紅葉の尾瀬沼ハイクを兼ねて会津駒ケ岳にハイキング同好会のメンバーと登った。登山口の桧枝岐集落は平家の落人が開拓したと言われ、京訛りが残っているそうである。また桧枝岐歌舞伎でも有名である。以前は陸の孤島と言われたこの部落も尾瀬への裏口として注目され、今や観光地となり陸の孤島の面影はもう無い。この後も3回ほど桧枝岐集落を訪れたがその都度、新しい建物ができていて、山奥の集落が活性化していく姿を見ながら嬉しく思ったものである。
夜中に車で三島を出発し、朝早くに桧枝岐に着く。この日宿泊予定の民宿・開山に車を置かせて貰い駒ケ岳登山口に向かう。しばらく歩いて林道から登山道に梯子で上がる。燧ケ岳をはじめ多くの山から会津駒ヶ岳を眺めてきたが、遠くから見たなだらかな容姿とは違って、登り始めは急登が続いていた。ブナ、ミズナラなどの紅葉が見事であったが、ほとんど徹夜で車を運転してきた私は、登るのに精一杯で楽しむ余裕はなかった。
樹林帯を抜けて駒ケ岳山頂が見えるようになるとなだらかな道に変わり、駒ノ池の縁に建つ駒ノ小屋に着くことができた。ここから20分ほどの駒ケ岳山頂を昼食前に往復することにする。山頂からは燧ケ岳、平ガ岳等の尾瀬の山々が近くに見える。
隣の中門岳方面は湿原、池塘が点在していて別天地の趣があり、行って見たい欲望に駆られたが、この日は同好会と一緒なので駒ノ、池におとなしく戻ることにした。
夏ならばピンクのナンキンコザクラが咲き乱れると言われている池の回りも草紅葉になっている。ここでのんびりと昼食を食べて往路を桧枝岐に引き返す。下りでは肉体的にも、また精神的な余裕もでき、素晴しい紅葉を楽しみながら歩くことができた。
民宿に入り、桧枝岐の公衆浴場燧の湯で汗を流す。民宿は蕎麦屋さんでもあり、桧枝岐の有名なうまい裁ち蕎麦を腹一杯に食べることができた。
翌日は御池小屋の駐車場に車を置いてバスに乗り換えて沼山峠に行く。途中、バス道脇の斜面にカモシカが現れたが、バスを見て慌ててコケながら逃げて行った姿になにか哀れさを感じてしまった。
沼山峠から尾瀬沼に入るのは初めてであったが、群馬県側の大清水・三平峠よりもはるかに楽で、以後は何回かこのルートで尾瀬に入るようになった。夏の尾瀬沼近くの大江湿原のニッコウキスゲが満開のときにも訪れたが、広い御池小屋の駐車場は満車で桧枝岐集落のすぐ上に広い臨時駐車場が設けられ、そこからバスで往復するほどの活況で、尾瀬の人気を改めて認識させられた。久しぶりに紅葉の尾瀬沼を楽しんだ後、桧枝岐に戻り、帰路、東北自動車道・首都高速・東名自動車道を乗り継いで沼津インターに着いたのは20:40であった。
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私と百名山 73.会津駒ケ岳2132m(1993年10月5日)
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