副題に「6つの北壁行」とあります通り、ヨーロッパアルプスの6つの北壁の登攀がベースになっています。解説を読んでみると、出版社の方が副題を提示したのに対し、レビュファが「星と嵐」というタイトルにこだわった、というような裏話に触れていました。時期は、1945〜1952年でして、(この一つ前によんだ)モーリス・エルゾーグ隊長率いるアンナプルナ(人類初の8000m峰登頂)にも参加した時期と重なっています。しかも、解説を読んで初めて気づいたのですが、この時期は第二次世界大戦直後からですし、レビュファが山岳ガイドを志して、資格をとったのは、まさに戦争中だったそうです。本書の文章だけを読むと、そんな面影は全くないところも後になって驚きました。
また、本書では、訳者による解説のほかに、小林則子さん(ヨット乗り)による「鑑賞」と題する小文が掲載されていまして、これがまた秀逸でした。山と海と舞台は違えど、自然相手の世界観がとても似通っているようですし、<自らの憧れを大事にしながら成長していく人間の素晴らしさ>を再認識した次第です。
【読了日:2014年10月27日】
nomoshinさん、お邪魔します。
高校山岳部に入部した40年前、
レビュファモデルのウールシャツがあって、
そのデザイン、カラーリングに一目惚れ。
買った時は嬉しかったなぁ〜!
その頃「星にのばされたザイル」という
レビュファの映画により
アルプスを訪れる事が人生の夢となりました。
私の人生の玉手箱。
maatakoutaさん、コメントありがとうございました。
高校入学が40年前だとすると、私とほぼ同世代でしょうか?
私は山岳映画をほとんど見たことが無いのですが、レビュファはいくつかの映画にも出演されているようですね。(老後の楽しみにとっておきます)
ヨーロッパアルプスは、家族連れで2度ほどトレッキングした経験があるのですが(欧州赴任当時)、「エベレストを見て死ね」が懸案フレーズの1つです。
のもしんさん
山と海はよく対比になりますが、どちらもちゃらちゃらさんから大マジさんまでいろいろです。どちらも大マジさんクラスの見ているものは全く同じと思います。
小林則子さんの小文、読んでみたいですね。著名本は巻末の解説や何かもおもしろいですね。
yoneyamaさん、コメントありがとうございます。
自分は、ちゃらちゃらのつもりはないのですが、大マジであるわけもなく、大マジの方々の心情を、こういった図書や雑誌の記録などから(自分の経験を外挿して)想像してみるところに楽しみを感じています。本当の共感までなかなか行かないのは致し方ないですが、映画よりも書物の方が想像力が豊かになるので、適しているようにも思います。
(返信遅れて失礼しました)
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