前回の場所(雨量計から下って5分)に着き、ルートミスした地点から角度を緩やかに変えて何度も試みましたが、それらしい場所は見当たりませんでした。そのうち、ミスした場所はここではないと思うようになりました。地面の傾斜具合や樹木の状況などが記憶とマッチしないような気がしてきました。
実は、前回も今回も、他に似たような場所を見かけていたのですが、そこは記憶と違って、かなり下方だったのでスルーしていました。その場所は、下ってきて、巡視道を過ぎ、小祠と道標のある岩っぽいところからすぐ下の小さな広場です。
こうなったら、そこも徹底検証と思い、今回は下る途中にそこに立ち止まり、よくよく眺めて当時の記憶を呼び覚ましました。そうです、ここです。当時ミスから戻ってきてその方向を眺めたとき目にした光景(写真・ここに入って行った)、上から歩いてきたルートが左に曲がっている様子、そのカーブ地点で登山者の足をそのままほぼ直進に誘い込むような地形と周囲の雰囲気、間違いありません。当時はビッシリ落ち葉が敷き詰められていたので、ここをつい直進してしまったのです。
そこで、確信をもってミスした方向へ進んでみました。平坦地が終わり、やや傾斜のある坂を下った先の大木のところでストップしました。左右には下れません。そこから前方には更にきつい傾斜がずーっと続いています。その遠く先の方に問題の崖地らしき地形がみえますが、そうでないような気もします。行ってみないとなんともわかりません。ただ、そこへ到達するには、途中でずっこけそうな急傾斜を下らなければなりません。そこを引き返すのはとても大変そうです。決行不可能なわけではありませんが、80才近い老人には無理です。
さっきの検証で、傾斜をずるずる滑ったり、トラバースに苦労したり、怖い思いをしているので、ここで更に落ち葉で滑りやすい急傾斜を下って登れるかもう自信がありません。登山者が通らないこんな場所で(実際この日は誰にも会いませんでした)、正直、怖いです。二次遭難?したら取り返しが付きません。
昨年こんなところを何の抵抗もなく降りていったのかしら、戻ってきたのかしら、遭難したので馬鹿力が出たのかしら、でも、ここなんでしょう。あそこまで正しいルートだと信じて下り行き、夢中で戻ってきたのでしょう。全く記憶がありません。結局、あきらめることにしました。
疑念は残りましたが、もうこれで終わりにします。これだけやったのだからもういいや、という心境です。心の整理もつきました。
人間の記憶ってあてにならないですね。
お粗末な検証結果ですみません。
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