可能ということで地獄に仏とお世話になる。入浴後麦茶や採りたて?の桃を頂き感謝感謝。雨を止んでいたので後片付けを済ませて駐車場を出発する。7月初旬で梅雨明け前の不安定な時期の山行だったが、運良く天候に恵まれ素晴らしい景色とタカネビランジを楽しむことが出来た。
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