俳句は客観写生が基本
その逆、主観的なことを詠むと大抵はダメ句になります（除く冠婚葬祭）
主義・主張・のろけ話・小主観・道徳観なんかを表現した句です。
しかし客観写生に徹していても、何回も声に出して読み返しているとどうしても作者の客観の裏の主観が見え隠れし、かえってそれが味わい深くなって心に響いてきます。
特に自分で作句しているとこんな少ない字数だからこそ？他人の句の表現が見えてきて、めっちゃ楽しめます。
一ところくらきをくゞる踊の輪 橋本多佳子
（ひとところくらきをくぐるおどりのわ） はしもとたかこ
訳すれば、盆踊りのぐるぐる回る輪が一時的に照明のない暗い箇所をくぐっている。 それだけです。
踊（おどり・秋）＝盆踊り、、が季語。盆踊りは先祖の供養のための踊りになります。
流燈や一つにはかにさかのぼる 飯田蛇笏
（りゅうとうやひとつにわかにさかのぼる） いいだだこつ
流れている灯籠の一つが突然上流に流れた
神田川祭の中をながれけり 久保田万太郎
（かんだがわまつりのなかをながれけり） くぼまんたろう
ひつぱれる糸まつすぐや甲虫 高野 素十
（ひつぱれるいとまつすぐやかぶとむし） たかのすじゅう
鑑賞どうです？
五七五に慣れていないと、、というより季語に焦点をあてれば解読しやすい筈。
平成二十七年 俳句作り始め
梅雨来たる長靴の子サンダルの子
落鮎の親石を追う早さかな
紅葉散り梢に空を増やしけり
寒月や北茅ヶ崎という駅に ほの香
自分に関して、しょーもない句が多い初年度ですが、拾ってみるとこんな主観を殺した写生句もあって、いま見返すと(ノ・ω・)ノオオオォォォ-って思ってしまいますねｗ
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