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私は1963年に雪国の大学でワンダーフォーゲル部に入部した。周りの山は半年以上、雪で埋もれてしまうので真面目に部活動をするためにはピッケル、アイゼンは必需品であった。
当時は輸入品のピッケルが主流であったが貧乏学生の私には国産の安いピッケルしか買うことができなかった。そこで購入した1番安いピッケルが写真1のピッケルである。(3000円くらいだったと記憶している。)
当時のピッケルはヒッコリーの白い木目のシャフトで見た目は弱そうな感じがした。買ってからは嬉しくて、毎日のようにシャフトに亜麻仁油を塗りこみ、写真のような褐色の丈夫そうな色になってきた。
このピッケルではグリセードを楽しんだり、何回かはスリップ転倒時の滑落停止などで助けて貰った。しかし歳とともに本格的な雪山に行くことが少なくなり、5年前の岩手県の和賀岳に登って以来、押入れに入りっぱなしであった。
北岳も持っていこうかどうしようか迷ったが不吉な予感がして持っていったが、本当に良かったと感謝している。今回、雪に数え切れないくらい深く差し込み、石突きの上の部分は亜麻仁油が剥がれてしまっている。(写真2) すぐに感謝の気持を込めて亜麻仁油で保守をしっかりとした。
今までこのピッケルのメーカーについては全然、気にしていなかったがピックの刻印を頼りにインターネットで調べて見た。(写真3:私のピッケルは錆びて写真に撮っても読めないため下のホームページより借用。)するとエバニュー社の初期の製品パイオニアであることが判明した。
エバニュー社のピッケルについてのホームページ
http://www.nirayama.com/~suwabe/Pickel/Evernew/E1.htm
エバニュー社については何も知らなかったが私がいまだに愛用している山のコンロでオーストリア製のホエーブスの輸入販売会社だったことが判り親しみを覚えた。
すでにエバニュー社はピッケルの製造販売を止めており、その意味では貴重なピッケルかもしれない。今後、尚一層大事にしなければいけないと考えている。
写真1:私のピッケル
写真2:今回の山行で石突き上の亜麻仁油が剥がれてしまった
写真3:ピック部分の刻印(上のホームページより借用)
fujinohideさんはじめましてこんにちは。
同世代の私も学生時代アルバイトしてヒッコリーシャフトのシモンスーパーDを購入し、愛用していました。
最近になって、積雪期の登山も少し再開するようになり、錆だらけでシヤフトもかなり傷んでいたのでアルミシャフトの新しいピッケルに替え買えましたが、以前のピッケルは捨てられず保管してあります。
北岳の記録読ませてもらいました。
大変でしたね。私も大樺沢の雪渓知っていますが、先行パーティを信じてしまうと怖いですよね。
私も何回かその経験をして、自己嫌悪に陥った事がありました。
kazuhi49さん、始めまして。コメントありがとう御座います。
我々の年代は物を捨てることが出来ず、使えるものはいつまでも捨てずに残しておいてしまいますネ。
特に山の道具は私も苦労・楽しみを共にしてきただけに一層、愛着があり捨てることができません。
北岳では疑問を感じながらも最初の思い込みもあり、ルート確認を怠りトレースに付いていってしまった初歩的なミスで恥ずかしいのですが同じ間違いをする人が出ないように敢えて登録しました。
歳を取ると体力だけでなく頭の柔軟性も衰えますので、今回のことを猛反省してこれからは山に出掛けるつもりです。
今後とも宜しくお願いします。
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