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<その1:深夜の出発>
雲ノ平キャンプ場(左写真)で夜11時頃から、近くのテントからガサガサ音が断続的に聞こえて来た。12時になって、「今から出発するの?」「はい」「目が覚めてしまったよ」「ごめんなさい」という会話が聞こえた後、本当に出発したらしく、静かになった。私も一言言ってやりたかったが、それも傍迷惑なので我慢した。私は山では寝つきが悪く、大抵10時過ぎにならないと熟睡できないが、この夜はそれを邪魔されたので、結局ほとんど熟睡できないまま、2時半の起床時間になった。
山で何時に行動しようが本人の自由だが、そのために他人に迷惑をかけるのは避けるべきである。なるべく音を出さないようにしている気配は感じたが、夜中の静かなテント場では、わずかな音でも気になるものだ。そもそも夜中に出発するのなら、他のテントからできるだけ離れた場所に設営すべきだが、この人はテント場のほぼ真ん中に張っていたのだから、大バカ者と言われても仕方ないだろう。
<その2:元気すぎる老人>
奥黒部ヒュッテのテント場(右写真)に空のテントが一張りあり、夕方になってもそのままなので気になった。小屋に着いた時、受付で「水晶岳までピストンの人に会いませんでしたか?」と尋ねられたので、その人のものと思われた。7時頃、真っ暗になる直前に持ち主が帰ってきた。「今、小屋に寄って来ましたか?」と声を掛けると、「いいえ」「小屋の人が心配してましたよ、一言声を掛けた方がいいんじゃないですか」「はい」ということになって、実際小屋に行ったようだった。
私はそれ以上会話しなかったが、他の人の話ではこの人は70代らしく、それで空身とはいえ読売新道(山と高原地図のコースタイムで往復18時間)を日帰りするのは驚異的な体力である。しかし、そのために周りを心配させるのは如何なものだろうか。大体、時間に余裕があるはずの老人(という意識は本人はないのだろう)が、なぜこんな無理な行程の登山をする必要があるのか? どんな事情があるにせよ、他人に迷惑をかけてまでやり通すというのは、年の取り甲斐がないというものだろう。ひょっとして何とか名山制覇のためにやっているのであれば、呆れるというより情け無い気がする。こういう人は周りが何と言おうが聞く耳は持たないだろうから関わりたくないが、せいぜい他山の石としたい。
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