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2015年06月09日 21:41未分類全体に公開

ぜいたくな悩み

おとといの日曜日、新しい登山靴の足慣らしのため、高尾山から陣馬山まで行った。

前日まで、今後の目標の「踊平」まで行くための下見として、鳩ノ巣駅→川苔山→赤杭尾根→古里駅に行こうか、あるいは、高水三山の岩茸石山の北側にある名坂峠→成木浄水場→上成木BS→高水山表参道→高水山→永栗ノ峰→榎峠→軍畑駅に行くかかなり悩んでいた。

しかし、前日土曜日の19時過ぎに突然激しい雨が降ってきた。もうすぐ梅雨入りするし天候は不安定だ。エスケープしやすい高尾山から陣馬山にしようと急遽決断した。背景には、ごんぞうさんが以前日記で紹介されていた『金副隊長の山岳救助隊日誌―山は本当に危険がいっぱい 』(金邦夫さん著)を読み終わったばかりであったことがある。
細いルートでの転落事故について触れられていたので、思わず、赤杭尾根の、古里駅と川井駅との分岐後すぐの細い箇所を思い出した。雨後だからヤバイよなあと思ってすぐこちらのプランは持越しにした。最後まで捨てきれなかった名坂峠から高水山周遊プランは、最後はヤマレコを参考にした。名坂峠から成木浄水場までのルートが一部踏跡が不明瞭との記載と、沢沿いを行く情報で、やっぱりやめようと思った。(雨後で沢の水かさが増していたらまずいと考えた。)山岳救助隊の方々にだけはお会いしないようにしなければと強く思った。携帯電話もおそらく通じないだろうと推測した。岩茸石山も山頂手前が通じるくらいで、名坂峠は通じなかったような記憶があった。

お山はふところ深くていやされるけど、気をつけなくては思ったのは日曜日の陣馬山から藤野駅への下山時だった。一ノ尾根ルートを行った。所々風の通り道があり、自分では気持ちいい風と思って、足を進めていた。しかし、途中で両手の指が全く曲がらないことに気がつき、「えっ」と思ってびっくりした。さわってみると、すごく冷たくてかじかんでいたのだ。腕は暖かいのに、手首から先だけ冷え切っていた。あわてて暖かい紅茶を飲み、Tシャツも着替えて、手をこすり、ふりまくるとあたたかくなり指も普通に曲がるようになった。足は当然しもやけ状態になっており、薬を塗って靴下を履き替えた。下山時にこんなに冷えるとは思ってもみなかったのだ。樋口明雄さん著作の南アルプス山岳救助隊の小説『ハルカの空』か『天空の犬』どちらかに記述されていたと思うが、汗かいて冷え切った状態で風にさらされて心臓発作を起こすという場面があった。まさにこれだったのだ。「冷える」ことに充分気をつけなくては反省した。

金さんの本を読んでもうひとつ持越しにしたプランがある。
城の集落から峰畑峠(超路ノ杜(こえじのもり))へ行くことと、不老林道の終わりにある祠に行き、オイヌサマ(狼様)を見に行くプランだ。理由はクマさんである。奥多摩ビジターセンターの「クマ目撃情報」によると城の集落へ行く小中沢林道、不老林道での目撃情報が上がっていたからだ。
先の金さんの本にあったが、ツキノワグマは絶滅の道をたどっているそうだ。九州ではすでに絶滅状態であるとのことだ。これは確か『山でクマに会う方法』(米田一彦さん著)にも記述されていたと思う。金さんは「昔奥多摩にツキノワグマがいたころという状況は避けたい」と書かれていらした。うっかり出会ってしまって、大変なことになったら悲しい。クマさんに申し訳ない。石尾根で「山火事注意」の看板に書き込みしてある「峰畑峠」の文字を見て、昔の生活路への思いをはせることにしようと思った。

いずれにしても、とってもぜいたくな悩みである。
本当に私は幸せだなあとしみじみ思った。
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