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山北・足柄山地は箱根の北側外輪山の外(金時山は成立からいえば外輪山とはいえず、ひとつの独立した火山といえるだが)、大して広くない。雰囲気は丹沢とも箱根ともちょっと違って、魅力はあるのだが。。。
道志は遠い(^^; 車で行く感覚からいうと、富士山の方がはるかに近い。
やはり丹沢は広くバラエティも豊富で、嫌なヒルやダニはいるものの、面白い。面白く交通も便利なだけに、人気もある。マイナーなルートを歩いても、尾根などであれば、人の形跡のないところは滅多にない。シカのせい、というかおかげというか、下草を食べ尽くす勢いなので、ヤブが割と少ないのも、人気の原因のひとつかもしれない。
それに比べると、伊豆はまだまだ登山者のほとんど行かないマイナーなルートも残っている感じがする(標高の低さも人気という点でマイナス要因だろう)。やはり首都圏からそれなりに距離があるし、交通の便もいいとはとてもいえない。いいのは東側だけだ。
人気なのは天城のごく一部、万二郎、万三郎岳と八丁池のあたりだけだろう(このあたりにしても、交通の便はいいとはとてもいえない)。箱根から天城に続く東の主稜線、達磨山に向かう西の主稜線は、どちらも自動車道路がほぼ稜線上を走り、正直なところ魅力が大きく削がれている(道路がなければ、草原状で気持ちいいところも多いし、人気だったかもしれない)。
縦走するといっても、有人・無人の小屋が稜線上にまったくなく、しかも伊豆全域基本テント禁止ということになっていて、非常に不便だ。途中で一度稜線を下りて泊まらなければならないなど、まったくもってゴメンである(^^;
特に伊豆は最近、自然を売りにしているが(ジオパーク)、登山者はあまりお金を落とさないと思われているのか、観光政策の対象にはされていないようだと、僻みっぽいことも口にしたくなる感じがある。
だが、そのせいか、ちょっと人気コースをはずれれば、人はとても少ないのだ。ヤマレコの地図検索で見ても、面白そうな山なのにまったく記録がないところもある。
伊豆は全体が火山といえるし、まだ一部活動中の地域もある(1989年7月の、伊東沖海底火山の噴火を覚えているだろうか)。ようするに、あちこち火山の跡だらけで、地形的に興味深いところがたくさんあり、しかもいつ噴火が起こっても、不思議ではないのである。
火山好きな自分にとっては、たまらない地域なのだ。
伊東周辺でいえば、大室山は登山禁止で観光客いっぱいだが、そのすぐそばの矢筈山などは、見かけも非常に立派でしかも比較的アクセスしやすいにもかかわらず、ちゃんとした(公式の)登山道はない。もっと古い火山の天城山麓にぼこっと隆起した、割と新しい溶岩ドームで、とても興味深い地形になっている。周りをちょっと不思議な窪地で囲まれ(火口ではなく、元の山の斜面と隆起に挟まれて取り残された部分のようだ)、上部は岩がごろごろしていて、麓には元々溶岩せき止め湖だったところを灌漑して田圃にした地域もある。
テレビ塔が林立する遠笠山も、林道が頂上まで続いていて歩いて面白い山では全然ないので、行く人は非常に少ないようだが、実は東伊豆単成火山群や天城山核心部の素晴らしい展望台だ。
西伊豆雲見のそばに屹立する烏帽子山は、伊豆に多い火山岩頸(古い火山の火口内につまった溶岩が固まり、周りの山体が侵食されて中心の硬い溶岩だけが残った。だから大抵尖っている)だ。途中まで一直線に伸びる非常に急な階段は、なかなか迫力があるし、頂上に大岩と神社があり、その岩の上から見える眺望は、とても標高162mとは思えない。ここからの海を隔てた富士山と、西伊豆の険しい海岸線は大変な絶景だ。
すぐそばには高通山という、ハイキングに丁度いい山もある。
とりあえず、そんなに労力のかからないところをいくつか挙げてみた。
伊豆の山のもうひとついいところは、その計画に、温泉や新鮮な海産物などを、たやすく組み込むことができるところだろうか。
自分は、温泉は面倒くさいので、あまり寄らないけれど。。。
写真:雲見の烏帽子山
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