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離島進化種なんかはともかく、大抵はここだけにいるんじゃなくてここだけになってしまったんだろうが!と言いたい。
今回訪ねたのはそういう種。ここ50年の減少率98%という脅威のスピードで絶滅に向かうヒョウモンモドキ(タテハチョウ科)という蝶。
現存する生息地は広島県の世羅台地、賀茂台地の十数箇所のみ。保護活動を発信しているせら夢公園以外のポイントは秘匿されてます。
元々は局所的とはいえ中部以西でよく見られたチョウだそうですが、高度経済成長バブル期の草原、湿原開発で激減したところへ珍蝶に付き物の採集圧で一気に壊滅。家を焼かれた後奴隷船に乗せられたようなもんです。
先日探しに行って駄目だったので今回リベンジ。
その時の山行記録
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4329427.html
まずは前回見損ねたトキソウ確認。
これが見つけられないとか引退もんですね😅
ハッチョウトンボなどを楽しみながら飛び交うチョウをチェックしてると、居た!
自然観察路で見られるヒョウモン系の特徴は全部頭に叩き込んで来たので一発で同定。
ヒョウモンチョウ属の連中より複雑な模様に引き込まれます。幾何学的な美しさ。
今回見つけたのは雄ばかりでしたが、保護活動の成果を見る事ができて涙腺が😭
あまり脅かしても悪いので次の現場へ。
次に向かったのは加茂台地秘密のアオハダトンボポイント。鳥屋虫屋は誰にも教えぬ秘密のポイントを持ってるものです😎
広島県をはじめほとんどの都府県で絶滅危惧種。
草被りの小さな清流に住み、ハグロトンボが出始める頃には居なくなってしまう難しいトンボ。雄の青く輝く翅は現物見ると感動ものですよ!
このポイント、年々イノシシ柵が厳重になり、観察が難しくなってますが藪漕ぎで確認。
ここにはブッポウソウも住んでおり、以前はアオハダトンボ観察中に攻撃された事もありましたが、今年もその姿を見せてくれました。メイン望遠レンズが入院中なのでなんちゃって300mmなのが悔しい。
虫を咥えてるのわかりますか? 子育て中と思われます。
不覚にもアキレス腱炎を発症してしまった故の散歩でしたが、世羅加茂台地の貴重な自然を巡る旅となりました。
写真左 ヒョウモンモドキ(環境省絶滅危惧IA(CR))
写真中 アオハダトンボ(準絶滅危惧種)上が雄下が雌
写真右右上 トキソウ(広島県絶滅危惧II類)
右左上 ブッポウソウ(広島県は絶滅危惧II類だが環境省絶滅危惧IB(EN))
右左下 ハッチョウトンボ(広島県絶滅危惧II類)
右右下 モートンイトトンボ(広島県は準絶滅危惧種だが多くの県で絶滅危惧I類)
ブッポウソウが虫咥えてるところ、ちゃんと見えました!それに、羽を広げているところを初めて見ました。白くて丸い模様があるのですね。
鳥だけではなく、昆虫やお花もお詳しいなんて素晴らしい!
秘密のポイントで、一人静かに、そ〜っとカメラを構えている姿を想像しています😊
アキレス腱、お大事にしてください。
コメントありがとうございます。
ブッポウソウは青緑の体に赤い嘴のおしゃれさんですが、真骨頂は翼の白斑です😊
ほんと美しいのに声が残念さんなのがギャップ萌え。
本職は鳥屋ですが、夏の閑散期にトンボに目をつけたのが運の尽き。子供心をくすぐられて母家を乗っ取られそうです😎
花はヤマレコさまさまです。みなさまの山行記録からこんな世界もあるんだと。
こっそり観察してたつもりですが、遠くに農家の方の疑惑の視線が。来年柵が増強されませんように。
コメントありがとうございます。
チョウとガの区別は鱗翅目のうちアゲハなど7科をチョウと言ってるだけなので外見上の区別はできません😁
一応日本国内に限れば触角の先が棍棒状だとチョウ、スラリと伸びてたらガです。
翅を閉じて止まればチョウとかいうのは迷信。
広島県でも最近大規模風力発電計画に希少生物の住む地域が脅かされました。
環境アセスもエゴや政治に動かされるのだと背筋が凍る思いでした。
きれいですね
交雑によって元の種がいなくなるのも困りますね
コメントありがとうございます。
色鮮やかな美しさではありませんが、引き込まれる模様です。寄木細工みたいな😁
保護のために移動させたり他所からもってきたら交雑して地域個体群の特徴に影響が出たみたいな事例もあるとかないとか。見た目ではわからない遺伝子汚染は特に植物で顕著なようです。
種の保存の難しさを痛感します。減り過ぎたらほんとどうしようもありません。
トキソウ情報をありがとうございます。
私近々せらへ。蝶も見れるといいな。
ちゃんと予習をされたんですね。山野草も同じです。
加茂台地は貝が足りません。😀
トキソウ、写真に撮りやすいところは前回熱心に撮影されてた方がいるポイントでした。
ヒョウモンモドキ保護ハウスの一つ上と三つ上の湿地です。全部で20株ほどですが、これから増えてくるのか咲き終わりなのか?
蝶はせわしく飛び回ってるのはほとんどウラギンヒョウモン。モドキのほうはかなりおとなしい印象です。
鳥や昆虫はある程度種類が絞り込めるので予習が楽になりましたが、山野草はまだその域に達していないのでお目当ての種類以外は不意打ちばかりです
加茂台地。男鹿山女鹿山なんかもそうですが割と淡白な印象だったのがどんどん視野が開けてきて面白い場所になってきました。ヤマレコのおかげです
ヒョウモン属だけでも裏表撮って、胴体撮ってしっかり観ないと全然判別できません。
ウラギンといってもさらに細かくて・・
なのでどれが希少なのかも分かりませんが
動植物と絶妙な関係を持っていることは間違いないので
いきもの全体のバランスを壊したくないですね。
確かにブッポウソウはトンボくらいの大きな羽虫をがっちり捕っていますね。
コメントありがとうございます。
実はヒョウモンモドキはタテハチョウ亜科、ウラギンなどのヒョウモンチョウはドクチョウ亜科と姿はそっくりなのに系統的にはかなり離れてます
今回予習してきたヒョウモンチョウ数種類に比べて表も裏も模様が非常に複雑だったので止まっていればすぐに気づくことができました
ヒョウモンチョウ、ヒョウモンモドキの仲間はほとんど草原性の蝶なので、登山者はよく目にするウラギンヒョウモンでさえ希少な部類に入ります。
蝶は幼虫の食草が細かく分かれているので、生態系のバランスを考えるとベニシジミがいるからいいじゃないとはいかないところが難しいですね。
ブッポウソウ、採餌ポストをふらふらしてたところから大移動でもしやと思ったら。
縄張りは半径200mくらいは必要なようです。
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