山に泊まりがけで行った時の大きな楽しみのひとつは、夜に見る星空だと思う。
自分は過去、東京23区内や鎌倉・横浜に住んだが、このあたりの星空の情けなさは、まったく呆れ返るくらいだ。冷たい空気がぴんと張り詰めたような真冬の夜であっても、びっくりするくらい空は明るく、見える星は少ない。どんどん目が悪くなっていったせいもある。
鎌倉など、ちょっとは見えそうな感じもするが、全然ダメだ。横浜方面の空がぼわっと滲んだように明るくなっている。
3000メートル級の山の上だと、近くに明るい巨大な都市もないので夜空が暗いだけでなく、通して見る大気が薄いせいもあるのだろうか、本当に星がきれいに見える。しばらく3000メートル級の山上で泊まることもなかったので、もう長いこと、天の川を見ていない気がする。
天の川を見ていると、自分が大宇宙の中の地球という惑星の上に立っていて、想像できないくらい遠くからようやく今届いた光を見ているのだ、と強烈に実感できる。「宇宙とつながっている自分」を実感できるなんて、すごいことではないだろうか。今ではこの感覚を知らない子どもも都会には多いだろう。これはあまりに悲しい。
学生のころは、夏休み、8月の前半ころにいつも遠くの大きな山に行くことが多かったが、ペルセウス流星群の極大日(8月13日ころ)に重なることも多く、天の川の星空をいくつもの流星が長短の軌跡を描くのを見ることができた。
まあ流星は大宇宙の果ての出来事でなく、地球の大気圏内での現象なのだが。
今まで見た中で一番印象に残っているのは、夏に白馬岳で見た天の川と、春の連休に西表島で見た星空だ。大気がゆらいでいると、望遠鏡で観測するには都合が悪いが、星がきらきらと煌めいて実に美しい。特に後者、1997年ヘール・ボップ彗星が接近した時のことが忘れられない。
鎌倉でも、何とかぼやっとした中心核だけは確認できたものの、こんなものかという失望しかなかったのだが、西表島で見たそれは、すごかった。オリオンの3つ星くらいの長さに尾を伸ばして、まさに「ほうき星」、圧倒的だった(前回のハレー彗星があまりに期待はずれで、まともに彗星らしい彗星を見たのは、これが最初で今のところ最後なのだ)。
子どものころ春休みに行った八ヶ岳では、(山ではまだ)晩冬ということもあり、さらに空気が澄んで星が美しかった。
丁度そのころ、星の写真を撮るのにハマっていて、零下20度の中、長時間露出するカメラのそばでじっとしていても、それほど寒さも苦にならなかった。
長時間、固定したカメラで星を撮影すると、地球の自転のために星は天の北極を中心に弧を描いて写るのだが、さすがに3月の八ヶ岳だと、そこまで長い時間露出しなくとも、点のままで信じられないくらいきれいに星が撮れる。
ただ星空としては、やはり夏のほうが賑やかで楽しい。天の川が一番濃く見えるのは、銀河系の中心方向、いて座のあたりで、そのあたりを見るには夏が一番いいのだ。
賑やかすぎて、星座がわかりにくい。
ちょっと前に「あれがデネブアルタイルベーガ、君が指さす夏の大三角」などという歌もあったけれど(^^; 夏の大三角は天の川が中心を通っていて、星が見え過ぎると、かえって星座が判別しづらい。
目が悪くなってしまって、多分子どものころのようには見えないとは思うのだけれど、もう久しく見ていない天の川を、今年こそはまた見たいと思っている。10万光年の光を、身体中に浴びたいなあ。
こんばんわ
ほぼ日帰りばかりの初心者ハイカーです
それでも山泊には憧れがありまして、昨年の秋に尾瀬に泊まりました
予報では2日間秋晴れ♪
期待していた尾瀬ヶ原からの満天の星空
・・・が、満月でした(涙)
月明かりが明るすぎて、ぜ〜んぜん星が見えないんです
今年は八ヶ岳辺りで満点の星空を見てみたいものです
あああ、満月って、腹立つくらい明るいですよね(^^; 都会だと月はきれいなんだけど。。。
大昔、まだ電気の明かりがなかったころ、星の明かりは何も照らさないけれど、月の夜はきっと安心できたのでしょう。
山に泊まったときくらいは、星を見たいですけど(^^;
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