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正規のハイキングコースも整備されているようですが、スマホのGPSを頼りに忠魂碑の西側にある踏み跡から山中に突入。薄い踏み跡を辿って山頂を目指しました。落ち葉の積もる急斜面から林道のような道に出て、ハイキングコースに合流。一度尾根の東側に出てから山頂へと到りました。登っている途中、山頂に不思議な形の東屋が見えましたが、近づいてみるとそれが土管のようなコンクリートの基礎の上に築かれていることに気がつきました。現地にある案内板によると、かつて日本軍の防空監視哨として使われていた遺構を再利用したものとのことでした。木製の東屋部分は、最近になって建造されたもののようです。
戦前から戦中にかけて、日本各地の丘陵や岬のような見晴らしのいい場所には、日本軍によって高射砲陣地やら防空監視哨といった防空施設が設置されていました。そのほとんどは敗戦とともに解体されたのですが、破壊の困難なコンクリートの基礎部分はそのまま放置されることも少なくありませんでした。やがてそれらのうちのいくつかは、展望台などに再利用されることになったのです。一昨年登った広島県呉市の灰ヶ峰山頂にあった展望台も、海軍の高角砲(海軍では高射砲をこう呼びました)陣地を再利用したものでした。戦国時代の山城巡りをするつもりで来たのに、図らずも第二次大戦時の遺構に出会うことになったわけです。
東屋となった監視哨の中にはイスも据え付けられていたので、持参した魔法瓶とカップでコーヒーを淹れて休憩していきました。平和な時代に生まれたことに感謝することしきりです。
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