山頂付近のトイレを過ぎると、間も無くして新しくなった避難小屋との初めての対面を果たした。
3階建ての避難小屋は、濃いめの茶色で統一されたログハウス風の外観で、飾り気のないこぢんまりとしたその姿は、雪化粧をした美しい山々を背景にした今日の山頂付近の風景によく映え、メルヘンチックな雰囲気を醸し出している。
また、小屋の前には5つのベンチが設置され、無雪期には多くの登山者で賑わう山頂の休憩場所として重宝しそうだ。
先ずは山頂への登頂を済ませてから避難小屋の引き戸をそっと開けると、誰も居ない少々暗い小屋の中には、3階部分から光りが差し込み、木の良い香りが漂ってくる。
早速登山靴の紐を解き、3階へと続く梯子を登りきると、そこは切妻形状の屋根裏部屋となっており、対面する2つの窓から差し込む光に照らさた心地好い空間が広がっている。
また、梁には、修復に当たり寄附された方々の名前がズラリと並んでおり、少々古さを感じるが、数人分の銀マットや寝袋も備えられている。
山頂の凍える寒さを避け、貸し切りの避難小屋の特等席である3階にて少し早い昼食をとっていると、次から次へと登山者が現れ、山好き同士の話しも弾み、多くの登山者の昼食の準備で発する熱により、震える程の寒さもいつの間にか落ち着いた頃、ふと時計を見ると下山時間が迫っていることに気付く。
山話しは尽きず少々名残惜しいが、身の回りの後片付けを済ませ、思いがけず楽しい一時を与えてくれた避難小屋とその関係者の方々に感謝しつつ、今日新しく出来た登山仲間と共にその場を後にした。
※深浦町では、全国から寄付金を募った修復プロジェクトにより、総額約2600万円の寄付が寄せられ、老朽化が進んだ避難小屋の修復が実現した。
収容人数 30人
雑魚寝 20人
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