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私がこの本を手にしたのは、神田の古本屋(悠久堂書店)ででして、文庫本の方でした。カラー写真がふんだんに収録されていて、購入を即決しました。ところが解説に目を通してみて、本来の第1章が欠落していることを知り、立風書房版を図書館から借りて、第1章を読んでから、購入した文庫本を読み始めたという顛末です。ちなみに立風書房版には副題「チベット高原を行く」がついています。
第1章「白き墓標の山」はヒマラヤの登山記です。舞台はヒマルチュリ(7893m)で、1977年(前年に偵察遠征)のことです。タイトルから想像できるように、隊員の一人が遭難死してしまい、登頂も断念しています。第2章「西域の旅」・第3章「天上の道」は1986-87年の旅行記です。「西域の旅」はパミール越え、カシュガル、天山南路などが登場します。「天上の道」はラサが主要な舞台です。カラー写真が多数収録されていてそれを見ているだけでも飽きません。文庫本のあとがきは1997年に書かれているのですが、旅行後11年の間にチベットは大きく変わってしまったと記されています。ですので、これらの写真も貴重なものになりつつあるのでしょう。私にとって圧巻だったのは「鳥葬」を見に行くところです(写真付き)。また、現地人のみならずヨーロッパ人や他の日本人の旅行者との接触において、著者の人柄が良く分かる記述も沢山あります。
【2015年5月8日】
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