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本当に長い間山を見つめてきた、学生の頃から50数年余りいろんな経験をしてきた。友人は別行動だが雪の北穂で亡くした。沢で後ろ向きに大岩で転落したり、痩せ尾根で背負子が枝に引っ掛かり宙吊りになったこと、笹原の雪道で転倒して竹が鼻の穴に突き刺さって出血したこともある。
同行者の体調不良で南ア塩見でヘリを呼んだが救助されずビバークして翌日自力下山もした、甲武信の山頂で同行者が転倒して額に鋭利なナイフのような岩が突き刺さり「脳膜寸前までいき」大出血したが応急処置をして、その後小屋で関係各課と相談してへりが悪天で飛べないので感染症防止のため自力下山をした。頂上は血で染まった。
同行者が目の前で滑落したことも4-5回ある、大峰の弥山川の渓谷では死亡したと思ったが木に逆さに宙ずりになっていて引き上げた。燕岳の中房温泉直前の下山で他人だが、ご夫婦の奥さんが30m滑落して笹で額を11針縫う怪我を負い頭が赤く染まっていたが、救助して応急処置をして救急車を呼んだこともある。
高齢になって滑落した方のお話は直接何人か聞いたが「もう、いったいいつ止まるんだろう」「どのくらい回転しているのか」「よくクルクル回るなぁ」という感想で身体が滑落を止めた気配は皆無だ。
しかも、ほとんど横回転ではなく前転して縦回転でスピードを上げながら落ちていく、凄いスピードだ、あれではただではすまないだろう。
ヒルから熊の動物との遭遇から変人や小屋でのトラブルや出来事も数えきれないが、お陰様で大きな怪我や大きな遭難事故も起こさずこれた、毎年、もうないなと思うが「キリがなく新手の事件は起きる」
最近警察・消防関係者や登山家の発信を見ていると昨年の夏は晴天続きで「遭難件数というか、通報件数が最高記録となった」時の解説は「コロナが終わって、コロナが落ち着いて登山者が増えた」「登山ブームだから」「高齢者遭難がおおい」としていた。
結局2023年は「安易な通報や下山介助など通報件数は増えたが、死亡・行方不明者の重大遭難はマイナス1名でここ4-5年の最低レベルだ」群馬県も報道されたが「マイナス1名だ」。終わって初めて「天気がよかったからとコメントしている」
こういう、分析のお門違いにはもうここ最近辟易としていてこれでは「減るはずがない」と思う。2024年の6月の警察庁発表もお門違いの分析をするだろう、注目したいのは死亡・行方不明者の重大遭難だこれしか分析の的をえているかどうかはわからない。
15年間登山者数は減り続けていて1000万人から440万人だ「登山ブームではない」コロナ前から世代交代は進み2025年には団塊世代は総引退で現在はその子供の40-50代の「第二団塊の遭難が増えているので高齢者遭難が増えているという報道は間違いだ」ひどいマスコミは40-50代と60-70代の親子世代を一緒にして40歳以上の遭難が90%だとか面白おかしく伝えた。登山者が減っているのに通報件数は増えていることが問題だ。現場は忙しいが「予算は仕分けされている」。
20歳から見ると40-50代は婆・爺で60代以上は糞爺・糞婆という個人的感覚は理解できるが日本の報道はもう終わっている。40-50代本人たちも爺・婆のつもりはなく「バリバリと思っている節があるから始末に悪い」バリバリは20-30代までだ。
いちいち一次情報の引用はしないが「趣味の世界でしかない登山に関わる、統計と関係者の話はいい加減だ」山の法律学著者の溝手康史弁護士も昨年の夏にあまりの報道のラッシュに「遭難報道は、いまや週刊誌ネタ」だといった。
例年1-2月は若い世代は高山、高齢者は低山の渓谷で遭難するものだが、今年は世代交代が特徴的だ、BCや外国人のこともあるが長野県の22名の遭難者のうち21名は60歳以下で1名だけが63歳だ、70歳以上はもういない。
ここ数年の傾向でグリーンシーズンで高齢者は増えるが60歳以下のほうが年間は最近おおい、世代交代の兆しが今年はさらに強い、夏も1度だけ長野県警が50歳代の女性遭難が増えていると指摘したがそういう傾向だ。第二団塊世代だから当然だ。
統計もBC、山菜、キノコ狩り、山の作業、観光、釣りと登山とごちゃまぜにした統計で「あーでもない、こーでもない」ともっともらしく言っている登山家気取りが最近おおく辟易とする、もう終焉を迎えている感じがしてならないが「自然にとっては静かになるし、保護の観点からは良いことだろう」と思う。
2024年はひのえうまの翌年生まれの57歳から50歳の人口がおおく、年初からこの年代の遭難が続いているし、続くだろう「人口構成がおおいと遭難しやすいと思われ、ここ20年は高齢者は中高年の頃から叩かれてきたが、都岳連の統計調査ではけっして「高齢者が遭難しやすいわけではない」そういう事実はないと報告している」山岳関係者でさえ高齢者がとそういう指摘を長年してきていまだにそういう、浅はかな関係者がいる。
むしろ、学生や社会人、山岳連盟などの活動が低下して最近の登山者の方があらゆる面で便利に安全になっているのに遭難して、登山力は落ちていているとの指摘がある。
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