岩波新書。ジャーナリスト堤未果さんのプロファイルを改めて読み直してしまった程の力作でした。
リアルタイムで起こっているアメリカの崩壊がルポされています。学資ローン、年金、医療、刑務所ビジネスの4章ですが、我々が簡単に理解してる（と思っている）こと、例えば「アメリカっていいよなー、奨学金とか学資ローンとかが充実してて、親の世話にならないで大学行って、就職したら自分で返せばいいし。やっぱり自立と機会均等の国だよね〜」なんて、とんでもないことになってますから･･･
スリーストライク法ってご存知ですか。3回犯罪犯したら終身刑！この囚人は途上国よりはるかに安い給料で民営刑務所で、一生労働奴隷にするのだそうです･･･
その上、「2010年1月、米連邦最高裁は選挙資金の大幅な規制緩和を可決。大企業による選挙への直接資金提供に上限はなくなり、外国企業からアメリカの選挙に直接介入が事実上可能になった。」（エピローグより）日本の「政治と金」の話どころじゃないです･･･真逆？！
オバマ選挙以後の、アメリカの政治シーンの「びみょーな」沈黙の意味がわかってきました。
昨日から「�衂郎ぢ膵颯▲瓮螢�」を読んでいます。半分ほど読み進めたところで、マジ恐さのあまり立ちすくんでいます。農業や食がテーマなのですが、「アメリカでは、もはや国民が自国の農業をコントロールできなくなっています。食べ物を、誰が、どこで、どのように、どれだけ生産するのかを決める決定権が、アメリカ人から多国籍企業に急速に移っているからです・・」との言葉が。
巨大企業が政官界やマスコミ・労働界も買い取ってしまう実態を、私たちは原発事故の後に知りました。実態を知らないままというのは恐いことですね。この本は10万部突破とのことですが、もっと読まれてほしい本だと思います。「ルポ貧困大国アメリカ」とkiyoshiさんお勧めの「ルポ貧国大国アメリカ�供廚眛匹鵑任澆燭い隼廚い泙后�
この日記、書いたの忘れてました
堤さんは凄い女性ですね。私は本の内容以上に、この取材力に感嘆しました。大手マスコミは、親方日の丸みたいなものですから、新のジャーナリズムはもはやそこにはないでしょうね。こういう力のある人がこれからどうなるか、興味深々です。
日本は確実にアメリカのあとを追っているような気がします。
円安株高消費増税は、中小企業の多くをさらに痛めつけることになるでしょう。結果として貧富の差が広がりますが、早かれ遅かれ日本は衰退の中にあるので、せめてそれがハードでなくソフトランディングとなるくらいが関の山かもしれませんん。明るくはないですね。
でも「歴史は巡る」ので、新しい科学技術大国がまた生まれるかもしれません。そっちに期待です
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