先日、日記に書いたように先週の土曜日、奥秩父の小川山に登ってきた。最初に小川山に登ろうと思い立ったときに地形図で調べると瑞牆山東尾根が小川山の南尾根と交差しているのが判った。この東尾根は昭文社の地図や地形図では道が無いバリエーションルートだが見た感じでは歩けそうに思えた。そこでインターネットで山行記録を調べると2つの踏破記録が見つかり、それほどひどいヤブは無く赤テープなども少ないがある様子である。この時はヨシ!、瑞牆山経由東尾根を踏破して小川山に登ろうと計画した。しかし計画を実行することなく64歳になってしまった。
いざ登ろうと考えたが、この歳でバリエーションルートに挑戦しルートが判らず遭難騒ぎを起こしたら世間から非難されるだろうなと臆病になり通常の天鳥川沿いの一般登山道を登る事にした。50歳台だったならば間違いなくバリエーションルートを歩いたであろうが、瑞牆山は過去に2回ほど登っているし無理して瑞牆山経由でなくても良いではないかと自分に言い聞かせて断念した。
私は製造業に40年間、勤務し安全第1を言葉としてではなく身体に沁みこませる様に教育されてきた。例えばどこでも階段の手摺は必ず持つ、真冬でもノーポケットハンドの実行などである。更に私は部下に臆病に行動するように言い聞かせてきた。臆病になれば手を出して大丈夫かなと危険予知し、大丈夫と確信してから行動するようになり怪我をすることはない。
山においても私は出掛けるとき、臆病になり最悪の事を考えて計画するようになった。簡単な日帰り山行でも昔はチェルトを持参したし、最近は本格的な雪山には行かないのでチェルトの代わりに寝袋タイプのレスキューシートを必ずザックに入れて不測のビバークでも過ごせる準備をして山に出掛けている。
私は歳を取るとともに臆病になり挑戦的な山行は出来なくなってきた。しかし臆病になり、何も行動しないのでは意味がない。私のような高齢者になろうとする者の単独行は余計に臆病になり山登りをするべきであろう。臆病と言うと人を卑下する言葉かもしれないが臆病こそが怪我をしないコツ、事故を起こさないコツ、遭難しないコツであるというのが私の持論である。私もいつまで山登りができるか判らないがまだ当分の間は臆病な山旅を楽しむつもりでいる。
いやぁ、最近の登山(と言うかハイキング程度の山でも)事故を見ると「どうしてこんな所で?」と思うような場所でも起きているようです。
登山道に出ている木の根っこに躓いても下手な転び方をすれば骨折なんて事は珍しくありませんから・・・
臆病な山行の薦めを肝に銘じて行動する事にします。
こんにちわ、はねぱたです。
fujinohideさんの、お山に対する真摯な姿勢に感動しました!!
人生と山の大先輩であるfujinohideさんが心掛けられている“臆病な山行”、それは私達若輩者こそ肝に銘じていかなければいけない事だと思います。
日記を拝見し、更に気が引き締まる思いになりました。
“臆病な山行”良い言葉ですね。
私達も、それを心に刻み、これからも歩いて行きたです。
賢パパさん、こんにちわ。
中高年の遭難の一番の原因は転倒による怪我ですので
御互いに注意しましょうネ。
実際、私もバランス感覚が鈍くなってきていることを実感しています。バランスが崩れると若いときは咄嗟に体勢を立て直すことができましたが、今は転んでしまいます。去年も山で転倒経験があり、岩場、悪場では集中力を高め臆病になり、足場を確認しながら歩いています。
はねばたさん、こんにちわ。
私も若いときには捜索隊出動間際の遭難騒ぎを起こしたことがあり、それ以降は反省して臆病になっています。
山はまだ止める事はできませんので、歳相応な山登りのやり方で楽しもうと思っています。
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