吾妻連峰を東から西まで縦走すると1泊2日になり、登山口と下山口が大きく離れてしまうために車でのアプローチに難がある。そこで東吾妻山と西吾妻山を2回に分けて登ることにした。
最初に白布温泉から人形石・西吾妻山・西大巓を歩くことにする。裏磐梯から桧原湖を通り西吾妻スカイバレーラインで白布温泉に向かう。途中の白布峠からの桧原湖・磐梯山は見事な絵である。秋にやはりこの道を通ったことがあるが、山形県側は黄色を中心とした紅葉、福島県側は赤が目立つ紅葉と競い合ってどちらも素晴しく、見応えがあった。
白布温泉からは天文台へは白布ロ−プウエ−で上がった。天文台スキー場のリフトは整備中で、稼動開始は7月とのことなのでスキー場を歩いて登る。北望台まで登ってしまうと人形石、天狗岩、西吾妻山、西大巓とほとんど登り下りのない平坦な道である。人形石と天狗岩の間は残雪がかなり残っていたが、歩くのには問題は無かった。天狗岩の吾妻神社に僅かな御賽銭をあげ、今日の良き山行を感謝する。
西吾妻山頂は展望が無いため素通りして、西吾妻避難小屋で休憩する。東北地方の山小屋はほとんどが無人であるが、他地方の山の無人避難小屋よりも立派な建物が多いと思う。ここの西吾妻小屋もきれいな建物で、前のお花畑にはヒメイワカガミ、チングルマ、イワカガミ等が咲き乱れていてゆっくりとしたい場所である。
西大巓まで足を延ばすが、ここからの展望は西吾妻山に展望がなかった分を十分に取り戻してくれた。磐梯山、安達太良山、飯豊、朝日連峰などが目を楽しませてくれる。帰りは西吾妻山から天狗岩に戻り若女平経由で白布温泉に下り、温泉で汗を流して郡山に戻った。
1ケ月後に一切経山、東吾妻山を歩く。安達太良山の山麓を抜けて国道115号線・磐梯吾妻スカイラインで観光地の浄土平へ。近くの兎平駐車場に車を止めて、最初に観光客の多い吾妻小富士に登り、火口を1週して浄土平に戻る。この年は梅雨が前日の16日に明けていて、歩いていると暑い。しかし赤とんぼがものすごい数で群れており、山は秋を感じさせた。一切経山に登ると火口湖の五色沼が神秘的な色合いで足元に光っている。頂上からは来た道を途中まで引き返して酸ガ平・鏡沼コースを歩いた。梅雨明けの青空と鏡沼の青色の対比が素晴しい。少し遅めではあったが途中、シャクナゲが至る所に咲いていた。東吾妻山までは展望に恵まれないが、山頂には最高の景色が待っていた。猪苗代湖、裏磐梯の湖沼群が綺麗に見え、1ケ月前の西大巓からの展望に劣らずに展開していた。
下りはワタスゲの白い穂が咲き乱れる景場平湿原経由で駐車場に戻る。天気に恵まれ吾妻連峰のおのおのの良さを堪能できた2回の山行であった。
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