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色々な山の紀行文のアンソロジー
新潮文庫 神永幹雄編
最初は田中澄江の花の百名山からの一節
そのうちに少しずつディープな内容になっていき、最後はヒマラヤのクライマーの話になるという構成
紀行文の後には、編集者と語り手との当時の想い出も綴られていて、それが良い感じで現在と過去を繋いでくれる。
個人的には
「或る単独行者の独白」田淵行男
→ソロハイカーに対する世間の目が厳しいのは今も昔も変わらないが、グループだからといって安全とは限らない事が書かれていたり、ソロの時の心理などが面白く綴られている
「スコトン岬」山口あき久
→利尻岳登山の後に礼文島に立ち寄った際に山火事犯にされてしまう騒動が起きる。その滞在中にささくれだった心を癒すのが、北端にあるスコトン岬でのテント生活。最終的に山火事の犯人で良いですと言う所が良い
「遺稿」中嶋正宏
→生きることに全力を尽くす青年の魂の叫びのような遺文
「生還」山野井泰史
→ヒマラヤで夫婦で岩登りをして生還した時の記録。まだご存命であるのに驚いた
が印象に残っている
山野井泰史を題材にして沢木耕太郎が書いたのが「凍」らしくこれは今度読んでみたいと思った
息子の本棚に見つけて、私も読み終わったばかりです。私も日記への紹介と、「凍」を読んで見たい事と、まったく同じことを思っていました(^_^)
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