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読み終わってみると、辻まことの人となりに対する理解が深まって、「人を取除けてなおあとに価値あるものは、作品を取除けてなおあとに価値のある人間によって作られるような気がする」(辻まこと自身の言葉)を自ら示した人物であることが感じられた。
第II部は、戦争中の中国での体験を書いた「写生帖」と「山賊の話」。どちらも戦争を知らない私には強烈。前者に出てくる「マーカールーとターカールー」という芸をする熊とその熊使いの話も忘れ難い。
本書の最後にある編者・矢内原伊作氏の「解説・辻まこと ―― 人と思想」がまた素晴らしい。
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