きょうのプレバト俳句にあるように、初心の方へのアドヴァイスとして助詞の選択が良くあげられます。
ようは「てにをは」の使い方。これにより句の意味合いやら情景が変わってきます
なにしろ、五七五という短詩なので一文字一文字を大切にしたい。
大切にしないと詩が出来ない、、という有様ですが
てにをはの中でも特に”や”は重要です
”や切れ”とも言われる特別な助詞。
これは一句の中に切れを造ることが望ましい、俳句の中の何処かに”言葉の切れ”がないとしまらないしタメがないから、、
とみおかのお英おりひめおみなへし ほの香
とみおかの/お英おりひめおみなへし ほの香
スラッシュを入れたのですが、上の句は上五の韻で切っています
新涼やひらりと廻る車椅子 ほの香
新涼や/ひらりと廻る車椅子 ほの香
”や切れ”は鮮烈なので二つの情景が解りやすいと思います。
訳:秋風を実感した日、(屋外で)車椅子を使っている人がひらりと方向転換したさまに驚いた
新涼の
新涼を
新涼に
と比べてみれば”や”は強烈です
古池や蛙飛び込む水の音 松尾芭蕉
同じ”や切れ”でも古池と蛙の印象近いので、穏やかな感じになります。これはこれで春の日の余情が波紋のように伝わってきます。
んでプレバトでいう助詞の選択ですが
”や”は光景が切り替わると言っていましたね。いわゆる切れの効果です、、
俳句には”どこか”で切れを伴うことが望ましい・・そして芭蕉曰く48文字みな切れ字と言いましたが
ほとヽぎすなくゝとぶぞいそがはし 松尾芭蕉
訳:ほととぎすが鳴きながら飛ぶ様はなんとも忙しそうだ
すべて平仮名の句。助詞は”ぞ”ですが、ほととぎす/という名詞で切れています
× ほとヽぎすなくゝとぶぞ/いそがはし
○ ほとヽぎす/なくゝとぶぞいそがはし
ほととぎすの季語が強烈なので後者が正解で
特にほととぎすという季語(ことばの重み)は日本始まって多くの人が取り上げてきました
作者が切る意思を以って切る。ことで切れる訳で
そこに助詞もおおきな役割を持っていますが助詞を入れない名詞で切ることもすっきりしていていいですね
完全に末尾で切って完了することもあります。
代表は”かな”という切れ字
平成三十年七月十六日 海の日・下田九十浜チャリ海水浴
鈍行の揺れのリズムはビール哉 ほの香
訳:鈍行電車の旅。(ゆっくり)止まったり加速したりのリズムはビールを飲むのに最適ではないか
や、かな、けり、は切れ字の代表ですが、ほの香さんは”かな”止めが大好きです
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