正確には、山に限らず人が多く密集する環境をあまり好みません。
そんな私ですから、混雑する山の代名詞でもある『富士山』については
特に興味もなければ敢えて登りたいと思ったこともありませんでした。
むしろ、どちらかと言えば行きたくない山に名を連ねていた山です。
とはいえ100名山完登を目指す以上いつかどこかで登る必要がありますから
折角なら100座目にでも登れば良いか、程度に考えていました。
そんな私が何故今回富士山に登るに至ったか。
本日の日記は、私自身の心境の変化と富士山についての思いをお送りします。
私自身、2022年は『密を避ける登山』をスローガンに登山を再開しました。
必然的に他人が取らない手段や、マイナーなルートを選ぶことが増えました。
バスやロープウェイが密ならば、使わずに歩けば良かったのです。
以前よりも体力的にキツい工程や真っ暗な早朝に行動する回数が増えました。
人が嫌がるタイミングやシチュエーションを敢えて選べば良かったのです。
『密を避ける』とは『混雑を避ける』と同義です。
人気の山でも工夫次第では如何様にでも混雑を避けることができる。
そんな当たり前の事に、登山を始めて13年目でようやく気付きました。
混雑という意味で、私が最も印象深かったのが今年の仙丈ヶ岳。
南アルプス林道バスの始発に数百人の列ができているのを目の当たりにした時
あの列に並んでいた人たちは仙丈を好きになるだろうか?という疑問が沸きました。
あくまでも私の想像に過ぎませんが、恐らく今シーズン仙丈に登った人たちは皆
『バスが激混みの山だった』という感想を抱いたのではないでしょうか?
そしてそれは決して良い印象とはならない筈です。
山に罪はないのです。
混雑に巻き込まれることによって、山に悪い印象を持ってしまうのは仕方ありません。
とはいえ、それがその山の印象の全てとされてしまうのは非常に残念なことです。
それが自分の好きな山であれば尚更。
そう考えた時、私が富士山に抱いていた印象も同じではないかと思いました。
むしろ実際に登って自分で体験したわけではない分余計に性質が悪い。
混雑する山と勝手に決めつけて、自ら足を運ぶことなく嫌うのは失礼な話だと感じたんです。
混雑が嫌なら避ければよい。
避けられないのであれば、それは山が悪いのではなく自分が悪いのです。
そう思い至った時、俄然富士山への興味が湧いてきました。
何が何でも今シーズン登ってやろう、そう思うに至るほどに。
それが私が今回富士山に登るに至った理由です。
そして富士山の頂に立った時、観光地のような大混雑した山の姿はそこにはなく
ただ静かで美しく雄大な山が私たちを静かに迎え入れてくれました。
私は勝手な思い込みで富士山を敬遠していた過去の自分を恥じました。
混雑する山があまり好きではないのは依然として変わりありません。
大混雑するシーズン中の富士山には近寄りたくないという感情については
実際に登った今ではむしろより強くなったとすら感じています。
ですから今後また富士山に登るとしても、私はオフシーズンを選択するでしょう。
自分が登りたいと感じる時、皆同じように登りたいのです。
混雑を避けようと思えば誰かが何かしらの形で折れる他ありません。
繰り返しますが山に罪はないのです。
山を嫌いになるようなシチュエーションは、今後も工夫しながら避けていきたいと思います。
富士山 三度目にして無事登頂 [百名山77](須走ピストン)
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-4736132.html
街の喧騒から離れたくて山に来る方も多いでしょうしね。私もその一人です。
同じ思いであるが故に、結果的に山で渋滞や混雑が発生してしまうというのは皮肉ですね…
混雑を避ける手段として最近最も多いのが早起きですかね。
以前は明るくなってから歩き出すことが多かったですが、最近はヘッデン使用が多いです。
混雑を避けるには一番良い時期を外さないといけないのが悩みどころです(紅葉とか)
エベレストは渋滞を避けようと時期をずらせば死んでしまいますよねw
コメントを編集
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する