北アルプス 2つのアサヒ(蓮華温泉より周回)


- GPS
- 28:09
- 距離
- 38.3km
- 登り
- 3,293m
- 下り
- 3,275m
コースタイム
- 山行
- 8:45
- 休憩
- 3:34
- 合計
- 12:19
- 山行
- 8:00
- 休憩
- 1:14
- 合計
- 9:14
天候 | 20,21,22:晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2025年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
大阪8:10-(サンダーバード7号,9280円+乗2640円)-9:37敦賀9:58-(はくたか560号,-)-11:47糸魚川12:20-(白馬岳登山バス[蓮華線],1790円+荷物代310円)-13:55蓮華温泉 復路: 蓮華温泉14:20-(白馬岳登山バス[蓮華線],1790円+荷物代310円)-15:55糸魚川16:28-(はくたか567号,9280円+乗2640円)-18:17敦賀[夕食]19:44-(サンダーバード44号,-)-21:09大阪 ※JRはe5489にてチケットレス予約 ※白馬岳登山バス(蓮華線) https://www.marukei-g.com/files/libs/6665/202504301418112487.pdf ・登山バス運行期間2025/7/19-8/17の毎日,8/23〜10/5の土日祝 |
コース状況/ 危険箇所等 |
旭岳: ・行きは雪渓から取り付いて山頂へ、帰りは裏から尾根筋を下りた (裏側には雪は無く傾斜も緩い。こちらから往復されている方も居らっしゃった) 白馬岳〜朝日岳: ・この時期、所々に雪渓が残る。(今回は、六本爪アイゼンを持参) 五輪尾根: ・長大な尾根を下る。バスの時間に間に合うように、早めに出発するのが吉。 |
その他周辺情報 | テン場: ※○は今回利用 ○蓮華温泉キャンプ場 ・料金:テント1000円+お風呂1000円 ・予約不要 ※蓮華温泉ロッジ 野天・内湯日帰り入浴利用(9:30〜17:00) 白馬大池山荘 ・料金:2,000円/人+2000円/張 ・要予約 ○白馬岳頂上宿舎テント場 https://yamagoya.hakubakousha.com/reservation/ ・料金:2,000円/人+1000円/張 ・要予約 ○朝日小屋 ・料金:2000円 ・予約不要 ・50張 |
予約できる山小屋 |
蓮華温泉ロッジ
|
写真
感想
海の日の連休は北アの稜線を目指します。
百高山もいよいよ大詰め。今回は小蓮華山(98座目)、旭岳(99座目)を狙います。日本の近代化、激動の時代を描いた名作「坂の上の雲」のエンディングが小蓮華山であると知り、いつか歩こうと決めていた。ついにその日がやってきた。ワクワクしながらこの日を待ちわびた。
登山前日に大阪から電車を乗り継ぎ、蓮華温泉ロッジに入る。翌日の登山に備えて温泉を楽しんだ。ここの野湯は最高のロケーション。多くの登山者と一緒に小さな湯船に浸かって汗を流した。ここで屋久島の鹿之沢小屋で出会った方と再会。なんか最近、お山での再会が多い。この方は百名山を終えて、最近は山の会で沢登りを楽しんでいると伺った。なんでも大峯の山に入ってヤマメやイワナ釣りを楽しんでいるだとか、山はいろんな楽しみができて面白いですね。翌日に備えて早めに就寝。
◆1日目 蓮華温泉-白馬大池-小蓮華山-白馬岳-白馬山頂小屋(テン泊)-旭岳ピストン
夜明け前から歩き始める。この日は白馬岳まで標高差1400mを上げる。夢と希望が詰まったデカザックを背負って高度を上げた。樹林帯を抜け、天狗の庭で展望が開けた所で大休止。(ここでようやくドコモの電波が入り、ヤマレコの地図をダウンロードできた。これで一安心)
白馬大池を過ぎていよいよ小蓮華山の稜線に取り付く。憧れの稜線。しかも天気は願ってもない快晴。高度を上げると絶景が広がった。
「坂の上の雲」には思い入れがある。我が子のフィギュアスケートのフリーの曲にも選曲し、振り付けしてもらった曲でもある。日露戦争で帝国ロシアの無敵のバルチック艦隊を打ち破るという快挙を遂げた明治時代を描いた司馬遼太郎の名作も素晴らしい。頭の中では「坂の上の雲」がヘビーローテーション。「凛として〜 旅立つ 一朶の雲を目指し〜」。気分アゲアゲで、最高の登山道を登る。
今年は雪が多く残っていると聞いた。雪を纏った山肌は美しかった。高度を上げるにつれどんどん絶景が広がってゆく。白馬の雪に削られた荒々しい白い山肌。奥に見える格好良い鹿島槍。キング劔もお出ましだ。遥か遠くには富士山も顔を覗かせる。小蓮華山の山頂ではゆったりと景色を楽しんだ。こんな日に山に居られるのは幸せ者ですね。
さらに進んで三国峠の手前で一休み。前も後ろも素晴らしい絶景が広がる。ずっとここにいていたいと思えるひとときを楽しんだ。
白馬岳を越え、白馬山頂小屋まで下りてテントを張る。疲れたので少し横になった。一休みした後、カメラとアイゼンを携えて旭岳に向かう。でっかい雪渓を進む途中で二人組の女性とスライド。「旭岳は登りはできるだけ雪渓を登って、下りは傾斜のゆるい裏側から下りると良い」とアドバイスを頂く。どうもありがとう。
急登に喘ぎながらも山頂に到着。ガスに包まれてしまったが、無事到着できたことに安堵した。慎重に下りて、登山道脇に咲くお花畑を楽しみながらテン場にもどった。この日も天気は崩れることなく一日を終えた。山の神に感謝。
◆2日目 白馬山頂小屋-白馬岳-雪倉岳-朝日小屋(テン泊)
朝、準備を整えテン場を出発。暗い中歩いていると雷鳥さんが居るではないか?ラッキー!雷鳥さんは登山道から外れて飛んでいきました。珍しい光景を見せてくれてありがとう。
白馬岳山頂では、最高に幸せなひとときを楽しんだ。名残惜しくも山頂を後にする。今日も先は長い。夏山は午後から夕立が怖い。できれば午前中に歩き切りたい。少しでも駒を進めておきたい。
天気は快晴。登山道脇にお花畑がこれでもかと出てくる。お花を写真に収めたいのはヤマヤマだが、今日は如何せん背中のザックが重すぎる。小休止の合間にザックを下ろして周囲のお花を撮影した。
雪渓も結構残っていた。雪は緩んでいるのでキックステップで進めるが、長く急な斜面は念の為、アイゼン装着で進んだ。日が昇るとそれなりに熱くなるが、雪渓から吹く風はひんやり気持ち良かった。
朝日岳は山頂経由で行こうかと計画していたが、コルから実際見上げると朝日岳はでかい。今日はもう疲れたので水平道で行くことに変更。疲れ切って水谷のコルに到着。少し歩いて小屋に到着!受付してテン場に一番乗りした。
マイホームを設営して小屋前ベンチで寛いでいると登山者が続々と到着。流石は人気の朝日小屋ですね。おばちゃんに写真をとってもらえないかとお願いされる。聞けば、栂海新道を登ってきたらしい。栂海山荘を目指すも暑さにやられて白鳥小屋で一泊。この日、長い距離を歩いて朝日小屋まで歩き切った、とのこと。スッゲー!
おばちゃんおめでとう。気合の入った山歩きに敬服しました。
夕方、日の入りと共に辺り一面、見たこともないピンク色に包まれた。なんじゃこりゃ〜。山に居ると時々こんなご褒美が待っていますね。この日も夕方まで結局雨は振らず。翌日も良い天気が続くことを願って床に就いた。
◆3日目 朝日小屋-朝日岳-五輪尾根-蓮華温泉(テン泊)
朝、準備を整え、3時半に小屋を出発。この日は、栂海新道を目指す2人組パーティ(滋賀と徳島の方)と一緒に朝日岳を目指した。途中、雪渓を登る際、大きなカエルの様な鳴き声を聞く。なんだろうと思ってヘッデンを照らすと雷鳥さんでした。出てきてくれて、どうもありがとう。
朝日岳山頂ではガスに巻かれてしまいましたが、しばらくするとガスが切れて、周囲がオレンジ色に染まり太陽が顔を覗かせる。なかなか幻想的な光景でした。
吹上のコルまでご一緒させて頂き、そこでお二人を見送った。高度を下げるとだんだん気温が上がる。この時期は熱中症に警戒です。無事を日本海にドボンできることを祈る!
ここから先は朝日岳や雪倉岳の絶景を眺めて、登山道脇のお花を愛でながら長い五輪尾根を下った。最後はなが〜い樹林帯に突入。コルに辿り着くもそこからの登り返しが疲労の溜まった脚に堪えた。初日に泊まったテン場に飛び出したときには安堵した。小屋で受付をしてお風呂にドボン。縦走後のお風呂はいつも最高!頭も体も綺麗に洗ってヒゲも剃って下界に下りる準備完了!ビールで乾杯して、お腹も満たしてバスに乗り込み、神戸への帰途に就いた。
天気は午後から雨予報だったのですが、終わってみればカッパを一度も着ることなく山行を終えることができました。お花も景色も最高!おまけに雷鳥さんにも3日連続で出会えた。どうもありがとうございました。2つのアサヒを繋ぐこの周回コースはとっても良かった。また季節を変えて歩きたいと思います。
今日も良い山でした。
(荷重:16.5kg、1日の消費量 水2L、アルファ米 8/10食)
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
素晴らしい山行ですね。
お花畑で有名な白馬岳、雪解けの時期はどこも花園が広がっており最高でした。今年は雪の量も多かった様で、雪渓歩きも楽しむことができました。下界の酷暑を想えば、涼しくて天国ですね。行く先々で雷鳥さんにも出会えた。栂海新道にチャレンジする人たちにもインスパイヤされた。とっても充実した山行となりました。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する