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写真二枚目 現地地図・・南風なら45度で受けるのが真教寺尾根
写真三枚目 ガーミン上の画面です!pasocpmさん・・牛首山が二つあります・・ガーミン上での「牛首山」を確認してましたが、これが「扇山」なんですね!
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禿山の一夜
ムソログスキーの定番である
https://www.youtube.com/watch?v=wrAs-DebbH0
聖ヨハネ祭は夏至のお祭り、冬至はクリスマスと聞いた
この聖ヨハネ祭の前日には、魔女や妖精や精霊が集って大騒ぎするらしい
聖ヨハネ祭の前夜に、禿山にて一夜を過ごした旅人が、その夜に魔女や精霊の集いを目の当たりにした情景を描いたのが、この曲の由来らしい
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さて、わたしはいみじくも、その禿山の一夜を体験することになった。
3月28日19時の美しの森「たかね壮」の駐車場は月光に照らされて夜空には冬の星座「オリオン座」がきらめいていた。
登山口の雪は融解してデプリ跡の様相で白く浮いていた。
無風で気温は、マイナス3度の絶好の気象だった。(自動車温度計)
スノーポンとアイゼンの組み合わせは相性が良くロープウェイ山頂駅までの歩行は順調だった。
右手のゲレンデにはオレンジの照明があって圧雪車の轟音が遠くに響いていた。
珍しくにぎやかな夜間歩きだった。
登山届のボックスは山頂駅の脇道に設置してある。
ここに書類をほうりこんで上方を見ると足跡が乱れていた。
しかし、ここは一度は通った見覚えのあるルートだけに迷うことなくわずかに左手前方を目指した・・で、ルートの上方に出て2mほどの崖を降りた(汗
ほどなくして賽の河原に出た・・
見覚えのある巨石に苦い思い出があった。
県界尾根から真教寺尾根の標識に興味を抱き「大門沢」をルーファイして出たのが、この巨石脇だった。
その石を通過して100mも雪の平地を行くと「大門沢」の標識が見える。
夏には「水場」などという小さな案内板もあったはずだが・・
そこから急登攀の序章がはじまった。
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pasocom氏によるとこの先の急坂を登りきった小さな前山と判断したピークが「牛首山」とのよし。
それをトコトコ歩いて下りさらに登りが加わってのピークらしきところを過ぎて・・風を聞いた・・
それは異常な風音だった。
風速とて5mに満たないと思われるそよ風が強いほどのものだった。
が、音はまさしく尾根筋強風のそれだった。
高い樹木の先が揺れて、そこから枝の雪が落ちてきた。
先だっての前三つ頭尾根筋は体が動くほどの三点支持必須の風だった。
エビのしっぽが風に舞い上がる様相に驚いたのだが、今回はそれとはかなり様子が違った。
装備忘れもあってヘッデンが点滅した。
当然、夜間歩きも難しくなるので、わたしはここで幕営地を探して樹林の間にステラリッジを設営した
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いつものようにテントの中は天国である。
にしても暴風の様相と樹木から落ちる雪の音が激しくなった。
が、テントから顔を出すとさほどの風に感じなかった。
それでも、7・8mもある樹木の先は大きく揺れて、その枝から雪の小さな塊が落ちてきた。
こうして不思議な夜がはじまった。
テントの天幕はゆるぐことがない。であるのに風音は轟轟と脅迫を続けた
シュラフに潜っていると目が冴えて耳だけが風を追っていた。
ムソログスキーの「禿山の一夜」が頭に響き渡った
目が覚めたのは3時25分・・時計で確認した時間が忘れられない。
外の暴風音は鎮まる気配すらなかった。
西洋では魔女と精霊の祭りと表現するのだろう
東洋では・・さしずめ雪女と悪鬼邪鬼の大騒動かもしれない
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有頂天という言葉がある。
人の生命の状態には「天界」という喜びの境涯があるという。
卑近な例でいうと、競馬が当たった!思わぬ収入があった!サプライズのプレゼントがあった!
人は、沈んでいた心でも瞬間に嬉しくなって「天」にも昇る気持ちになる・・ゆえに「天界」と仏教は説く。
その天界にもさまざまに種類があってその最上級の一番上が・・
「有頂天」である。
が、これには落とし穴がある。
登山でもしかり・・頂上に立つと・・下るしかない。
有頂天には喜びのあまりに油断が生じて一転して転げ落ちると仏は説いた。
いわゆるはかなき喜びであり、永遠の幸せを説く仏は忌み嫌ったのである。
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おや!?話がルートをはずれたようです(笑
pasocom氏によると、わたしの幕営地は「扇山」とのこと。
天女山ゲート1385mで補正した高度計もかなり狂っていたようです。
月光に見守られてスタートした山行。
扇山ではすでに月は傾いて煌々とした星空で魑魅魍魎が暴走したようです。
な〜んて考えながら地形図と当日天候を見比べて考えてました・
まずは地形図・・
美しの森フォームから北西方向に真教寺尾根が通ってます。
扇山の西南には出合小屋がありその北北西には天狗尾根。
南からは地獄谷があって出合小屋で北に赤岳沢と天狗尾根を挟んだ形で北西方向に地獄谷本谷が切れ込んでその上方がキレット小屋。
風速とてたいしたことのないこの夜は南風。
これが南風を45度に受ける真教寺尾根牛首山頂から扇山にぶち当たって反響していたのでしょうか・・
先だっての前三つ頭では北西の強風でした。
それにしても樹林帯を吹き抜けるほどの風力がなくて樹林の先っぽをかすめて驚愕するほどのうなり声をあげるものでしょうか

ふふふ・・これ・・南風ですね
温暖な季節になれば、多くなる南風・・
この風が上空にあって樹木を揺らして音だけを登山者に恐怖として与え続ければ・・「題目尾根」と呼ばれる所以じゃないのでしょうか・・
信仰のために頂上を目指して風に信仰を試されて必死で「南無○○」と唱えながら前に歩む一団を見たようにも思うのは・・
わたしの考えすぎでしょうか・・
でわでわ

お山も日記も、どうしてすぐにルートをはずしちゃうんだろ(爆笑

キーを打ち込んでいるうちに忘れた話の筋書きを思い出しました。
一晩騒いだ精霊たちは、まさしく「有頂天」の様相をみせて朝日とともに退散したようです・・な〜んて結末を意識しながらキーボードに向かっていて筋書きが飛んじゃいました・・まことに失礼しました・・はい
アルツハイマーの兆候かしら



おはようございます。
山には様々な言い伝えや怪談めいた話がありますね。
山小屋泊だと屋根と壁がありますから気にしませんが、幕営だと下界とは布きれ1枚ですもんね
怪談以前に動物たちとの「ふれあい広場」状態、しかも無料です(笑)
ま、それも幕営の醍醐味かも知れませんね。
では、ダン之助でした。
ダンさん、こんちわ
>動物たちとの「ふれあい広場」状態・・
それで思い出すのが、比良山系は金糞峠手前の幕営です
夜中にガサゴソと足音・・さすがに気になってテントをあけると・・
なんと!!シカと目が合いました(笑
腰が抜けるほど驚きましたが、向こうも跳んで逃げました。
幕営で驚いたのは、その一回きりです
でわでわ
ムソルグスキーと仏教と山行と。読み応えがありました。
uedaさんが幕営された土曜日の夜は甲府盆地では風などまったく吹かなかったと思います。
私は夜中の遠くの救急車のサイレンでも目が覚めるタチ。でもその夜は風の音で目が覚めたりはしませんでした。
日曜日の朝一番5時頃に八ツを眺めると空はおだやかで山はくっきりでした。
おそらく八ツも同じような天気だったと思います。
でも、八ツでは時々頭上で激しい風音を聞くことはありますね。それこそ「ゴワーッ」というような通過音?ですが、体感的にはそよ風程度でしかない。こりゃ上の方はえらいことになっているかな?と思わせられます。
uedaさんが推測されたように、南風が地獄谷に吹き込んで谷全体で共鳴したんでしょうね。あたかもパイプオルガンのように。
だとすれば、これは大自然の交響曲が聞けたということ。
すばらしい体験でした!!
↓御題目尾根から見た真教寺尾根(右牛首山から扇山)
pasocomさん、こんちわ。
まことに不思議な体験でした
高所における幕営経験は、2000mをこえるとさほどでもないです。
ともかくテントの中に響き渡る音でしたね
ふふふ・・山中泊なら縮みあがってお題目を唱えたでしょうね(笑
お題目尾根は「県界尾根」の異名ですよね・・
牛首山から扇山までは稜線もなだらかなんですね〜
ふふふ・・ここはぜひとも時間に余裕もたせてチャレンジです。
ueda命名!「牛首どM坂」を攻略しなくっちゃね
でわでわ
御題目尾根は権現岳天女山ルートの「ここがきつい」標識から直下に下りる尾根ですね。
あの辺の尾根は山頂に向かって左から「御題目尾根」「天女山ルート」「真教寺尾根」「県界尾根」です。県界尾根は「ゴヨウ尾根」とも呼ばれていたらしい。
上の写真では左が赤岳側ですが、一つ手前に見えている尾根が天女山ルートの尾根ですね。
これで見るとわかるように牛首山からはいったん緩やかに下降、その後登高して扇山ピーク。扇山の先はいやになるほどダラダラでしかも下っていきます。
この辺は下山の時にはダラダラ登りですから、登りでも下りでもいやな区間です。
ところで、この稜線を見るといかにも草を食んでいる牛の首筋のように見えませんか。
あらら・・ふむふむ
>下山の時でもダラダラ登りですから、登りでも下りでもいやな区間・・
って、ありますよね〜 それでもキツイ登りから来るとちょいと一息って感じるところですね。
下山のほうがつらいかもしれないですね(^^;
ともあれ八ヶ岳の南のルートが面白そうですね
出合小屋も夏には見ておきたいし・・
例のゴヨウ尾根の途中大門沢下降の道も歩いてみたいです
なんか・・八ヶ岳がやけに気になります。
ルート途上から見える街の灯りが、普通になってきているので、新穂高蒲田川遡上の夜間がつらくなりそうです
でも、別荘を八ヶ岳周回道路にもてたら最高ですね・・
不動産屋でみると、800万〜1500万でありました。
大阪市内の中古2DKマンションくらいですね
ふふふ・・嫁に怒られそう・・です
でわでわ
あらら!?
ガーミン大丈夫かい!!
写真三枚目ですが・・牛首山2260mって出てますね??
しかし、地図は2316mで牛首山頂上です・・ですが、これがpasocomさんの言った「扇山」なんですね?
ガーミンの地図・・大丈夫かしら
つまりわたしは「扇山」を越えて幕営していたんですね??
みなさまもお気を付けを
でわでわ
牛首山と扇山、なぜこういう事態がおきているかというと、Re[2]の最後に追記したのですが、この二つのピーク(こぶ)のある稜線がいかにも牛の首のように見えるからなのでした。
ですから私たちは昔から二つのピークをまとめて「牛首山」と称していましたね。「扇山」なんて名前は登山をするようになって初めて知ったほどです。
(山と高原地図はさすがですね。ちゃんと扇山になってます。)
そんなですからガーミンやYahoo地図に書いてあるのも実はさほど間違いというわけでもないのです。ただそのままじゃ混乱してしまいますね。
さて去年6月のuedaさんの真教寺尾根レコを見直して下さい。Shot27、28、29は「牛首山」山頂ですね。Shot28の標識は今回のuedaさんのレコのShot27のとおり壊れています。
そして、その次Shot30ではちゃんと扇山の山頂標を撮影されています。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-465217.html
やはり夜中であることと積雪とでこれらは見えなかったのでしょうね。
今度のレコで、もしuedaさんがShot29の直後に幕営されたなら牛首山の先ですが、「前山(正しい牛首山)を越えて牛首山(実は扇山)先で幕営」なら実は扇山の先だったんじゃないかと推測したのですが、いかがでしょうか。
ご丁寧な解説痛み入ります m(。。)m
なるほど・・以前に扇山標識を見てましたか・・
こういう山頂の形態もあるんですね・・
いづれにせよ2300mを超えていたはず・・
下を向いて枝で額を切るほどですから、標識見落としするほどに疲れていたかもしれないです(^^;
な〜んか、えらいもんに関わった気が・・む〜〜確認しに行きたい!!
15時下山体制なら十分かも・・
でわでわ
いつもいつもお騒がせして申し訳ないです・・
uedayasuji さま
ルート外して見えてくるものも
自分の「経験不足」で 「ぱ に く る」 が一番ではないかと
また、私、芋がテン泊で一番怖い経験をしたシチュエーションは、土砂降りの1999年8月のあの大雨の幕営。場所も金峰山ふもと、梓川上流のあたり
その時の集中豪雨で林道抉れて車両脱出不能状態になったことを思い出します
地元の消防団に安否確認されて、、、
その時もしれっと
3日三晩雨、雪も怖いけど雨も怖かった
芋殿、おはようございます
いろいろご経験されていらっしゃいますね(^^;
集中豪雨・・たしかに沢が氾濫状態でヤバイ渡渉もありました
>林道抉れて車両脱出不能状態に・・
かなりのデンジャラスですね
わたしは営業で福島の山を台風時に軽四で走っていて道路の陥没に突っ込んで落ちた経験があります。
いきなり目の前が土!
何が起きたか理解不能でした。
ふふふ・・お互い・・悪運が強いのかも
でわでわ
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