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Yamareco

記録ID: 8635319
全員に公開
ハイキング
槍・穂高・乗鞍

日帰り北鎌尾根《独標直登》

2025年09月01日(月) [日帰り]
情報量の目安: S
都道府県 長野県 岐阜県
 - 拍手
体力度
9
2〜3泊以上が適当
GPS
16:40
距離
38.1km
登り
3,531m
下り
3,697m
歩くペース
速い
0.70.8
ヤマレコの計画機能「らくルート」の標準コースタイムを「1.0」としたときの倍率です。

コースタイム

日帰り
山行
15:21
休憩
1:33
合計
16:54
距離 38.1km 登り 3,531m 下り 3,697m
0:02
8
0:10
0:11
18
0:29
21
0:50
49
1:39
1:40
4
1:43
29
2:12
2:21
59
3:37
39
4:17
4:20
33
4:53
5:03
37
5:39
5:41
86
7:07
7:08
87
8:35
8:43
102
10:25
10:31
121
12:32
13:01
8
13:09
13:33
4
13:37
13:38
25
14:54
33
15:27
15:28
3
15:31
40
16:11
15
16:26
12
16:38
17
16:56
2
16:58
ゴール地点
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2025年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
新穂高第2駐車場(P3)
1,200 円/24H
以降、24時間毎に1,200円を加算。但し24時間未満の端数が生じたときは、これを24時間に切り上げる。

※GoogleMAP上の表記は
新穂高第3駐車場(登山者用有料駐車場)
コース状況/
危険箇所等
▲北俣乗越〜北鎌沢出合
最悪。一言で表現出来る。
浮石だらけの急斜面を右にある巻道を利用しながら下る。その先も浮石だらけの巨岩地帯を下る。
白出沢がかわいく思える。

▲北鎌沢出合〜北鎌のコル
右俣を、北鎌のコルに向かってひたすら登る。
好みの巨岩を越えてゆく。
道には迷わないので無心で登りたい。
沢中央に太い給水ポイントが2箇所あった。
最初の給水ポイントで給水は済ませた。

▲独標
直登か、巻道、お好みで

▲P11〜P15
一瞬も気を抜けない難路
稜線通しを念頭に置いた結果、とんでもない所をクライムダウンする羽目になった。
幸運を祈る

▲山頂直下
裾野は広い
カニのハサミは念頭に置いておきたい。
次回登頂する時は、祠の裏から格好よく登頂して、場を沸かせたい。
その他周辺情報 荒神の湯/300円
8月の日中は岩が焼けて、とても入れる温度では無かったが、9月の夕刻も熱かった。40℃は超えていると思われる。
予約できる山小屋
槍平小屋
地元の愛知は気温40℃
山へ行くしかないという好条件
地元の愛知は気温40℃
山へ行くしかないという好条件
ストレッチを済ませ、準備万端
新穂高センターを0時に出発
2025年08月31日 23:59撮影 by  Pixel 8, Google
8/31 23:59
ストレッチを済ませ、準備万端
新穂高センターを0時に出発
槍平に着いた
グローブを忘れたので手をつかないように気をつけた
2025年09月01日 02:12撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 2:12
槍平に着いた
グローブを忘れたので手をつかないように気をつけた
ヤレヤレ、千丈乗越分岐
2025年09月01日 03:19撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 3:19
ヤレヤレ、千丈乗越分岐
乗越した
稜線は風があり、先週よりも寒い
放射冷却、進行中
2025年09月01日 03:38撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 3:38
乗越した
稜線は風があり、先週よりも寒い
放射冷却、進行中
槍ヶ岳山荘直下に到着
真っ暗闇
ナイトモードで撮影
2025年09月01日 04:18撮影 by  Pixel 8, Google
1
9/1 4:18
槍ヶ岳山荘直下に到着
真っ暗闇
ナイトモードで撮影
日の出前
ひたすら東鎌尾根を下る
2025年09月01日 04:43撮影 by  Pixel 8, Google
1
9/1 4:43
日の出前
ひたすら東鎌尾根を下る
東鎌尾根から振り返る
2025年09月01日 04:48撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 4:48
東鎌尾根から振り返る
先週行った、南岳方面
2025年09月01日 04:48撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 4:48
先週行った、南岳方面
トンガリは常念岳か
2025年09月01日 04:49撮影 by  Pixel 8, Google
1
9/1 4:49
トンガリは常念岳か
岩を触るので素手は凍傷の一歩手前
手もみしながら下っている
2025年09月01日 04:51撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 4:51
岩を触るので素手は凍傷の一歩手前
手もみしながら下っている
とんがってるなぁ
2025年09月01日 05:04撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 5:04
とんがってるなぁ
北鎌尾根
2025年09月01日 05:04撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 5:04
北鎌尾根
まだ日は登らない
2025年09月01日 05:04撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 5:04
まだ日は登らない
これから向かう北鎌沢出合
2025年09月01日 05:04撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 5:04
これから向かう北鎌沢出合
北鎌尾根全容
東鎌尾根を登ってくるとこの景観を眺められる。
2025年09月01日 05:07撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 5:07
北鎌尾根全容
東鎌尾根を登ってくるとこの景観を眺められる。
右俣、左股
独標が全く分からない
2025年09月01日 05:07撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 5:07
右俣、左股
独標が全く分からない
手がかじかんで、写真を撮るのも一苦労
2025年09月01日 05:14撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 5:14
手がかじかんで、写真を撮るのも一苦労
焼けてきた槍
2025年09月01日 05:22撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 5:22
焼けてきた槍
この時間にここにいられて幸せ
2025年09月01日 05:22撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 5:22
この時間にここにいられて幸せ
やっと着いた
だいぶ時間を取られた
2025年09月01日 05:39撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 5:39
やっと着いた
だいぶ時間を取られた
下りて10分、最悪の下りだ
足元は崩れる
コケないようにするのに全力
2025年09月01日 05:49撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 5:49
下りて10分、最悪の下りだ
足元は崩れる
コケないようにするのに全力
急斜面、やっと抜けた
ゴロゴロ地帯突入
2025年09月01日 06:00撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 6:00
急斜面、やっと抜けた
ゴロゴロ地帯突入
北鎌尾根に日が差す
早く気温上がれ
2025年09月01日 06:06撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 6:06
北鎌尾根に日が差す
早く気温上がれ
道なき道をゆく
倒木がゆくてを塞ぐ
2025年09月01日 06:38撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 6:38
道なき道をゆく
倒木がゆくてを塞ぐ
不思議な形、模様の岩石出現
どうやってこうなるのか
器だけではなく石にも興味を引かれる年齢
2025年09月01日 06:49撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 6:49
不思議な形、模様の岩石出現
どうやってこうなるのか
器だけではなく石にも興味を引かれる年齢
北鎌沢出合到着
やっとか
必死だった
2025年09月01日 07:10撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 7:10
北鎌沢出合到着
やっとか
必死だった
水場だっ!
端っこではなく中央にあるんだ
2025年09月01日 07:17撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 7:17
水場だっ!
端っこではなく中央にあるんだ
コケ岩滑る
顔面強打して、小指突き指した。
慌てるな、骨折したら1発アウト
2025年09月01日 07:17撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 7:17
コケ岩滑る
顔面強打して、小指突き指した。
慌てるな、骨折したら1発アウト
明るくなった
振り返ればやっと太陽の登場だ
2025年09月01日 07:25撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 7:25
明るくなった
振り返ればやっと太陽の登場だ
9月に入っても日差しは強い
ヤバいな、日焼け止め塗ってない
2025年09月01日 07:25撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 7:25
9月に入っても日差しは強い
ヤバいな、日焼け止め塗ってない
振り返る
嫌いじゃないこの登り
2025年09月01日 07:39撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 7:39
振り返る
嫌いじゃないこの登り
給水し過ぎて荷物重かったら地獄
2025年09月01日 07:39撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 7:39
給水し過ぎて荷物重かったら地獄
リュックの落し物
この登りゴミが多い
2025年09月01日 08:07撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:07
リュックの落し物
この登りゴミが多い
ここでは遭難しないだろう
上から流れてくるのか?
2025年09月01日 08:07撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:07
ここでは遭難しないだろう
上から流れてくるのか?
今度は、まだ新しいマムートの靴、片方だけ
2025年09月01日 08:24撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:24
今度は、まだ新しいマムートの靴、片方だけ
靴を履き替えて落としたのか
謎が深まる遺留物
2025年09月01日 08:24撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:24
靴を履き替えて落としたのか
謎が深まる遺留物
なんかゴミ拾いしたくなった
素敵な道だから
2025年09月01日 08:24撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:24
なんかゴミ拾いしたくなった
素敵な道だから
あっ、人がいた!
2025年09月01日 08:27撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:27
あっ、人がいた!
抜かせてもらった。
2025年09月01日 08:33撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:33
抜かせてもらった。
バテバテとの事だった
荷物が大変そうだった
2025年09月01日 08:33撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:33
バテバテとの事だった
荷物が大変そうだった
北鎌のコル到着
ひたすら巨岩を越えるこの登り
好きだ
2025年09月01日 08:37撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:37
北鎌のコル到着
ひたすら巨岩を越えるこの登り
好きだ
コルから望む
2025年09月01日 08:39撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:39
コルから望む
鷲羽岳?
余計なことを言うのはやめておこう
2025年09月01日 08:40撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:40
鷲羽岳?
余計なことを言うのはやめておこう
北鎌のコルを出発した
2025年09月01日 08:48撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:48
北鎌のコルを出発した
なんでこんな模様ができるんだ
花より岩石
2025年09月01日 08:53撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:53
なんでこんな模様ができるんだ
花より岩石
北鎌尾根稜線から、後ろを振り返る
絶景だ
2025年09月01日 08:54撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:54
北鎌尾根稜線から、後ろを振り返る
絶景だ
色々な山が見える
ついに色々って言ったw
2025年09月01日 08:55撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:55
色々な山が見える
ついに色々って言ったw
ゆく手に独標現る
デカイぞ、凄いぞ
2025年09月01日 08:56撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 8:56
ゆく手に独標現る
デカイぞ、凄いぞ
振り返る
尾根尾根
2025年09月01日 09:07撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 9:07
振り返る
尾根尾根
稜線右手に見える山々が凄いのだ
肌色の山肌
2025年09月01日 09:16撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 9:16
稜線右手に見える山々が凄いのだ
肌色の山肌
北アルプスにはこんな山もあるんだ
あの裸山、登れるのだろうか
2025年09月01日 09:16撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 9:16
北アルプスにはこんな山もあるんだ
あの裸山、登れるのだろうか
いやぁー独標
直登、チビりそう
2025年09月01日 09:19撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 9:19
いやぁー独標
直登、チビりそう
登る前に振り返っとこう
2025年09月01日 09:46撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 9:46
登る前に振り返っとこう
独標、直登中
2025年09月01日 10:13撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 10:13
独標、直登中
登ってきた道を見下ろす
2025年09月01日 10:24撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 10:24
登ってきた道を見下ろす
槍ヶ岳がお出迎え
2025年09月01日 10:25撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 10:25
槍ヶ岳がお出迎え
I Win.独標、取った!!
今日1番満足した瞬間
2025年09月01日 10:26撮影
9/1 10:26
I Win.独標、取った!!
今日1番満足した瞬間
血、出とる
2025年09月01日 10:27撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 10:27
血、出とる
素晴らしい
2025年09月01日 10:28撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 10:28
素晴らしい
先へ進んでます
2025年09月01日 10:46撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 10:46
先へ進んでます
多分、ここをクライムダウンした(P11)
P11でも既に恐ろしい
2025年09月01日 10:46撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 10:46
多分、ここをクライムダウンした(P11)
P11でも既に恐ろしい
稜線の右手がホント凄い
北アルプス深部行かねば
2025年09月01日 11:02撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 11:02
稜線の右手がホント凄い
北アルプス深部行かねば
P13から眺める風景
ナンバリング怪獣と格闘中
2025年09月01日 11:08撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 11:08
P13から眺める風景
ナンバリング怪獣と格闘中
興醒め、人工物
2025年09月01日 11:10撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 11:10
興醒め、人工物
P13を越えてゆく
大袈裟ではなくクライムダウン適地に崖を回り込む
2025年09月01日 11:11撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 11:11
P13を越えてゆく
大袈裟ではなくクライムダウン適地に崖を回り込む
白ザレのピーク(P14)を越え、
一息つく
ココ、登れるんじゃないのか
どこでも登れる気になってるw
2025年09月01日 11:48撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 11:48
白ザレのピーク(P14)を越え、
一息つく
ココ、登れるんじゃないのか
どこでも登れる気になってるw
槍ヶ岳にはまだ届かない
2025年09月01日 11:54撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 11:54
槍ヶ岳にはまだ届かない
P15だって楽ではない
2025年09月01日 11:54撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 11:54
P15だって楽ではない
北鎌平を越えた
もうすぐ着きます
2025年09月01日 12:10撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 12:10
北鎌平を越えた
もうすぐ着きます
山頂直下、なんかぶら下がってるぞ
ロープの支点にでもするのだろうか
2025年09月01日 12:37撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 12:37
山頂直下、なんかぶら下がってるぞ
ロープの支点にでもするのだろうか
登って、振り返る
ヤレヤレだ
2025年09月01日 12:37撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 12:37
登って、振り返る
ヤレヤレだ
ロープがあるから行ってみる
2回ぐらい行ったり来たりした
2025年09月01日 12:50撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 12:50
ロープがあるから行ってみる
2回ぐらい行ったり来たりした
こっちにも目印ある。
これが噂のチムニーなのか
今日一番悩んだ
2025年09月01日 12:50撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 12:50
こっちにも目印ある。
これが噂のチムニーなのか
今日一番悩んだ
あ〜あ、変なところから登頂しちゃったよ
2025年09月01日 12:56撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 12:56
あ〜あ、変なところから登頂しちゃったよ
次回のために祠に近づいて、裏から下りてみれば良かった。失敗した。
2025年09月01日 12:56撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 12:56
次回のために祠に近づいて、裏から下りてみれば良かった。失敗した。
下山待ち
肌に触れる岩が冷たくて気持ちいい
2025年09月01日 13:02撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 13:02
下山待ち
肌に触れる岩が冷たくて気持ちいい
山荘着
2025年09月01日 13:09撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 13:09
山荘着
飲料補給
自販機に手こずった
2025年09月01日 13:25撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 13:25
飲料補給
自販機に手こずった
さらば、槍ヶ岳
また来年、北から来るよ
今年は見納めだ
2025年09月01日 13:31撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 13:31
さらば、槍ヶ岳
また来年、北から来るよ
今年は見納めだ
最後の最後にルートミス
気づいたら左股林道にトラバースしていたw
2025年09月01日 16:58撮影 by  Pixel 8, Google
9/1 16:58
最後の最後にルートミス
気づいたら左股林道にトラバースしていたw
撮影機器:

感想

日帰り北鎌尾根をやってきた。
ルートは下調べをしたので気負いはなかった。P13〜P15だけ気をつければいい。だが、足を踏み入れてみれば、中々どうして下調べが当てにならない。結局は現場での自己判断が重要となる。

いつものように日曜の午後、3時間のドライブをした。運転に退屈してきたので、ウルフ・オブ・ウォールストリート(吹替版)を見た。見たことのある映画だった。16時早々に高山入り。名古屋の気温40℃から5度くらい下がっただけの35℃だった。
高山も暑い。夕方、道の駅でようやく30℃を切った。
かつ庵で特盛ロースカツ丼を食べたが満腹にならず、吉野家で牛丼を注文した。食べ過ぎだ。
18時半も過ぎれば辺りは暗くなる。
仮眠の時間だ。

準備を整え、0時登山開始。
今回は、グローブを忘れてしまった。手痛い失敗だ。暗い夜道を右俣林道を進む。先週に続き2回目だ。千丈乗越に上がればとても寒かった。暗いうちに槍ヶ岳を通過。これだけ早ければ山荘界隈に人も少ない。水俣乗越まで初めて東鎌尾根を下ったが、結構険しいのに驚いた。西鎌尾根のような危なげない登山道を予想していた。早朝の稜線で素手は完全に冷えきった。早く標高を下げたい。明るくなってきて、東鎌尾根から北鎌尾根の全容が見えだした。何度も何度も北鎌尾根に視線を送る。今日辿る稜線だ。独標はどれだか全く分からない。水俣乗越到着。手に血が通い始めたのか、北鎌沢出合への下山中、両手がずっと痺れていた。
北鎌沢出合への悪路にはとても辟易した。
信じ難い悪路だ。ここを重い荷物を背負って下りるなんて超人に違いない。北鎌尾根に次ぐ難所だ。
道なき道の長大な枯れ沢を下る。ここには不思議な巨岩が沢山あった。なぜこんな岩石ができたのか。時間があれば、ゆっくり眺めていられる退屈しない。シューズはくるぶしまで覆う登山靴が有利だろう。不安定な足場を早く進める。誰もいない広い谷底で悪戦苦闘して北鎌沢出合に到着。やっと着いた。
北鎌のコルに向かって枯れ沢を登る。
ここは危なげなく、今回一番楽しい岩登りだった。コル方面は、視界の先にずっと見えていた。ここは右だの左だのあるらしいが、ただ右俣の好きな巨岩を越えて行けばいい。道に迷いようがない。
岩は安定している。多少のクライミングのスキルがあれば楽勝だ。水なら沢下流中央にじゃぶじゃぶ溢れている。汲む時に慌てて転ばないように注意したい。ここは滑る。大変楽しい登りではあるが、残置のゴミが点在する。リュックに靴、布切れ。ゴミ拾いがしたくなったが、またの機会に。コル付近に近づくと、重い荷物を背負っている登山者が1人いた。今日北鎌尾根に挑戦している私以外の唯一の登山者だ。バテバテとの事だった。荷物がとても大変そうだった。抜かせてもらい、難無く北鎌のコルに到着。さぁ、北鎌尾根へ。
標高を上げていくと後ろを振り返れば北の方には素晴らしい眺望が開けてくる。
北鎌尾根稜線に立つと、天気が良ければ大パノラマが広がる。今日は最高の天気だったおかげで素晴らしい景観を独り占めした。北鎌尾根は岩峰ばかり注目されるが、北アルプス北方を最前列で独り眺められる特等席でもある。いっぱい空気を吸い込んだ。ここにまた来たい。この時点で既にそう思っていた。独標が見えてきた。稜線に立つと独標がどれだかは誰の目にも明らかだ。北鎌尾根の象徴的存在の独標は、直登以外は頭にない。ジャンダルムも直登しかしないが、ここ独標も、直登以外ない気がする。馬鹿げた拘りというやつだ。実際目の当たりにして、糞をチビりそうになった。まぁそういう代物だ。
独標基部まで想像していたほど楽ではなかったが、到着した。さぁ、本番だ。どんどん登ってゆく。こんな所で落ちても誰も助けてはくれない。そもそも落ちたら下の方の森の中のどこかへ行ってしまう。幸いなことに現場に立つとそういうマイナス思考は思い浮かばす、クライマーズ・ハイになる。頂上に近づくと、ヒョッコリと槍ヶ岳が眼前に現れる。達成した瞬間だ。ここにはジャンダルムのように羨望の眼差しで迎えてくれるギャラリーはいないが、とんでもない大絶景が迎えてくれる。ここ以上の大展望は北鎌尾根には他に無いだろう。もう終わった気分だ。最高だ。ゆっくりする間もなく、まだ距離があるように見える槍ヶ岳に向かって出発する。
ここからヤバい地域(P11〜P15)に突入すると思い、気を引き締めたが、ホントにヤバかった。
岩石が剥がれる。大きい石も動く。急斜面で小石が表層雪崩を起こす。よく稜線通しと言われるが、絶対にそうとも言えない。巻いた方が楽な場合もある。ルートファインディングと言われるが、どれが楽で安全なルートなのか、何回も通った人間でないと分からないだろう。
ここにルートファインディングなど存在しないと思う。自分が通ったルートがその日の最適ルートだ。多少のクライミングスキルと度胸で乗り切る。
ただ1つ、戻れないような場所には踏み込まないこと。先へ進めなければ、そこでジ・エンド。積んでしまう。緊張を緩められない、とても恐ろしいルートだった。
恐ろしいルート故か、残置ロープが多い。興醒めだ。ルートを指し示す目印も興醒めだ。バリエーションの頂点、北鎌尾根を汚している気がする。自分で考える楽しみを奪うのは宜しくない。
そして山頂直下に到着。早く登頂したいのに、どこから登ったらいいのか分からない。多分、ルートは幾らでもあって、どこからでも登れるのだろうが、しばらく悩んだ。チムニーを登るという事前情報と、祠の裏から登頂したいという希望があって、自分で目論見をつけて登るのは躊躇(ためら)われた。
2つの主要ルート(と思われる)にはロープが残されたり目印があったりする。どっちだ?
どちらとも違う第三のルートがある気もする。悩む。山頂直下はほぼ垂直なので、一旦登れば、戻るのに苦労する。ロープが残されている方は、先へ進めばそもそも危険過ぎて戻れない。先の見えない岩棚を進んで行き詰まり、戻る道の足元は何百メートルも切れ落ちている。
人の話し声が聞こえているが、悩んだ。今日一番停滞したのは山頂直下だった。

結局、進んだルートでは祠の裏から登頂できず、中途半端な向かって右側から登頂してしまった。クライマックス感は皆無だった。あっ、登っちゃったっていう感じだ。槍ヶ岳は初登頂だったのに喜びは全くといっていいほど無かった。山頂にいた登山者には、登ってきたのは東尾根?西尾根?とか聞かれる始末。まぁいい。早く下りたい。槍ヶ岳下山は渋滞だった。こんなにも待たされるのか。穂先の北と南では世界が変わる。穂先は異世界への結界だ。なんか格好いい。
槍ヶ岳山荘で、飲料を補給した。
ここから新穂高に向けて一気に下る。
とても楽しい一日だった。
ひがくの湯は満車で、久々に荒神の湯へ行った。新穂高温泉は、ビキニの若い外人のカップルが居て素通りした。ここでは脱げないだろう。温泉もインバウンドが席巻している。晩飯は昨晩と同じくかつ庵へ。
帰りの運転はとても眠かった。道中、度々仮眠を取り、帰宅したのは1時を回っていた。

私が思う北鎌尾根をやるのに必要な能力は、体力、多少のフリークライミングスキル、度胸だ。
ここへ来るような登山者は体力も能力もあって当然と思っていたが、遭難のニュースに接すると、そうでも無いらしい。
ここへ来るなら体力はあって当然、誰も助けてはくれない、全て自己責任で完結する覚悟が必要だ。行動可能な体力は必要最低条件。その上で必要なのはフリークライミングの基本的スキルだ。北鎌尾根では一般登山道にはないクライミングやクライムダウンの場面がてんこ盛りだ。しかも危ない。緊張の糸を切らしてヘマをすれば、墜死に直結する。体力とある程度のクライミングができた上で、度胸も欲しい。
怖がっているようでは持てる能力の発揮は難しい。怖い場面、冷や汗をかくような場面には、必ず遭遇する。どんな場面でも自分で何とかする。思い切って踏み出す度胸が欲しい。現実を打開する選択肢を取るには、度胸が必要だ。

今回、初めての北鎌尾根は、緊張の抜けない恐ろしくも楽しい山行だった。北鎌尾根は想像していた通り恐ろしく、想像していたよりも素晴らしかった。
好天に恵まれたのが大きかった。
来年、好日、またやろう。
今年54歳、北鎌尾根の虜になった。

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