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2020年02月17日 10:42道迷い全体に公開

だけどどこで間違えたんだろ?

だけどどこで間違えたんだろ?

先週高松山へ登って以来、ずーっと心の片隅に引っ掛かっていた。

もうそんなことどうでもいいじゃないか、山奥で間違えたんじゃあるまいし、変にぐるぐる回り道して下山したわけでもないし、予定のルートを外したとはいえ、すんなりとバス停に着いたのだから

でも気持ちがすっきりしない。もう一度出かけてみればいいのだが、なにしろ億劫だ。馴染みのない山だし、体力もそれなりに使うので老人には気軽においそれというわけにゆかない、身体のことを考慮してロマンスカーに乗るので費用も掛かる。それにミスの原因は自分のボケだと分かりきっている。わざわざ自分の痴呆を実感しに行くなんて今更意味がない、今まで何度も繰り返してきたこと、止めておこうと一度は決めた。

でもいろいろ考えてやはり出かけることにした。
このまま放っておくと気持ちがふっ切れない。未解決の問題を中途半端なままずーっと引きずっていくのは嫌だ。

それに、これまではこのような場合必ず現場へ出かけ、ミスした地点と原因を納得するまできちんと確認してきた。今回その慣行を破るのは何というか自分を許せない。

また、放っておくということは、やるべきことを怠けることだ。ここでルーズな対応をしてしまえば、徐々にこれが習慣となり、日常生活に波及してゆくのではないか、老人ホームを訪問するとボーッとして椅子に座っているだけのおおぜいの高齢者を見かけるが、自分もそれに一歩も二歩も近づくことにならないか、動かない、頭を使わない、痴呆状態に向け大きな階段を下る第一歩になるのではないか、ルーズな決着をしてはいけない。
おじいちゃんキチンとして!!キチンと、ボケるよ(身近な人の声)
というわけで、土曜日に再度出かけた。

ただし、目的と体力を考慮し、高松山頂上はカットして、高松山入口バス停から直接「尺里峠」に向かい、そこから最明寺史跡公園(公園)に向かうルートにした。

車道を延々と歩いて12時丁度に尺里峠到着、ゆっくり休憩している間に、高松山からの下山者が次々と現れた。これだけおおぜい歩いていれば安心だ。それとなく観察していると、あの豪華な道標が設置されているにも拘わらず、あらためてスマホを取り出してあれこれ調べたり、ルートへ入りかけてなおためらったり、いったん入ってもすぐ戻って道標を再確認したり、人さまざまだ。ある人は公園へはどの道を行けばいいのかと自分に尋ねてきた。
「みなさんこちらへ向かわれましたよ。」
としか答えられない。

休憩後その人たちの後をスタート。やがて車道に出ると公園方向を示す道標がふたつあり、新しい道標はやや下り坂のほぼ直進を示し、一方石垣に張られた古い標識は右側の広い車道への右折を示す。それぞれ全く違う方向を示している。前回は、ここでずいぶん思案した末、短縮路と思われる直進を選んだ。しかし、今回は先行者2名が右折したので自分も右折してみた。やはり下方で直進路と合流した。右折路の方が遠回りのようだ。

それはともかく、やがて道は高松集落の最後の民家に突き当たり、標識通りに左へ曲がった。そこで舗装路は終わり山道へ入った。ここは記憶に残っている。前方には若い二人連れの姿が見えるし、ルートは間違いない。

5分くらいして右の空き地に止まっている軽トラックの前を通り過ぎた。作業中かと思いながら広い道をさらに進み、ごくゆるい坂道を左へ曲がり右へ曲がりして行くうち、あれ、こんな道は通らなかったような気がする、おかしいな、と思い始めたら、道端に古道を守る会の新しい道標が立っていた。1本道の広い場所に立っているので否応なしに目に入る。やっぱりこの道は先週の道と違う。先週は高松集落を抜けて以後は道標を一切見かけなかったのだから、この道が前回のルートでないことがはっきりした。

山道へ入ってまだ12・3分しか歩いていない。不審なところは全くなかった。でもルートは先週とは違っている。途中で何かがあったのだ。手に握りしめた地形図を眺めてみる、ははーん、と思いながらそこから引き返し、軽トラックの駐車場所へ戻った。果たしてそこは空き地ではなかった。分岐点だった。軽トラックが道の真ん中に停めてあったのでてっきり空き地と思って見過ごしてしまった。高松集落から来て右方向へ入る道だった。思い出した。ここを右折したのだ。

そこで軽トラックの後ろに回り込み、その道を先へ進んでみた。間違いない。この危ないトラバース道の状況はよく記憶している。一歩間違えば真っ逆さまという部分もある。もう引き返せばいいのだが、先週印象に残ったあのピンクテープ満艦飾の地点をもう一度見てみたくなり、さらにどんどん進んだ。結構歩かされた末、懐かしの場所に着いた。ここで遊び心とはいえ、テープに魅かれて道なき上方へ踏み込んだとは今更ながら阿呆だと思う。しばし休憩して先週のことをあれこれ思い浮かべ、そして軽トラックのある分岐点へ引き返した。

さて、先週の状態を再現してみようと考え、そこから高松集落方向へ戻り、あらためてその分岐点へ差し掛かった。まず立ち止まる。あれ、道が分かれている、どっちだろうと思う。道標はないかと一応周囲をチラチラ見るがないようだ。そこで思案する。うーむ、直進路は先の方で左へ曲がって行くように見える、そのうち山中に入るのではないかと想像する。そんな事態は避けたい。それより右側の道は海寄りだから、なんとなくこちらの方が安全だ、道幅もそんなに変わらないし、公園へのルートだろうと思う。安易にそう思う。それで右へ入った。先週はそんな感じだった。

しかし、山を歩く以上、せかせかしないでもっとゆっくりすべきだった。さっき尺里峠で眺めた人達のようにその辺をあれこれ調べるべきだった。立ち止まったまま一歩も動かないでボンヤリ眺めただけなんて、何という怠け心か、少しでも動き回れば当然道標が目に入っていた筈だ。そこに立っているのだから。なぜそうしなかったのだろう。身体が疲れていて面倒くさかった、下山中なので気持ちが緩みっぱなしになり気が回らなかった、頂上に長居しすぎて時間が予定より遅れあせっていた、などいくつもある。一言で言えばやはり老化現象だ。これは止めようがない。そのたびに気を付けようと固く心に誓うが、全く効き目がない。年には勝てないなあ。

結局、先週歩いたルートは、高松集落を過ぎた地点から右折し、根石バス停から上がってくる車道のカーブ地点に接続するルートだった。地形図に記載されていた。これで決着、もう再訪することはないだろう。

写真1 ルートを間違えた地点(高松集落から5分) あの道標が認識できnなかった 目がだいぶ薄くなっているので離れた場所からは古い道標を樹木の枝と混同したのかもしれない この先にあったピカピカ道標がここにあったらよかったのだが

写真2 右折したルート(軽トラックの後ろから撮影) 先週はここを進んで行った。

写真3 標識 やや直進路向きに設置されていた。
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