|
雑誌の発行が1000回も続くことは本当に大変なことだと思います｡
これからも長く発行される続けることを心から祈っています｡
早速1000号を読んでいると｢『山と溪谷』1000号の歩み｣の記事の中に｢第2部『山と溪谷』誌面で振り返る登山事情｣の記事の中に｢1931年飯田町驛に於ける登山服装しらべ｣という記事があった｡｢中央線の始発駅で､夏の登山期に最も多く登山者が集まる駅だった｣との記載があった｡
話はここから二つに派生する｡
その1
私の勤務先の図書館の蔵書の大部分を構成している､旧大橋図書館(明治35(1902)年6月15日開館､昭和28(1953)年2月29日閉館)とかかわること｡
明治35(1902)年6月15日､麹町区上六番町(現千代田区三番町)に開館した｡(現在東京家政学院が建っている｡)しかし､大正12(1923)年9月1日の関東大震災に建物と蔵書のほとんどを消失｡大正15(1926)年6月15日に九段下に再開館した｡(軍人会館(九段会館)の通りをはさんで真向いにあった)
大橋図書館の省線電車の最寄りの駅はおそらく飯田町駅｡
実は今年の4月と5月に新入職員が2名入った｡
二人のFACEBOOKを始めたいという強い希望があり､2018年6月15日から開始した｡
記事は二人が一生懸命書いている｡
当館で｢山と溪谷｣の第1号を所蔵していたので､1000号発売記念にからめて､｢どういう経緯で｢山と溪谷｣が蔵書になったのか｣について記事を書いてくれた｡
(第1号の表紙の写真を掲載させていただくにあたり､山と溪谷社様には御快諾いただきました｡心よりお礼を申し上げます｡)
大橋図書館で発行していた､｢トピック｣という小冊子があった｡図書館の蔵書紹介や､図書館への意見などを掲載していた｡4号に山岳やハイキングに関する雑誌の受入のリクエストがあった｡実際には昭和14(1939)年5月に利用者からの寄贈されて蔵書となった｡
ここからは二人と私の想像の世界である｡
大橋図書館は時期によっては夜間開館もしていた｡閉館時間ぎりぎりまで図書館を利用されて､飯田町駅でビバークして始発で中央線に乗ってお山に向かった利用者の方はいらっしゃらなかったのかなあ｡
新人二人が頑張って作成しているFACEBOOKのURLは以下の通りです｡
もし御覧いただければ､本当にうれしいです。
https://www.facebook.com/%E5%85%AC%E7%9B%8A%E8%B2%A1%E5%9B%A3%E6%B3%95%E4%BA%BA%E4%B8%89%E5%BA%B7%E6%96%87%E5%8C%96%E7%A0%94%E7%A9%B6%E6%89%80%E9%99%84%E5%B1%9E%E4%B8%89%E5%BA%B7%E5%9B%B3%E6%9B%B8%E9%A4%A8-1759075570835089/
あるいは､FACEBOOKの検索で｢公益財団法人三康文化研究所附属三康図書館｣と御入力ください｡
よろしくお願いいたします｡
その２
三康図書館で所蔵している｢山と溪谷｣は合本製本になっている｡(例えば7号から12号をまとめて製本している)その流れで10号をぱらぱらめくっていると､p65に｢川苔山を中心にして｣河田�六畸�の記事があった｡なんとなく読み進めているとp70に川苔山を中心とした地図があった｡その中に卍マークに｢ヤクシ堂」とあり､点々で花折戸尾根への径があった!!さらにp73に｢薬師堂の裏は杉林の急斜面である､一條の細長いガレを右に見て一直線に這ひ登ると､チクマ山(一〇四三米)から東南に流出された尾根の約五五〇米附近に登り着く､地図にある尾根の上の小径は殆ど廃棄に垂々として多摩川に終る終端部の如きは今は全く消滅してゐる｡勿論チクマ山を越えて高指山(本仁田山)山頂に向ふ行手も､所々叢林に埋もれてゐるのである､併し尾根筋を伝うて行きさへすれば､まづ間違ふ憂はない､ただチクマ山(一〇四三米)の南方で山麓日向(ヒナタ)からの径(ゴンザス尾根)に合すると同時に頗る明瞭な踏跡右方に山腹をまいて平らに続いて去る｡それには入らず､多少気は進まなくとも樹林の中を登つて行く方がよい｡｣と棚澤薬師堂から花折戸尾根を経てゴンザス尾根との合流地点､筑摩山までのルートの記載もあった｡
棚澤薬師堂から花折戸尾根への合流地点が550m付近とある｡
以前､棚澤薬師堂からの古径を､角田清美氏著､「奥多摩町内の裏甲州街道を往く(その3)」(「郷土研究」第20号(奥多摩郷土研究会発行 2009.3刊行))の記述をもとに辿ってみたことがあった｡これは標高600m付近の古道標に出るルートだった｡
以前日記で紹介させていただいた『日本山岳案内 2』の棚沢薬師堂からのルートと｢山と溪谷｣のルートは同じなのか違うのか､もう少し考えてみなくてはと思った｡
いずれにしても花折戸尾根の550m付近に出るルートを地図とにらめっとしながら検討してみよう｡
2018.7.29追記
日記の写真だと棚澤薬師堂から花折戸尾根への径が見ずらいので､2018年04月21日(土) ｢棚澤薬師堂から本仁田山へ｣のレコの写真の一番最後に､｢山と溪谷｣第10号p70の写真を追加しました｡
URLは以下の通りです｡
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1432028.html
元サイズを御選択いただき､拡大していただきますと､わかりやすいと思います｡
