「ナンガ・パルバート単独行」 最近読んだ山の本

　ヤマケイ文庫に収録されている「ナンガ・パルバート単独行」を読み終わりました。山と渓谷社から最初に出版されたのは、1981年10月とのことです。著者のラインホルト・メスナー氏については、紹介するまでもないと思いますが、8000m峰14座をすべて登った最初の人です。訳者の横川文雄氏は2000年4月に永眠されているようです。

　本書は、1978年8月にメスナー氏が行ったナンガ・パルバートの完全単独初登頂についての書物です。表紙の写真（山頂でのセルフタイマー写真）は大変有名な１枚だと思います。内容としては、記録というよりも、事実をベースにした小説という色彩のものです。心情の描写に非常に多くの紙面が割かれています。好き嫌いがあるでしょう。正直、私には、苦痛な本でした。付録的なものとして、「ナンガ・パルバートの25年」というタイトルの章がついてて、この山の登攀歴が一覧できるようにまとめられています。
【読了日：2014年11月2日】