この本は、いわゆる画文集ですが、山関係の画文集という意味で草分けになるそうです。著者は1911年(明治44年)生まれで、1944年に南方(西部ニューギニア・ビアク島)で戦没しています。同年生まれに、やはり画文集を出版している上田哲農氏がいます。たくさんの画文集がある辻まこと氏より2つ年上にあたります。
タイトルから、もっと岩登り系かと勘違いしていましたが、実際には古き良き日本の詩情が豊かに詰まっているもので、手もとにおいておき、何度も読み返したいような本でした。
表紙にも引用されている「かかる登山もありけり」は漫画的でユーモアたっぷり。「虫・時計など」は虫の絵が秀逸に思いました。教員(現在の都立戸山高校の美術の先生)をしていたこともあるようで、生徒と出かけた合宿の話題などもあり、気楽に読めます。
とても良い本に巡り合えたこと、素直に嬉しく感じた次第です。
「霧の山稜」よい本ですね。ぼくはもらいものですが、もとの本を持っていまして、時々ひらくのです。
平凡社ライブラリはこういう本の再発行をしていて、頼もしいシリーズですね。
> yoneyamaさん
いつもコメントありがとうございます。
一度、yoneyamaさんの本棚をみせて頂きたいと思っています。
「霧の山稜」は変な「くせ」のようなものも全くなく、とても素直な気持ちがそのまま表現されているようなすがすがしさを感じました。そもそも、著者がそういう方だからなのかも知れませんし、33歳で戦死されていますので、まだお若い時の作品ばかりだからなのかもしれません・・・
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