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ところでふと疑問に思ったのですが、この山行、最近富士登山で話題の「弾丸登山」に該当したりするのでしょうか? 「弾丸登山」というのは一種の俗語表現であり、正確な定義のない言葉のようですが、あちらこちらで言われている内容を総合すると
「(普通富士登山に際して)山小屋で充分な休養や睡眠を取らずに、御来光を目当てに五合目から夜通し歩き続ける登山のこと」
と言った風に理解されることが多いかと思われます。休憩を取る際には山小屋利用が前提であり、また陽の出ている時間帯の日帰り登山については、これを含めないようです。
御来光を目当てに夜通し歩き続けるという点からすると、男体山の夜間登拝も目的は「弾丸登山」とまったく一緒です。
ただ、男体山の表コースの場合は睡眠を取れるような営業小屋がコース上にそもそも存在しません。避難小屋ならいくつかありますが、どれも急な天候悪化時の一時待避を想定した簡素な造りのものです。備え付けの寝具などはなく、マットやシュラフを持参しないと仮眠もできないでしょう。
また、環境そのものにも大きな違いがあります。男体山の山頂の標高は2486mですが、これは富士山の登山口である五合目よりちょっと高い程度であり、そこから山頂までさらに1000m以上の標高差のある富士山では、高山病のリスクや天候悪化時の気象条件の厳しさがさらにシビアなことは言うまでもありません。
やはり「弾丸登山」問題というのは、富士登山特有の現象と考えた方が具合がいいのかもしれませんね。そのネームバリューの高さゆえ、登山の知識や経験に乏しい人が、必要な事前準備を怠ったまま富士登山に臨むケースが多いからこそ、これを問題視せざるを得ないという状況が発生してしまうのでしょう。
みなさんはどう思われますか?
ことし98歳で他界したわたしの義母は、女学校(現在の高校)の頃学校行事で、伊吹山へ夜間登山をしたことを話してくれたことがありました。今から80年ぐらいむかしですから、今のような満足な装備ではなかったと思います。伊吹山は登山口から標高差1000メートルで、途中ザレ場がいくつもあります。そこを義母はワラジで登ったそうです。弾丸むすめだったのでしょう。
お義母様が登られたのが80年前と言うことは終戦直後くらいでしょうか。旅行するのにも自分の分のお米を持参していかなければならなかった時代ですよね。なかなか興味深いお話です。
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