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昭和3年測量の国土地理院の地図には新大宮口登山道(表口登山道)の他にカケスバタから旧一合目を通らずに旧二合目に直接登る道が記載されている。多くの文献は新大宮口登山道として表口登山道のルートが書かれているが、私が調べて範囲内で唯一、富士宮教育委員会が編纂した1995年発行の「富士登山今昔」にのみ直接二合目に登るルートを新大宮口登山道として略図に載せている。
私はあえて、国土地理院の地図記載の表口登山道が新大宮口登山道でカケスバタから直接二合目に登るルートをカケスバタ口登山道と称したい。このルートは現在の1/25000の地図にも標高1100mの大宮林道付近までは点線として残っている。
私はカケスバタから標高1050mの天照教林道まで実際に歩いたが、ルートは荒れているものの、先に歩いた新大宮口の一合目〜二合目間よりはかなり明確に残っていた。途中には古錆びた馬の蹄鉄も発見することができた。
国土地理院の地図上での馬返しは標高2090m付近の旧二合五尺となっているが文献によると七合五尺まで登山者を馬で運んだ記載もある。このカケスバタ口登山道は距離的に一番近いので、馬でお客を運ぶのに利用されていたと推定される。
このルートの地図から消えた部分(大宮林道〜二合目)については私も未踏破なので機会を見て歩いてみたい。
写真:昭和35年発行の1/50000の国土地理院の地図
赤線:新大宮口登山道(表口登山道)
青線:カケスバタ口登山道
緑線:村山口登山道
紫線:上井出口登山道
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