連れ合いと紅葉見物を兼ねながら九頭竜湖側からアプローチして荒島岳に登ることにした。荒島岳は以前、会社のN君と登る計画を立てたが大雨のために中止になり、時間を置いて再度の挑戦である。しかしこの年は残暑が続き冷え込みが少なかったため、楽しみにしていた紅葉にはまだ少し早かった。そのためどこにも立ち寄らずに家を出て4時間30分で勝原スキー場の荒島岳登山口に到着する。
スキー場を登り始めるがスキー場にしては急な登りである。シャクナゲ平まで階段状の急な登りが応える。シャクナゲ平からはいったん下り、それからまた頂上まで急登が続く。この辺りまで上がってくると紅葉した木も多くなり目を楽しませてくれるが、全山紅葉で燃える姿を期待していたので少しがっかりする。最近はほとんど山を歩いていない連れ合いは少しバテ気味であったがなんとか頂上まで頑張ってくれた。
連休後の日曜日なので登山客も少ないと予想していたが多くの登山者で賑わっており、他人のことは言えないが百名山でなければこんなに登らないのではないかと思われた。
天気予報では晴であったが、頂上に着いたときは厚い雲で白山も見えない。山頂の小屋は取り壊されて整地されていたが、コンクリート製の無線中継所や大きな電波反射板があり百名山にふさわしくない山頂で興ざめであった。
もっとも、これらは深田久弥が荒島岳を選んだ後に建設省が1967年に建てたものだから彼を責めることはできない。荒島岳はよく深田久弥の地元の山のため身びいきで選んだと不評が聞かれる。不評の原因は百名山にふさわしくない、実際に使用されていないこれらの人工物も一因であろう。その後、登山者らの強い要望により中継所や反射板は2003年に撤去され、山頂はすっきりしたと聞いている。
深田久弥も日本百名山の後記の中で「もちろん私の眼は神の如く公平ではない。」「日本百名山は私の主観で選択したものだからこれが妥当とは言えないだろう。」と書いている。日本百名山ブームが続いているが、あくまでも深田久弥が選んだ百名山であって、これ以外にもいくらでも百名山に匹敵するような良い山は数多くある。私は今までに520座ほどの山に登っているが、これからも百名山に縛られること無く幅広く、地方の良い山に登り続け、山の終活として、自分の好みで百名山を選ぶことができたら良いなと考えている。
山頂は風も強くなり寒いので昼のオニギリを食べて早々に退散。下山後は郡上八幡の古い由緒ある旅館の備前屋に泊まり、翌日、湧き水が豊富な市内をのんびりと見学して旅気分を味わったが、帰りは東名高速自動車道の若返り工事中で3時間の予定が7時間掛かったのは想定外だった。
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私と百名山 92.荒島岳(1524m) 2001年10月15日
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ボクも2回は行かないかなぁ〜と思ったけど、眺望が良ければまた違ったかも、、です(^^)/
SHC飲み会に出れずnaiさんをはじめ皆さんにお会いできなかったのが残念です。
私も百名山に登ったと言っても各山の良さを実感できたのは2/3程度でしょうか。
実際に歩いて、ただその山の雰囲気を味わっただけの山も多いです。
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