雨の止んだ悪沢岳からの展望を楽しんだ後に赤石岳を目指すが、南方面はまだガスが残っていて赤石岳は姿を見せない。悪沢岳から中岳まで、嫌になるほど下る。更に荒川小屋に下るが、この道も急で、逆コースは大変だなと考えながら歩く。
荒川小屋から大聖寺平までは平たんで、天気が良ければ気持良さそうな道だが、時々雨が落ちる霧雨となり先を急ぐ。小赤石岳までは順調に登るが、ここからガスで視界のきかない中、赤石岳まで非常に長く感じる。
赤石小屋への分岐が5万分の1の地図付近に見当たらない。ガスの中、見落として通り過ぎてしまったのではないかと不安になり、途中で荷物を置いて空身で先を偵察に行くと、地図より随分と赤石岳よりに分岐を見つけ一安心。
荷物を取りに戻り、今度は分岐に荷物を置いて空身で赤石岳山頂に行く。頂上はしっかりした避難小屋もあり、大きく素晴しかったが、回りはガスで何も見えなかった。それでも以前に集中豪雨で余中断念してから8年越しの夢が達成できて、満足いっぱいであった。
分岐まで戻り、赤石小屋に下る途中、富士見平でガスが晴れ、太陽が顔を出してくれた。この日、歩いてきた悪沢岳、中岳、前岳、小赤石岳、赤石岳の3000mを超えるピークが姿を見せてくれる。聖岳が少しだけ見える。来年は聖岳に登る事を決意する。赤石岳の頂上からの展望は見ることが叶わなかったが、富士見平からの眺望を楽しむことができて嬉々として赤石小屋に下った。赤石小屋は自炊の私には水場が少し離れているのが難であるが気持の良い小屋である。
4日目は赤石小屋から小雨の中、傘をさしながら椹島まで下り、覚悟はしていたもののコースタイムで5時間以上の長い林道を、足にマメを作りながら畑薙第1ダムまで4時間ほどで歩く。最近は東海フォレスト社が経営している椹島小屋や二軒小屋の宿泊客は無料の送迎バスに乗ることができるが、当時は全車両通行止めで歩くしか方法が無かった。
畑薙第1ダムで下山届けを出すとすぐに売店に飛び込みビールを買い求める。最初の1本はあまりの喉の渇きに、喉につかえて上手く飲み込めなかった。2本目でやっとビールの味が分かり、雨に降られはしたが、満足できる山行であったことを感謝しながら味わって飲むことができた。
翌年も茶臼小屋―上河内岳―聖岳―百間平経由で赤石岳の山頂を踏んだが、やはり雨とガスで展望を楽しむことができなかった。その後も南アルプスに何回か出掛けたが、いつもガス・雨ばかりで天気には恵まれず、どうやら私は南アルプスには嫌われてしまったようである。
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私と百名山 46.赤石岳(3120m)(初登山日:1977年8月14日)
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こんにちは。
昨夜は差し入れまでいただいてしまって恐縮です。
本当に美味しいお酒であっという間に空になってしまいましたねぇ。
ヒデさんの楽しくもためになるお話も有難うございました。
機会があれば又是非ご一緒にお願いいたします。
賢パパさん、富士山、本当にお疲れ様でした。
私の方こそ、仲間内の打ち上げ会に図々しく参加させてもらい、楽しい時間を過ごさせていただきありがとう御座いました。
今後とも宜しくお願いします。
fujinohideさん、こんばんは。
私も赤石岳の初登山は1977年の夏でした。
当時の最も憧れの山であり、山頂に立った時の歓びは今でも忘れることができません。
私達はあの林道歩きを初日に体験しましたが、辛かったですね。
といっても、後半にズルをしましたが
確かに赤石小屋の分岐はガスっているとわかりずらかったかも。
すみません、私達は最高の天気でした。
なので、いい思い出の山です
Akanekoさん、こんばんは。
私は椹島ーー畑薙第一ダム間を2回、歩きましたが、もう、歩く気がなくなりそれが原因で、その後一時、南アルプス南部から足が遠のいてしまいました。
天気の良い日に登ってみたいのですが・・・・
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