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今回僕には3回目で、2回目は2015年5月17日で同行Sanchan33、reds、最初は2013年5月18日単独だった。
立山の稜線から黒部川方面に下りるダイナミックな滑降ルートとして、内蔵助谷と並んで素晴らしいものだと思うが、この谷を黒部川まで滑り続けることはできず、途中で尾根をトラバースしてタンボ平に抜ける必要がある。このルート取りの如何によって苦労の程度が違ってくるので、これまでの僕のルート取りを比較し、本ルートの楽勝攻略法を見出そうと思った。
過去3回のGPSトラックを色分けして示した。黄色が2013年、赤が2015年で今年のが紫だ。2013年のは測定点が荒くておおまかである。
3回とも雄山山頂からは先ずサル又のコル方向へ尾根を少し南下し、カールの斜面に入って行く。カール中のトラックは三方向に分かれているが、ここは現地判断で好きな所を滑ればいい。沢の底を辿って下りて行くと、次第に左に曲がって行って標高2600mで右に折れ曲がり、その下はストレートに落ちている。3本のトラックは自然と2600mで1筋に収束している。
2600mより下は、2013年と今年は2200m位まで沢底下り続け、これがノーマルなのだが、2015年には2600mから右斜面のトラバースになり、2400mで稜線に上がっている。この時は先行のトレースを辿った結果で、2400mから2150mのトラバースラインまでのやや急斜面の滑降は面白かったのだが、2600m-2400mの間はひたすらトラバースでかなり際どくもあったので得策でない。2200mまで素直に楽しく沢底を滑り、それからトラバースに移れば良いのだ。
御前沢を離れてタンボ平になる上端の送電線尾根に出るまでのトラバース区間、送電線尾根に達するところで経験上いつも登り返しがある。その比較を表にしてみた。
送電線尾根への登り返し記録
年月日 始点標高m 終点標高m 標高差m 所要時間
2019-5/4 2120 2156 36 10min
(2110) (2140)
2015-5/17 2162 2177 15 4min
(2130) (2140)
2013-5/18 2104 2147 43 7min
標高値カッコなしはGPS計測値、カッコ内は地形図の等高線で読んだものである。両者の差は、GPSの精度、地図の精度と積雪量が関わっている。
2015年と今年とでは、登り返し終点は全く同じ地点、タンボ平を見下ろして休める場所である。2015年はツボ足のまま送電線鉄塔まで下りて休んでいるが。
2015年と今年のトレースは、トラバース途中で重なっているが、最後に20mほど低いところを通って来たのでその分登り返しが長くなった。今回の登り返し終点位置まで完全に水平に来られたかと言うと、そのラインは沢のうねりで急峻な壁になっていて、それより下に来るか上に行くかしかなかった。それでも途中標高を下げずに、2015年のラインに近づけらればもっと登り返しは楽だっただろう。
2013年のトラックは精度が悪いし記憶も曖昧なので不確かだが、急峻部分の上を行って尾根に達したと思われる。記録では直前ツボ足になって斜めに登って尾根に達したとある。先日のときもそれとほぼ同じと思われるトレースがついているのが見上げられた。スキーでのカニ登りであるが、登り返した部分があった。
尾根からタンボ平への滑降部分で、2015年だけ標高差30mほどの登り返しがある。ここは藪に阻まれ、下へ行くほど藪が広そうなので登り返したところである。今年は全く藪も出ていないで、好条件で最後まで滑ることが出来た。
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