昨日、ランチに行こうと椅子から立ち上がった途端、
「ワアー‼」
と叫んで、へなへなと床の上に崩れ落ちた。
「痛い!痛い!」
無人の事務室に自分の悲鳴が響き渡った。
もう駄目、腰が砕けた、ギックリ腰どころでない。
痛みをこらえ机と机にはさまれた狭い空間に横たわる。
脚を1センチ動かせば激痛が走る。
ああ、これで一生車椅子か、絶望が襲う。
ギックリ腰は何度も経験しているが、こんなのは始めて。
脂汗を流しながら呻いているうち、弁当を買いに出かけたわが嫁殿が戻ってきた。
夫のこんな有様を目にしたら、妻たるものは弁当を放り出し、
「あなた、どうしたの!」
と顔色を変えて駆け寄ってくれるだろうと思った(テレビのシーンにあるように。いや、現実世界では、妻はそんな殊勝な振舞はしないのではと覚めた思いも一方にはあったことも確か)。
果たして、
「気分悪いの?」
とのんびりした声を入口から掛けて、ゆっくり弁当を机の上に置き、心臓発作でなければどうということないとの御様子。
ああ、50年連れ添った夫婦でも(それだからこそか)こんなものかと内心怯みながらも、すぐに張り薬を買いに行かせ、どうにか抱き起してもらって、お尻を出しながら貼付してもらった。その間、訪問者がいなくてよかった。妙な勘繰りを受けたかもしれない(夫婦だからいいのだけれど)。
昨日は、たまたま妻の当番日だからよかったが、アルバイトの女子学生の当番日だったら一体どうなっていただろう。こんな世話を頼めただろうか。若い女性にとってセクハラになるだろうか。夫婦だとこうゆうときはありがたい。
ともかくしばらく床に横たわり、痛みに悲鳴をあげながらトイレに入り、5時を待って雨傘2本を杖にしてよろよろとタクシーに乗り込み、妻と一緒に何とか帰宅できた。
一夜明けた今日、痛みは、わずかながらも治まる傾向を見せたので、回復不可能ではないなと希望が湧き、堪えこらえながらリハビリの真似事をした。今は、山の遭難から必死になって脱出しているのだ、とにかく尾根を目指して必死に頑張るのだ、と思いを込めると力も入った。夕方には物につかまらなくとも何とか立って歩けるようになった。期待以上の回復で昨日のあの悲惨さが嘘のよう。
腰痛は、だれでも経験するところですが、本当にいつ襲来するかわからない。
毎週末景信山辺りへ出かけているが、腰には異変を感じなかった。
山でこんな事態になったら、大迷惑をかけてしまう。かといって出かけないわけにはゆかない。
これからちょっと心配です。
皆さんもお気をつけて!
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