立山三山縦走と弥陀ヶ原散策
sinsengumi
その他3人 - GPS
- 83:00
- 距離
- 13.9km
- 登り
- 1,254m
- 下り
- 1,266m
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9月1日 5：30富山駅前5：42−（富山電鉄）−6：30立山駅7：10ー（ケーブルカー）−7：20美女平7：30−（高原バス）−8：15室堂ターミナル9：00−9：50室堂展望台10：00−11：00浄土山11：20−11：50一の越12：00ー13：10雄山14：00−14：20大汝山14：30−14：45富士の折立14：45−15：20真砂岳15：20−15：40内蔵助山荘
9月2日 内蔵助山荘6：20−7：30別山北峰8：00−8：40別山乗越8：50−9：50新室堂乗越10：00−10：20雷鳥沢10：30−11：40室堂12：15−（高原バス）−12：40弥陀ヶ原散策ー14：50弥陀ヶ原ホテル
9月3日 弥陀ヶ原ホテル8：05−8：25室堂9：15−（トロリーバス）−9：25大観峰9：30−（ロープウェイ）−9：40黒部平9：50−（ケーブルカー）−9：55黒部湖10：35−（トロリーバス）−10：51扇平11：00−（タクシー）−11：15大町温泉郷13：45−（タクシー）−14：00信濃大町14：13−（大糸線）−15：12松本15：19−（あずさ24号）−18：06新宿
交通費：夜行バス7340円、電鉄富山1170円、高原バス2360円、室堂〜弥陀ヶ原〜室堂〜扇平7070円、扇平〜大町温泉郷〜信濃大町1650円、JR鉄道5150円 合計24740円
山小屋一泊2食9000円 ホテル12000円 概算総額45740円
| 天候 | はれ・くもり・小雨 |
|---|---|
| 過去天気図（気象庁） | 2012年08月の天気図 |
| アクセス |
利用交通機関：
電車 バス タクシー
ケーブルカー（ロープウェイ／リフト）
富山駅から立山駅まで一番電車に乗る 立山駅から美女平のケーブルカーは10分間隔で運行されているが、3便待ち 立山駅まで車で来る人が多いようで、電車から降りた人は少なかったのに、すでに大勢の人がいた。それでも駐車場はかなり広くスペースは十分空いていた、乗車券は出発時間指定で発行され、それ以前の便に乗ることはできない。 美女平からの高原バスは、定期便の時間に合わせて室堂までの直行便が乗客の人数に合わせて臨時便として増便される。途中下車の人は定期便に乗る（並ぶ列が違う）。 |
| コース状況／ 危険箇所等 |
室堂展望台は室堂から1時間ほどの距離、道は石畳のしっかりした道。登山道には花が多く、室堂平、立山カルデラ、五色が原、薬師岳の好展望台。 浄土山頂直下に胸突きの急登があるが短い。 一の越から雄山の登りはきつい、覚悟してゆっくり登る。 大汝山と富士の折立のピークは稜線から外れ、ピストンで踏むことになる。 内蔵助山荘は昨年新装したということだが、山小屋らしい雰囲気の残るこじんまりとした小屋。当日は満員で食事も3交代、内容もかなり質素な感じ。 別山乗越から新室堂乗越で雷鳥平に下る道は、雷鳥沢を下るより2〜30分時間のロスがありそうだが、景色が良く、特に広々した乗越あたりは気持ちがいい。 大町温泉郷の日帰り温泉「薬師の湯」600円 登山者に人気でゆったりくつろげる。 リュックは奥の廊下に一列に並べて置かされる。ここによる時間のない人は駅前の旅館七倉荘で一浴させてもらっているとタクシーの運ちゃん情報。 |
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感想
深田久弥の日本百名山の「剣岳」の項に
まことに剣岳は、そんな昔から、それを仰ぐ人々の心を高揚する山である。何よりその風采の豪毅にして颯爽たる点である。日本アルプスの高峰にはそれぞれの風格があるけれど、一つの先端を頂点として胸の透くようなスッキリした金字塔を作っているのは、この剣岳と甲斐駒ケ岳ぐらいであろう。
と、その容姿を称えられている剣岳は、富山平野からも、後立山の白馬岳あたりから見ても、どこから見ても人の目を釘付けにするほどに美しい。
2年前に仲間から別山北峰で写した剣岳の四つ切り写真をもらってから、私もこの景色を見たいと思い立ち、この夏にやっとメンバーの都合が一致した。
朝の早い時間に別山あたりにいるためには、内蔵助山荘を利用するのがいいだろうと考えて、夜行発で早朝室堂について、雄山を越えて山荘宿泊、別山から別山乗越、雷鳥沢に下るコースで計画を立てる。
夜行バスは3列シートでゆったりはしていたが、頭から首にかけての座席のアールが自分の体と合わずに、首のあたりがどのようにしても落ち着かない。エアーまくらで調節するといいと何かに書いてあったが、軽く考えて用意しなかったのを後悔した。
富山駅発立山行きの一番電車は5時42分発、5時半にバスを降りてトイレに寄る時間もないほど余裕がないのはなぜだろう。
電車には登山客がそれほど乗っていたように見えなかったが、立山駅に着いて、ケーブルの乗車券を求めると、3便後の乗車になるとのことで時間指定の乗車券を受け取った。ほとんどの人は車でここまで入っていると思われる。駅前に大きな駐車場があった。
ケーブルカーを降りると今度は高原バスに乗り換える。ケーブルは10分置きだがバスは30分おきなのでどうなることかと思ったが、室堂までの直行便は乗客のいる限り臨時便を増発しているようでスムーズに乗ることができた。
室堂着8時15分 目の前に立山連峰が出迎えてくれた。この時間はほとんどの人が登山目的のようだ。室堂散策だけの人は少ない。
9時 室堂展望台に向けて歩き出す。
遊歩道のような石畳の道が緩やかに登っている。小さな花がそこここに咲いていてそれらの花をカメラに収めながら登っているグループがいる。花の名前を聞いてみると、「カラマツ草」「ヨツバシオガマ」「ダイモンジソウ」「タテヤマリンドウ」等と教えてくれる。傾斜が増して階段状の道を登りきると再び緩んだ道を行く。浄土山への分岐からわずかで展望台に着く。
正面に薬師岳、五色ヶ原。右下に立山カルデラ。
カルデラの一気の切れ込みに圧倒される。五色ヶ原と弥陀ヶ原をするどいV字型に削り取り1500mほどの標高差を作っているのだ。この谷が立山火山の火口で左右の高原は溶岩台地だという。バスの車内ガイドで弥陀ヶ原は500mに及ぶ溶岩が堆積しているといっていた。想像を絶する風景だ。
ここまで来て五色ヶ原へ行く道を探している単独行者がいた。道は行き止まりだと言うと信じられない顔をしている。浄土山を越えて竜王岳を巻いて行くと言うと黙って行ってしまった。
浄土山へは一時厳しい登りがある。のんびり行くしかない。ひとしきりあえぐと南峰に飛び出す。雄山が目の前に迫り、奥に剣も見えている。一の越から雄山の稜線に大勢の人が取りついている。北峰で一休みして一の越に向かう。
一の越から雄山の登りはさすがに厳しい。小学生ぐらいの子が元気に登って行く。おばさんが四つん這いになって登っている。すごい執念だと感心する。結局私たちはそのおばさんと何度も行き違いながら、やっとの思いで頂上を踏んだのだ。
神社が一段高いところに祭られており、参拝料を払って上がるのだが、神主が祝詞をあげている間は下で待っていなければならない。時間がかかる。
雄山を出るころから雲が出だしてぱらぱらと雨になった。大汝の休憩所で雨具を着る。小雨なので不自由は無いが、眺望が全く無くなった。こうなると後は小屋を目指してひたすら歩くだけだ。大走りの分岐あたりで2羽の大きな雷鳥に出会った。
と思ったとき後ろから単独行者が私たちを追い抜き雷鳥の横をすり抜けて行った。
きっと雷鳥には気づかずにいたと思う。雷鳥は驚いて逃げて行ってしまったが、50�僂曚匹梁腓�さだった。
予定より小一時間遅れて小屋に着いた。幸い雨も上がったので、夕食まで外で宴会をする。土曜日ということだろうが50人ほどの宿泊者がいたと思う。ほぼ満員の感じ。部屋は二段にして上下それぞれ5人づつ寝れるようになっていて、7〜8室ほどありそう。食事は3交代で取った。
夜中に外に出てみると、満月の明かりで影が出来るほど明るい。天頂に天の川も見えているが、いかにも月が明るすぎて満天の星というわけにはいかない。小屋を出た正面眼下に富山、高岡あたりの灯が見え、富山湾の海岸線を画している。目の前に別山が大きく横たわり、その奥に八ッ峰の荒い稜線が黒く見える。後立山は雲に覆われて定かではない。
4時半ごろに再び外に出ると、全体に雲に覆われてしまって、ご来光は期待できそうにない。部屋からご来光を見ることができるのがこの小屋の売りで、楽しみにしていただけに残念だ。
6時20分出発。風が強く雲がどんどん昇ってゆく。天気は期待できそう。別山に着くと目の前に剣岳がドーンと姿を現し、稜線に沿って雲が流れている。北峰で先着していた人が、ブロッケンが出ていると教えてくれた。大喜びしてカメラに収める。雲もすっかり切れて、念願の剣岳の眺望を堪能することができた。
しばらく剣岳に見とれ、やっと腰を上げて歩き出したが、別山乗越までの尾根道を剣岳をまじかに見ながら歩く気分は爽快だ。乗越からは雷鳥沢コースではなく新室堂乗越経由のコースをとる。正面に奥大日を眺めながら一気に下る。道が緩み新乗越に近づいたころ、登山道にいた3羽の雷鳥と出会い驚かせてしまった。
新室堂乗越は広々として気持ちいい所だ。雷鳥平から室堂平までずっと見渡せる。大日岳方面に行く団体が登ってくる。立山には雲がかかりだした。ここからは一気に雷鳥平に下る。
室堂平に着いたころには、立山にかかる雲から雨粒が飛ばされてきて、日差しを受けながら雨が降っている。ここでゆっくりする計画もあったのだが、落ち着かない天候なのでこのまま弥陀ヶ原までバスで下り、そちらで大休止にする。
弥陀ヶ原は7月にラムサール条約に登録されたということで、それを記念して改修工事の最中だった。今日は日曜のせいか工事は行われていなっかたが、木道が新しくなり、途中に大きな休憩スペースを作っていた。「大日平」と真新しい看板が設置されている。静かな高原を渡る風が心地いい。リンドウ、吾亦紅、ワタスゲ、マツムシソウと草原は秋の気配だ。
仲間が持参してくれた「バレンタイン12年」を「玉殿の湧水」で割って呑む。「あゝ・・・ 立山を満喫しているな〜」
弥陀ヶ原ホテルはこのような山の上にはめずらしく設備の整ったホテルで、直前キャンセルによる特別料金で利用できたのはありがたかった。
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