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【記事】
https://yamahack.com/1564
初監督の谷口千吉氏(山好きだったそうです)に黒澤明氏が脚本、三船敏郎氏のデビュー作の映画である。また、公開当時は 志村喬氏が主演だったようである。
【詳しくは…】ウィキペディア
https://ja.wikipedia.org/wiki/銀嶺の果て
冬の日本アルプスでロケーションを行った山岳アクション映画であり、第21回キネマ旬報ベスト・テン第7位。
1947年(昭和22年)公開された映画ということで、当時の山の様子を知ってみることにも関心がありました。
戦後間もない頃でもあり、撮影技術的にも大変な苦労もあったロケだったんだろうと思える風景でした。
どこで撮影されたのかは、よくわかりませんが、鹿島槍ヶ岳や八方尾根から見た白馬三山らしき山容などから、白馬村その他の地域で撮影したんじゃないかと思いました。
黒澤明氏が脚本ということもあって、私感ではありますが、とても人間描写(心理)の際立つ内容かなぁと思います。
【ここから、ちょっとネタばれ】
見る前は、山に逃げ込んだ銀行強盗(志村喬、三船敏郎ら3人)の話ということもあって、単に撮影場所が山なだけなのかなぁとも思いましたが…。
(そう言えば、「黒部の山賊」の冒頭で、まだ山賊が謎の存在としての記述のなかで、終戦直後には、無人の山小屋が勝手に使用されたり、盗難にあったりの件(くだん)が書かれていましたね。)
追い詰められ、雪庇に落ちた志村喬を助けた登山家にザイルをどうして切らなかったのかの問いに「ザイルが切れなかっただけで、山の掟ですよ」と答える。ようやく戻った山小屋では、すでに警官たちが。志村喬は七得ナイフをプレゼントした小屋の娘に蜂蜜を差し出されて心が洗われる。そして登山家に事件に巻き込んだことを謝り別れを告げようとすると登山家は「山の別れのあいさつは『また山で会いましょう』って言うんですよ」と。そして護送される列車の中で「もういっぺん山が見てえ」と警官に願って手錠のかかった手でカーテンを開け、霜のついた窓を拭いて見上げる…。
立派に山の映画として楽しめると思いました。当時の山小屋の様子や、恐らく麻縄のザイルさばき、 雪崩の撮影もされたようで、山岳映画として十分楽しめると思いました。
ちなみに、あまり多くは見ていませんが、黒澤明氏、志村喬氏、三船敏郎氏らの映画は好きで、大人の映画だなぁと思います。過去に見たのは…、
【生きる】
https://www.youtube.com/watch?v=mfJmVgZdlYU
【七人の侍】
https://www.youtube.com/watch?v=AxKjtAONFz0
【用心棒】
https://www.youtube.com/watch?v=GaGTLVrW1Ew
【椿三十郎】
特にこれが好きですね。痛快です。
https://www.youtube.com/watch?v=R8R9FnyZm30
【赤ひげ】
https://www.youtube.com/watch?v=3gG5NYKZ40A
【雨あがる】等々
人の本質、生き様っていうものが描写されているようにも思えます。
【追録】
三船敏郎氏の軍隊時代の逸話の記事が興味深かったです。
https://mifunearchive.blog.fc2.com/blog-category-3.html
【追追録】
今週も自粛継続中…でも出口戦略(解除後の山行)も模索中です。
ポチしてしまいました。
聖職の碑は内容は知っていますが見たことがありません。
ある遭難は大昔2本立て400円の文芸坐で観ました。
とても印象的でした。
私としては一番の秀作は「運命を分けたザイル」ですね。
原作の「死のクレバス」を先に読みましたが、今までで一番怖い遭難記です。
コメントありがとうございます。
「聖職の碑」は、話のスジは知っているのですが、まだ鑑賞はしていないので、いずれ見てみたい作品の1つです。また、いつか西駒山荘にも泊まってみたいなぁなんて思っています。
「運命を分けたザイル」は、私が山岳会に入った1996年当時は、(私は知らなかったけど)近々の事故だったからか?、「ザイルが切れるか?」「切らざるべきか?」の話がよく話題になってました。
「K2/愛と友情のザイル」という映画もDVD化して欲しいなぁと思ってます。
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