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著者が何度も断っているように、著者の独断と偏見に基づく山書紹介と議論提起になっているのですが、思い切った主張(たとえば戦前と戦後で言論を180°変えた人への批判)などもあって、結構共感しました。
人の山とのかかわり方についても次のような記述がありました:
「だがギリギリのところで、歌劇過剰な生としての登山と趣味としての登山、プロとアマ、アウトサイダーとインサイダー、死と生、といった両者を分かつラインをかいま見てしまう場合もある。そのとき人はどうするか。」「ある人は喜々としてその向こう側に飛び込んで生の至高の充実感を満喫するだろう。ある人は慎重にまたおずおずとこちら側に引き返す。どちらを選ぶかはその人の自由である。そのラインの位置も高さも内容も人に寄ってさまざまだろう。また、一生そうしたラインと無縁な人もいるだろう。」
ふむふむ、とうなずいた次第です。
この本を読んだことによる一番の収穫は、立田實という忘れ去られそうな伝説のアルピニストがいた、という事実でした。1982年に44歳で病没するまでの間、5000日も世界中の山に足跡を残しているそうです。そんな凄い人がいたなんて、恥ずかしながら全く知りませんでした・・・
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