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画像2:GARMIN etrex20の正常なトラックログです。(5/23天狗岳遭難者捜索)
画像3:GARMIN Oregon600のバージョンアップ後(5/30コメカイ道整備)のトラックログです。
=トラックログの異常と対処 =
「2019-05-23 天狗岳遭難者捜索」に於いて、駐車地より出発、503ポイントより、藪に戻っている稜線ルートを、山仕事用手鋸で切り開きながら、登っていると、760m位から、GPS機器のGARMIN Oregon600のトラックログが乱れて来ました。
初めての通るルートで、しかも、藪に戻っている状態の稜線で、GPS機器の異常は、道迷いに繫がる非常事態です。直ぐに、SONYのXperiaにインストールしている、ヤマレコマップの「比良山地北部 ID:m93」を開き、現在地と進行方向を確認しました。予定のルート上に居て、進路も北に向かっています。更に、予備機のGARMIN etrex20のトラックログを確認すると、正常に、トレースを記録しています。
=捜索現場での対応とGPS機器のアップデートの必要性=
この時点で、GARMIN Oregon600のアップデートを行っていない事に気付きました。GARMIN etrex20の方は、比較的最近、アップデートを行っていました。一応、電池の接触不良の可能性も考え、三国岳〜天狗岳の稜線ルートに乗った時に、GAMIN Oregon600の電池を一旦抜き、再度、挿入してみました。それなりに、正常化した様でしたが、帰途、滝谷を下っている時に、再度、大幅に乱れて来ました。「画像のトラックログの酷い乱れ」を参照して頂ければ、良く分かると思います。
遭難者捜索は、予定の谷筋(カヅラ谷)までの、降下捜索は出来ませんでしたが、遭難者の方が、道迷いになられて、天狗岳の南西の谷筋に下られた可能性が大きい事が、確認出来ました。
注:遭難者の方は、後日、この谷筋(カヅラ谷)で発見されています。
=アップデートとそのテストの結果=
この「2019-05-23 天狗岳遭難者捜索」の山行きを終えた後、GARMIN Oregon600は、パソコンの「Garmin Express」に繋いで、アップデートを行いました。「2019-05-30 ヒジキ滝(コメカイ道シシ谷出合まで)コメカイ道整備3回目」と「2019-06-05 東光寺日陽山(三上山北稜線ルート上)岩場訓練」で、使用していますが、ほゞ、正常に、トラックログを記録しています。特に、コメカイ道は、比良山系特有の急斜面に作られたトラバース道で、上方には、樹冠が被さり、GPS機器にとっては、悪条件ですが、それなりに、十分に、トラックログを記録しています。取り敢えず、バージョンアップは、成功したと考えています。
=GPS(システム)の要注意点・トラブル等=
重要な点ですが、GARMIN社は、米軍に軍用装備を供給しており、米軍の運用している「GPS(システム)」の信号システムの変更は、当然、前以て、情報を得ているものと、考えられます。この事から、考えると、「Garmin Express」で、アップデートを推奨された時点で、バージョンアップは、必ず行うべきと考えます。今回、捜索現場での、「GARMIN Oregon600のトラブル」は、小生の大失敗と反省をしています。質問箱にも、iphoneでの、トレース切れ等が、質問として上がっています。一般の登山用GPSアプリは、米軍の装備品ではありませんので、前以ての情報提供は無いものと考える方が、常識的です。一般の登山用GPSアプリのアップデートは、「GARMIN」よりも遅れると推察されますので、その間に、トラブルが発生する可能性があると考えています。この最後の「GPS(システム)の要注意点・トラブル等」の部分の記述は、杞憂かも知れませんが、山登りは、想定内で終わらない事が良くあります。我々登山者は、米軍の運用している「GPS(システム)」に便乗して、登山用GPS機器を使用している事を、忘れてはならないと考えています。
=追記(2019/10/16)
2019/10/12の「 Gamin Oregon600の分解(GPSアンテナの位置確認他)」の日記で、Gamin Oregon600 を、ある程度分解して調べています。GPSアンテナの位置と周囲の遮蔽物の関係で、通常の使用方法では、衛星信号が、GPSアンテナに確実に到達出来ない状況が発生すると思われます。
画面に「Lost Satellite Reception(衛星受信失敗)」と表示され、トラックログが大きく乱れる原因が解明出来たと、考えています。
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